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増加する「通年採用」とは?企業側と学生側のメリット・デメリット

公開日:2020.11.26

日本では今まで、大学生などが卒業した春にまとめて新卒を採用する「一括採用」が一般的でした。しかし近年、時期を問わずに採用活動を行う「通年採用」が徐々に増えてきています。「通年採用が増えていると聞くけど、実際にどうなんだろう?」と迷っている企業・人事の方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、そのメリット・デメリットをまとめてみました。

通年採用が増加する背景とは?

なぜ近年「通年採用」を行う企業が増えているのでしょう?その背景には、大きく分けて3つの要因があると考えられます。それぞれ詳しく見ていきましょう。

人手不足による売り手市場

日本では、少子高齢化や景気回復の影響により、人手不足が慢性化しており、売り手市場が続いています。厚生労働省の発表した2019年12月の有効求人倍率は1.57倍と高い水準ですが、企業がいくら求人をしても、働き手が少なければなかなか人は集まってきません。とはいえ、企業はなんとか人材を確保しなくてはならないため、新卒の学生だけでなく、既卒者にも幅広く募集をかける必要が出てきたのです。

グローバル人材の需要

テクノロジーの発展により急速にグローバル化が進むなか、事業発展のためにはグローバルな視野が必須です。そのために、英語を筆頭に多言語を話せるグローバルな人材の確保が重要となっています。海外と日本の大学では卒業時期が異なるため、海外在住者や留学生といったグローバル人材を確保するために、よりフレキシブルな採用方法が必要になってきています。

経団連の就活ルール廃止

これまで日本の一括採用を主導してきたのが、経団連の定める「採用選考に関する指針」(いわゆる就活ルール)でした。この指針に多くの企業が準じていたことから一括採用が一般化されてきましたが、時代の変化に合わず不具合が生じてきており、形骸化していたという現実もありました。

また近年では、就活ルールに参加しない企業が早い時期に新卒採用を実施したり、インターンシップで学生を囲い込んだりと、就活の早期化が見受けられました。さらに、外国人労働者の受け入れや高齢化など、さまざまな社会課題を鑑みた結果、2018年に経団連は「採用選考に関する指針」の廃止を発表したのです。

この指針が廃止されたことで、各企業が独自のルールに則った採用活動を行うようになり、今後通年採用はますます広まることが予想されます。

通年採用のメリット

通年採用を行うことで企業にとってどのようなメリットが考えられるのでしょう?ここでは3つのメリットをご紹介します。

一年を通じて採用が可能になる~自社のタイミングで人材確保

一年の特定のタイミングでの採用や入社ではなく、企業にとって必要なタイミングでいつでも人材を採用し、入社させることができます。従来の一括採用の場合は春や秋まで待つ必要がありましたが、そのような空白の時間がなくなり、効率的な採用活動が可能です。

留学帰国者や海外からの留学生の採用が可能~社内のグローバル化に対応

既存の就活ルールでは選考時期が合わなかった、5~6月の卒業が多い留学経験者や外国人の採用もしやすくなり、グローバル人材や学外の活動を積極的に行っている学生も受け入れることができます。多様な人材を採用すれば対応できる業務も増え、企業の成長にもつながるかもしれません。

時間的な余裕が生まれる~慎重に選考を行うことでミスマッチを防止

一括採用の場合、一日に多くの希望者を選考しなければならず、また競合他社の選考状況を気にして、早めに結果を出す必要がありました。通年採用であれば、就職活動のピーク期を避けることも可能になるため、時間的なゆとりが生まれ、慎重な判断ができるようになるでしょう。しっかりと見極めることで、企業と応募者とのミスマッチを防ぐことも可能になります。また学生にとっても、志望する企業の幅や数が増え、時間的な余裕が生まるでしょう。

通年採用のデメリット

メリットがある一方で、デメリットもあるようです。4つに分けてご紹介します。

採用コストの増加~通年に渡る採用活動で経費がアップ

通年採用を導入すると、広告掲載も通年で行うことになり、結果的に費用が増大する可能性があります。

また地方説明会への出張費や入社時期がばらばらになるので、社員研修を一括化しにくくなり、人事部の人件費をはじめ全体的にコストが増大するでしょう。

応募者の優先度の低下~応募期限のある一括採用を行う他社を優先されてしまう可能性も

応募期限が決まっている一括採用と、いつでも応募できる通年採用を比べた場合、一括採用を優先される可能性があり、志望の優先度が低下する恐れがあります。

広報活動の難しさ~決まった時期以外にも自社PRが必要に

一括採用の場合、一定の期間に就職サイトへ掲載するなど、限定的な広報活動が行えました。一方通年採用になると、一括採用の期間以外でも応募者へコンタクトを取らなければなりません。しかし、通年で就職活動を行っていない学生も多く、従来とは異なるアプローチが必要になるでしょう。SNS上での情報拡散や自社にマッチする人材を紹介してもらうなど、企業にはさらなる工夫が求められます。

人事の負担増加~採用・育成のための負担が増える

通年採用には期間の制限がないため、通年に渡る採用活動が必要になるうえ、入社後の人材育成のための研修も頻繁に行わなければなりません。つまり人事にとっては、一括採用と比べると効率が悪くなり、採用担当者の負担が増えてしまう可能性があります。特に専任の採用担当者がおらず、他の業務と兼任していることの多い中小企業では、通常業務にも支障をきたす恐れもあります。

企業にとってはこのようなデメリットが考えられる一方、学生にとっても、一度の採用枠が限定されたり、同期入社が限られたり、中途採用と同様に研修を受ける場合があったりと、いくつかのデメリットが考えられます。

ツールやHRシステムの導入で効率化を

メリットは多いものの、どうしても人事担当の負担が増えてしまう通年採用。その対策として、採用時に使えるツールやHRシステムの導入が効果的です。オンボーディングなどにも活躍するHRシステムを取り入れれば、入社後の人材育成にも大変役立ち、人事担当の負担を大きく減らすことができるでしょう。

HRシステムを活用し、通年採用だからこその人材確保を

さまざまな背景から増えつつある通年採用には、メリットがある反面、デメリットもあるようです。それらを把握しつつ、自社にあったHRシステムに一部の業務を移行すれば、人事の負担を減らしながら、通年採用こその新たな人材を確保できるでしょう。

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この記事を書いた人

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HR BLOG編集部

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