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エンゲージメント

「エンゲージメント」を高めるための6つの施策 - 1.なかなかわかりにくいHR Techの分類と活用

公開日:2021.1.21

2020年、日本をはじめ世界中が新型コロナウイルスの感染拡大という恐怖にさらされ、人々の日常生活はもちろん、経済活動も大きなダメージを受けました。そして1年近く経つ今もなお、その影響は続いています。

私は税理士・公認会計士や社会保険労務士、司法書士、弁護士などの士業事務所の経営やマーケティングのコンサルティングを30年以上にわたり行ってきました。10年ほど前からはHR(HumanResources)の分野にも興味を持ち、先進国であるアメリカのHR事情を注視してきました。なぜなら、これからの企業にとって最も大切になる要素は、何よりも「人」であると考えているからです。従業員のパフォーマンスやエンパワーメント、エンゲージメントの向上こそが企業の力となり、企業文化の成形を担う大きな要因となります。

しかし残念ながら、日本のHR、人材開発に対する考え方は、世界的に見るとまだまだ遅れていると言わざるをえません。それは、自社の課題の見極めと、解決策であるHR Techの選択・活用に問題があるのではないでしょうか。

HR Techとは、ご存知の通り「Human Resource:人的資源」と「Technology:技術」を掛け合わせた言葉で、その始まりは1990年代のアメリカといわれています。

※記事提供:株式会社ビジネスパブリッシング『月刊 人事マネジメント』

HR Techの変遷

図1 タレントマネジメントツールの20年の変遷

2019年に参加した、世界最大のHR Techカンファレンス(ラスベガス)で行われたジョシュ・バーシン氏の講演からご紹介しましょう。

ジョシュ・バーシン氏はBersinby Deloitteの創設者兼社長で「採用から教育、評価までを一つの流れとして考えるべき」と提唱したHR Tech界の先駆者です。2012年 に、Bersin & AssociatesをDeloitte Consultingに売却。その後、Bersin, Deloitte ConsultingLLPの創始者として活躍され、今ではDeloitteのシニアアドバイザーとして大企業の組織体制や主要な研究機関にアドバイザーをさ
れています。

同氏によると、およそ20年前のアメリカでは、企業は事業戦略に沿った人事配置を実行するため、自社の従業員(タレント)が持つそれぞれのスキルを把握しようと試みました。これがタレントマネジメントの始まりです(1990-2000年代)。
 
システムによって従業員情報を一括管理し、採用や育成・人材配置・人事評価などを総合的に行っていくのです(2004-2012年)。

HR Techの活用によって多くの情報が自動化でき、その後は個人スキルだけでなく、愛社精神やリーダーシップ、エンパワーメントなどにも注力されるようになっていきます(2012-2017年)。
 
そして2018年以降、よりエンゲージメントやエンパワーメントが重視されるようになり、オンボーディングなどによる個人のパフォーマンス向上によってチーム力・団結力を高めることが大切にされるようになってきました。
 
タレントマネジメントの移り変わりに伴ってHR Techも変化し、「人事情報の自動化」→「人事情報などの統合」→「従業員のエンゲージメント向上」→「従業員のパフォーマンス向上」と、大きく4つの流れが生まれたのです。
 
そして、個人の情報や経歴を管理するための自動化から徐々にその役割は変わり、「エンプロイー・エクスペリエンス(従業員の経験価値)」が今のアメリカのトレンドとなっています。

エンゲージメントが注目される背景

ではなぜ、エンゲージメントや人材開発のためのオンボーディングが注目されるようになってきたのでしょうか。それは現代の企業が抱えるさまざまな課題と密接に関係しています。
 
採用してもすぐに人が辞めてしまう、求めている人材が確保できないなどの問題があるうえ、高齢化による労働力不足から採用競争が起こり、ヘッドハンティングや転職も当たり前の時代となりました。
 
こうした状況を踏まえ、今自社に在籍している従業員のエンゲージメントやパフォーマンスを上げていくことが組織の力を高める一番の方法だと注目されるようになりました。
 
会社が一方的に管理・教育するのではなく、業務や職場での体験を通して従業員のエンゲージメントを高めていき、自主的に仕事に取り組んでもらうことで従業員と会社の双方がパフォーマンスを上げていく。人材の活用が主要な目的となっているのです。

日本の人事部門の現在

一方で、日本ではまだまだそういった考え方には達していないのが現状です。企業の人事部門の主な仕事は求人や採用であり、採用人数が数字目標になっている企業もあるでしょう。にもかかわらず、新卒社員のおよそ30パーセントが3年以内に退職しています。「採っては辞め、採っては辞め」を繰り返し、テレビでは転職サイトのコマーシャルが数多く流される。「今の若い人にとって転職は普通」。本当にそれでいいのでしょうか?
 
