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優秀な人材のなかに潜む退職予備軍を早期発見するには?

公開日:2021.8.6

「優秀な人材ほど辞めてしまう――」そんな印象を持っている経営者、管理職の方は少なくないでしょう。新型コロナウイルスの流行によって働き手の離職への意識も様変わりしています。また、辞めてしまう人材が「離職を決意する」場合には、企業の体制に問題がある可能性も少なくありません。

本記事では、優秀な社員が退職する実情を探り、優秀な人材を自社に定着させる方法を掘り下げていきます。

コロナ禍で離職に関する社員の意識はどう変化したか

新型コロナウイルス流行の影響により、多くの企業で業績が悪化し、賞与減やコストカットなどが行われました。これまで、自社に不満や不安を感じていなかった社員も働き方や将来について見つめ直すこととなったでしょう。自分の働き方を自分で決めたい社員ほど、その傾向は強いといえます。

昨年4月の緊急事態宣言から半年後に行われたあるリサーチでは、「自社で安心して働けるか」という問いに、約6割の回答者が「いいえ」と答えたという結果があります。実際に、離職者が増えたと実感している経営者も多いのではないでしょうか。

同リサーチでは「半年前から離職を検討している社員が多い」「離職者の多くが社内の誰にも相談せずに会社を辞める決断した」というデータもあります。つまり、いつも通り働いているように見える社員が知らぬ間に離職の意思を固めているケースもあるのです。すでに次の転職先と話がついている場合もあるため、この場合は、上司や周囲からの引き留めはあまり役に立たないことが多いといえるでしょう。

働き方改革が叫ばれるなか、仕事時間と私生活の割合=ワークライフバランスを見直す動きも活発になっています。コロナ禍の影響でリモートワークが浸透した影響もあり、働き手にとっての“人生における仕事の位置づけや重み”が変わり、これまで以上に私生活を重視する社員も増えていくことが予想されます。

2025年には、団塊世代が後期高齢者年齢に達するため、近い将来、介護を理由にした離職が増えるていくことも予想されます。離職が重なり予期せぬ人員不足に陥ると、会社が回らなくなって一気に経営が傾いてしまう可能性もあります。

できる社員ほど辞めていく――、その理由を突き止める!

企業にとっては、優秀な社員を失うのはデメリットでしかありません。社員のスキルや知見が失われるだけでなく、その人物を慕っていた後輩の連鎖離職などにもつながりかねません。優秀な社員が次々に離職してしまう会社には、次のような問題点があると考えられます。

(1)できる社員に仕事が集中している
能力が高い社員に仕事が集まってしまうと、できない社員と仕事量や抱えている責任の重さに差が生まれ、不公平感が生まれます。多くの仕事を抱えた社員は残業や休日出勤が増える可能性もあるため、ストレスを貯め込み、離職を考えるようになるでしょう。

(2)評価制度に納得感がない
「頑張っているのに評価されない」「成果を上げていない人物と給与や役職が変わらない」といった状況は、できる社員にも不満を募らせます。評価制度を整える必要があるといえるでしょう。

(3)学びの機会が少なく成長できるチャンスが乏しい
向上心が高い社員は「この場所ではこれ以上成長できない」と感じたときに、転職を考え始めます。学びのある人物、尊敬できる人物が社内にいない場合も同様です。

(4)たくさんアイデアを出しても何も変わらない
やる気のある社員は、仕事を効率化するためのアイデアをたくさん提案します。しかし、会社側が「これまでのやり方があるから」「調整するのが難しいから」と、アイデアを不採用にし続けると、社員は「自分を認めてもらえない」と感じるようになり、離職を意識するようになっていきます。

(5)裁量が狭く思うように仕事を進められない
経験を積めば、誰しも自分の判断と責任で仕事をコントロールしたい考えるようになるものです。ところが裁量が狭く、何をするにも上司の確認が必要な職場や言われたことだけやっていればいい職場は、スキルの高い社員ほど居心地の悪さを感じてしまうでしょう。

