MotifyHR

HRの基本

HRMの移り変わりと、今後会社に求められていくもの

日本企業の人材マネジメント(HRM:Human Resource Management)は、戦後の歴史をたどっても大きな変革期を何度か経ています。会社は人的資源とどの様に向き合うべきなのか、人材管理学の視点からHRMはどのように変遷してきたのか、今後必要な視点は何なのかを、ご紹介していきます。

人という資源の3つの価値

人という資源の3つの特徴

会社を運営していくうえで最も重要な資源は、人・モノ・金・情報であるという話をよく耳にしますが、”人”という資源には、モノや情報やお金には決して変えられない、特別な価値があります。

1つ目の価値は「他の資源を動かす原動力」になることです。例えば「情報」だけでは経営資源を動かす原動力にはなり得ませんが、人間がそこに意味付けを行い、付加価値をつけることで「価値ある情報」となります。
2つ目の価値は、「育てることができる資源」だということです。情報やお金は育ちませんが、人間は無限の可能性を持っているため、学び、成長することができます。
3つ目の価値は、「感情や思考力を持っている」という点です。人という資源をマネジメントするときには、マネジメントされる人に配慮する必要があります。
人は感情や思考力を持っているからこそ他の資源と比べてマネジメントが非常に難しいですが、無限の可能性があり、会社にとって素晴らしい資源となり得るのです。

人材マネジメントの成り立ちと流れ

人材マネジメントの成り立ちと流れ

人材マネジメントはどのような経緯を経て今のような形になったのでしょうか。
高度経済成長期以降に焦点を絞り、人事管理の歴史を見ていきましょう。

1970年代の人材マネジメント - パーソナルマネジメント

戦後の1950年代から1970年代までの高度経済成長期は、人口が急激に増えた大量消費の時代でした。会社は生産を大幅に増強するため、大量の従業員を雇いました。従業員を少しでも長く社内に留めておく事が生産の安定に直結していたので、人事部は長く勤める事が労働者のメリットになる制度を制定しました。「年功序列」や「終身雇用」という制度は、この頃に確立しました。

パーソナルマネジメント(PM)は「個人管理」と訳されます。高度経済成長期では主流だった怠けを防ぐために導入された人材マネジメントの手法です。大量生産を支えるため、従業員の離職率を減らすための終身雇用制を導入し、給与体系を年功序列に設定されました。

1980~2000年代の人材マネジメント

高度経済成長に陰りが見え始めた1980年代には、それまでの大量生産ではモノが売れなくなってきました。この頃から、会社は人材を「コスト」ではなく「資源」としてとらえるようになり、低コスト・高生産力を目指し、より能力の高い人材を得る事に注力するようになりました。その結果、給与体系に成果主義的な要素が加えられ、個人の能力がビジネスに活かされる時代となりました。
ヒューマンリソースマネジメント(HRM)とは、PMから変化した人材マネジメントです。1人当たりの生産性を効率よく上げるため、採用段階で能力の高い人を採用し、人の可能性を伸ばすための教育も行われました。大きく成果を上げた労働者にはデータを元に成果主義を導入するなど、給与体系が変化しました。

その後、1990年代に入りバブルが崩壊すると、労働市場にまた大きな変化が現れました。1人の従業員が会社で大きな変革を起こし、会社全体の業績に大きく貢献するという事例が増えてきたのです。次第に人が資源とされてきたHRMから、人を資産としてとらえるヒューマンキャピタル(HC)へと変化しました。会社は人に投資をすることで、自社の発展を目指すビジネスへと変わっていったのです。

現代の人材マネジメント - 量から質への転換

今までは、仕事ありきで人材を管理してきましたが、多様な人材を積極的に活用する考え方であるダイバーシティや、仕事の責任を果たすとともに、家族や地域との関わりも充実させる働き方であるワークライフバランスなどが浸透してきた現代では、従業員一人ひとりへの対応が必要です。インターネットの発達によって個人が社会全体へ意見を発信できるようになりました。また、少子化による労働人口の減少やグローバル競争の激化により、少数精鋭での対応も強く求められています。
これらの社会情勢の変化に伴い、人材マネジメントも「量」ではなく「質」を求めるように変化してきました。人ありきで仕事を考えるという時代の流れの中で、タレントマネジメントが生まれました。

タレントマネジメント(TM)とは、人材を会社の競争力を高める源と考え、採用から教育、キャリア形成などを一貫して支援する管理方法です。才能を発掘し、育成することで経営層の後継者の発見・育成も可能になります。

日本的人材マネジメント(HRM)の変革期に求められる「脱・年功序列」

日本的人材マネジメント(HRM)の変革期に求められる「脱・年功序列」

これまでお伝えしたとおり、日本企業の人材マネジメントは、時代の流れとともに大きな変革期を何度か経ています。いよいよ、世界金融危機以降に急速に進んだ新興国を中心とするグローバル化と、少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少、それにバブル世代の高齢化が、現実味を帯びてきました。
これからは、多様な人材が効率的に働いて、業績を高め、企業理念の実現に向けて歩み続けることが求められます。一人ひとりが活躍するためには、従来の日本的なマネジメント手法を見直さなければなりません。
その大きなポイントは、「脱・年功序列」です。高度経済成長期にとって有益だった”年功序列”をいまだに捨てきれない会社も多いのが課題です。しかし、多様で異質な人材で業績を上げ続けるためには、「脱・年功序列」が不可欠になります。
もちろん、年功を尊重した処遇の傾向は、決して間違いというわけではありません。人は経験を積むほど能力が高まるという傾向があるからです。しかし、この考えを大前提にしてしまうと、個々の能力や成果、会社への貢献度にあわせた評価が難しくなります。会社全体のことを考えると、これからは年功序列ではなく、個人の能力に合わせて評価することが必要です。

まとめ

これからの時代では、新たなHRMの価値基準を確立する必要があります。当然ながら、その価値基準は会社それぞれが重視する価値観に基づくものでなければなりません。
会社の目的や重視する価値観は何なのかを明確にし、どういう人材を採用し、個人の能力に合わせて育成して適切に評価していくことが、これからの会社には必要になります。従来の「人事」ではなく、「人的資源の獲得」「人的資源の動機づけ」「人的資源の育成」「人的資源の定着」の4大使命を達成するために存在するヒューマン・リソース(HR)という機能を果たし、人事情報管理機能を元にして、強みをさらに活かすポジティブHRが重要になります。自社にあった制度を模索してみてはいかがでしょうか?

この記事もオススメ!

一覧へ

オンボーディング Onboarding 「新卒社員」や「中途社員」が辞めない仕組みづくり

『オンボーディング』とは、新入社員をスムーズに社内に溶け込ませ、パフォーマンスを上げさせるための一連の仕組みづくりを言います。
この冊子ではHR先進国であるアメリカ企業の事例も踏まえ、人材育成のための最新のメソッドを解説。
オンボーディングの具体的な取り組み方をご紹介しています。

ダウンロード

バナースライダー

入社サポート業務をオートメーション化 MotifyHR
特別動画 MotifyHR
在宅ワーク応援プロジェクト MotifyHR
無料簡易診断 エンゲージメントサーベイお申込みはこちら MotifyHR
9/15 24開催 内定辞退に悩まない!オンライン採用時代の内定後フォロー術 MotifyHR
【新卒社員が本音で語る】内定者・新卒のエンゲージメントを高めるフォロー施策
経営者・起業家のための情報が満載!01ゼロイチ