実は、この4~5年で日本でも「オンボーディング」「エンゲージメント」という言葉が聞かれるようになりました。オンボーディングは新たに組織に参加した従業員をいかに効率的に組織の即戦力とするか、エンゲージメントは組織のビジョンに向かって積極的に企業活動に参加できるかということで、両者ともに多くのメリットがあります。
 
あるセミナーでアンケートを行ったところ、この2つを課題としている企業が圧倒的に多いものの、「実際にはどうしたらいいのか分からない」という答えが返ってきていました。求人・採用にフォーカスしてきた日本の人事部門では、人を定着させて活かす、人材開発に対する手立てを持っていないということでしょう。

人事部門の役割の変化と課題

図2 世界のHR Techと日本の人事部門の課題

前述の通り、転職に対する抵抗感が薄れ、労働人口が減少し、採用は厳しい時代になりました。優秀な人材が他社に流れてしまう可能性が高くなり、人事部門は採用だけでなく活かすことが重要な役割となります。
 
そのためには冒頭でお話ししたように、従業員のエンゲージメントを高めることが必要不可欠なのですが、日本でそういった人材開発の役割を果たせる部署を持つ企業は、1%にも満たないのではないかと思います。
 
これまでの人事部門の仕事は、次の4つの課題を抱えていました。①人事管理、②教育、③人材開発、④目標管理です。
 
①と②は今まで取り組んできた部分ですが、今後大切になるのが、③の人材開発。世界的に見ても、人材開発部門のサポートに向けたソフトの開発・普及が進んでいます。

マップで見るHR Techの分類

図3 世界のHR Techと日本の人事部門の課題

先ほど、オンボーディングやエンゲージメントについて「実際にはどうしたらいいか分からない」という声があるとお伝えしました。それらは、自社にどのHR Techを選べばよいのか分からないということでしょう。
 
そこで、日本で今使われているさまざまなHR Techをまとめた図3をご覧ください。この分類を参考に、自社が持つ課題に対応できるものを導入するべきでしょう。そして、多くの企業は人材開発に課題を抱えているはずです。
 
図をご覧いただくと分かるように、日本ではまだまだ「求人」と「採用」に対するソフトが多く、人事部門が注力しているのも未だにそこだというのがうかがえます。しかし、もうそれは過去の話。今後必要とされるのはオンボーディングや1on1ミーティングを含む、人材開発に効果的なソフトです。
 
また、コロナ禍でリモートワークが進み、仕事への評価も時間から成果へとシフトしてきています。そういった状況でこそ、従業員のメンタル面やエンゲージメントに比重を置いていかなくてはなりません。
 
しかし、今まで日本には人材開発をサポートできるソフトはありませんでした。そこで、私は自らMotifyHR(モティファイ エイチアール)というクラウドソフトを開発・リリースしたのです。
 
従業員のエンゲージメントを最大限に引き出すためには、コミュニケーションの活性化やオンボーディングプロセスの自動通知、1on1ミーティングやエンゲージメント・サーベイにも使えるHR Techが有効です。そしてこういった機能は、日本人が特に苦手とするチームマネジメントにも効果を発揮します。

課題の見極めとHR Techの活用

お話ししてきた通り、日本の人事部門の業務の重要性が上がり、従業員の情報を管理するだけというかつての業務から、人を活かすという経営陣的な目線も必要になってきました。そのためにも自社の課題がどこにあるのかをしっかりと見極めていかなくてはなりません。そのうえで、適切なHR Techを選択して解決していくのです。
 
これまでのように人が人を管理していた時代は終わり、技術を上手く使って人を解放・活用していく時がやってきました。HR Techの活用で、課題を明確にし、人材開発に取り組んでいきましょう。

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この記事を書いた人

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HR BLOG編集部

このブログでは、「経営者と役員とともに社会を『HAPPY』にする」 をテーマに、HR領域の情報を発信しています。

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