(6)会社が魅力的な将来像を描けていない
優秀な社員は、会社の5年後や10年後、さらにその先を見据えて仕事をしています。ビジョンに魅力がなく、自社の将来をイメージできなければ、社員は別の会社へと移ってしまいます。

一般的には「社内の人間関係に問題があった」「健康面に問題が生じた」「職場環境に不満があった」といった理由で退職する人が多いものの、優秀な社員にとっては上記のようなポイントも離職理由となっていきます。できる社員ばかり辞めていってしまうのには、自社側に問題がある可能性が非常に高いのです。

離職予備軍に見られる兆候と有効な離職予防策

会社側が社員の離職意思に気付く頃には、いくら引き留めても無駄になってしまうことがほとんどです。社員の離職を防ぐには、社員本人が離職の意思を固める前に上司が兆候を見抜き、不満解消につながるような施策を講じていかなければなりません。

代表的な離職の兆候としては、次のような事例が上げられます。

・挨拶の声が小さくなった
普段からどことなく元気がなく、覇気が感じられない状態は不満やストレスがたまり消極的になっているからだと考えられます。

・愚痴や不満が増えた
自然と愚痴が出てしまうのは、自分の苦境を誰かに知ってほしいがゆえです。逆に、愚痴や不満を口にしなくなった場合は、すでに辞める覚悟が決まっている可能性があります。

・提案が減り、雑談や世間話に参加しなくなった
仕事に積極的だった社員から提案が減った場合、それは会社に対する“あきらめ”が大きくなっている証拠です。会話が減るのは、仲間に対しての情を断ち切るための無意識の行動だと言えます。

・遅刻や欠勤が多くなった
自分の仕事に対する責任感が薄れている状態です。欠勤日に転職活動をしている可能性もあります。離職を意識していなかったとしても、何かのきっかけで簡単に仕事を放り出してしまう可能性があるため、対応が必要です。

・見るからにソワソワしている
離職意思があることを会社側に伝えようとして、タイミングを見計らっている可能性があります。また、集中していないことも考えられるため、業務上のミスが増加するケースも少なくありません。

こうした兆候に気付いたら、見て見ぬ振りは禁物です。「会社を良くするためには何が必要だと思うか」「成長を実感できるのはどんな仕事をしているときか」「自分の得意を生かせる業務は」といった質問を投げかけて、どんな答えが返ってくるかを確かめてみましょう。前向きな答えが返ってこなかったときは、離職のリスクがあると考えられます。

フォローに必要なのはコミュニケーションです。離職者への「何があれば離職を思いとどまったか」という質問で、もっとも多かった答えは「社内に相談しやすい環境があればよかった」というものでした。社員に対して「前より元気がなく見えるが、仕事上で困っていることはないか」と質問をするだけでも相談のきっかけとなり、気にかけている姿勢が伝わります。

「休みの日の過ごし方は」という質問に、「家で寝ているだけ」「最近遊びに行ってない」といった答えが返ってきた場合はかなり危険な状態です。仕事の疲れがたまりすぎて、プライベートを充実させられなくなっていると考えられます。会社として業務量の見直しを図りつつ、ワークライフバランスが整うように調整していきましょう。

まとめ

新型コロナウイルスの影響で、社員の離職への意識は変革を遂げました。優秀な社員ほど、不安定な時代を生き抜く方法を真剣に考えるため、離職、転職が選択肢のひとつになる可能性は高まるでしょう。そんななか、離職につながる兆候を見抜き、早い段階でフォローしていくことが、離職予防の有効策となります。

今後、リモートワークがさらに浸透し、社員同士のコミュニケーションが薄まることになれば、離職につながる兆候を察知するのはますます難しくなります。経営者は、社員同士のコミュニケーションを活発にする仕組み作りに、積極的に取り組んでいきましょう。

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この記事を書いた人

HR BLOG編集部

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