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オンボーディング

オンボーディングとは?利用の目的やメリットについて紹介

公開日:2021.1.15

最近、企業の人事の現場で使われるオンボーディングという言葉があります。オンボーディングとは一体何なのでしょうか。この記事では、その意味と注目されてきた背景を取り上げつつ、もたらされるメリットと導入時のコツを探っていきます。

オンボーディングについて

オンボーディング(Onboarding)という英単語は元々、「飛行機や船に搭乗する」という意味。新入社員が会社のなかで研修を受けて慣れていくプロセスを、乗り物に搭乗することにたとえて生まれたビジネス用語です。そして、オンボーディングは、新卒だけでなく中途や既存従業員の教育にも使われます。

新入社員の教育方法として、以前は新卒の従業員を一括採用して4月から集中的にオリエンテーション研修を行っていくという方法が一般的でした。しかし近年は研修期間中に早期退職を決意してしまうケースなどが増え、従来の新卒社員研修と違い、早期戦力化と定着率向上を可能にする方法が求められるようになってきています。

さらに近年は、中途で入社する従業員も増加。中途入社の研修ではオリエンテーションのように集団での実施が難しいものですが、そういった場合でもオンボーディングは大変有効な育成方法です。
オンボーディングでは新入社員にできるだけ早く会社になじんでもらうことがコンセプトになります。そのため、新入社員が入社する前から細かな計画がなされます。

企業がオンボーディングを利用する目的

新しい新入社員の研修方法であるオンボーディングを企業が取り入れるのには、いくつかの理由があります。まずは離職率を下げるため。現在の日本社会では終身雇用制度が薄れつつあり、転職はより一般的なこととなってきています。特に、従業員が辞職を決意するタイミングとして多いのは研修期間中ともいわれているのです。

新入社員が研修期間に辞職する理由としては以下のような理由が考えられます。一つは入社前に抱いたイメージとの相違、そしてもう一つがその職場になじめないということです。特に後者の理由を解消するために、早期に新入社員がなじめる環境をつくり、離職率を下げようとする手段がオンボーディングです。

企業がオンボーディングを導入する2つ目の目的はできるだけ早く新入社員の能力を発揮させるためです。新入社員は会社のルールを理解し、商品の知識を持たなければ会社の業務を適確に行うことができません。しかし新入社員を採用する企業としてもそのための研修に膨大な期間と資金を費やすわけにはいかないでしょう。

Onboardingはなるべく早く新入社員に業務についてもらうための研修方法でもあります。ある企業ではOnboardingを導入することによって、9カ月必要だった新入社員の研修期間を3カ月に短縮しました。研修期間を減らすことは当然企業の利益にも直結します。

企業がOnboardingを導入するもう一つの目的は教育係の負担の軽減です。研修期間が長くなると、その教育内容を考える担当者の負担も大きくなります。負担が増えることによって本来の担当業務に手が回らなくなってしまうケースもあるでしょう。新入社員がいち早く独立する ことで教育係の負担を減らすことは、教育係本人だけでなく企業全体のメリットにもなります。

【従業員編】オンボーディングを利用するメリット

オンボーディングが新しい社員教育のスタンダードになりつつあるのは、新入社員と企業の双方にとってメリットがあるからです。まずは新入社員側のメリットを見てみましょう。新入社員側のメリットとしては、まずは会社に早くなじめるようにプランが組まれていることです。

新入社員が早期退職を決める理由に、会社になじめないという問題があげられます。会社側は、新入社員が早く職場に慣れることができるように、以下のようなプランを用意してみましょう。

  1. 会社の経営理念を示したパンフレットの配布
  2. 上層部からの会社の経営方針や歴史の説明
  3. 部署やチームの方針や目標についての説明会
  4. 業界の専門用語や専門知識の説明会

こういったプランは入社前、および面接の過程で組み込まれることもあります。そうすると、会社自体が自分に合わないと感じた際に、入社自体を見直すことになり、ミスマッチによる早期離職という問題を未然に防ぐことができるでしょう。また、入社した場合も。短期間で会社になじみ、同時に自分の担当業務にも早く慣れることができます。こういった点もオンボーディングのポイントです。
新入社員が担当業務に慣れることができるように、オンボーディングでは以下のようなプランを用意します。

  1. OJT
  2. 違う部署の講習会
  3. 業務日報の作成・提出
  4. メンター制度の導入
  5. 部署やチームの上司との面談
  6. 課題図書の設定のよる必要知識の習得
  7. 外部研修の受講

メンター制度とは、先輩が指導役として付くことを意味します。これらのプランの多くも、入社前から行われることがあります。さらに、早期辞職の理由として多くあげられる人間関係の問題には以下のようなプランを用意すると、より効果的です。

  1. 同じチームや違うチームとの交流会
  2. 歓迎会
  3. 同期会
  4. 交換チャットや日記
  5. 定期的面談

新入社員にとってはこのようなプランが用意されることにより、職場に溶け込めずに辛い思いをするなどということが少なくなるでしょう。

【企業側】オンボーディングを利用するメリット

オンボーディングでは、受ける側だけでなく企業側にも多くののメリットがあります。まずは、従業員の即戦力化。研修が長引くとそれだけ企業としても経費がかさみます。新入社員が短期間で実地業務につくことができれば、同時に新入社員の離職率も下げられるでしょう。

またオンボーディングでは、部署やチーム内の同僚、上司、さらには別の部署のメンバーも加わって新入社員を育てることになります。新入社員が社内の多くの従業員と人間関係を築くことができる一方で、既存の従業員もオンボーディングをきっかけとしてよりよい関係を育てることができます。

オンボーディングを通じて社内の人間関係が広まると、職場全体としての団結が深まり、会社に対する愛着度も上がります。自分の会社のために貢献したいという意識や自発的に業務に取り組む姿勢を、各従業員に芽生えさせることができるでしょう。従業員同士の人間関係が深まれば業務上の意思疎通も円滑に行われるようになり、個人の能力の底上げにつながり、業績にも好影響を与えます。

導入するなら人事はどのような行動をとるべきか

このように、オンボーディングは上手くいけば新入社員にとっても企業にとっても大きなメリットをもたらします。もちろん、適確に行うには人事課が適切な行動を取らなければならず、入念な準備が必要となります。

オンボーディングの準備は入社前から始まります。特に入社後優れた能力を発揮する従業員は、入社前から積極的に人事課と連絡を取る傾向にあります。そこで入社前の準備をしっかりしておけば、入社後のオンボーディングの成果も変わってくるでしょう。

早期離職の理由の一つとして、職場の人間関係の難しさがあります。新入社員が人間関係を上手く築けるように手助けすることが、人事課の大きな任務と言えるでしょう。新入社員の性格を把握してそれに合ったメンターを付けたり、交流会を開いたりといった配慮が必要となります。

新入社員の早期離職の理由には、入社前と後のギャップもあげられます。それをなくすためには入社前の不安をあらかじめ意識調査しておくことも必要でしょう。人事課が事前に性格や能力を把握して、それに合った配置を考えることも重要です。

新入社員が入りたての頃は、目標を短いスパンで設定することも重要。最初から大きすぎる目標を掲げてしまうと、達成が見えずにあきらめてしまうケースもあるためです。さらに、細かいステップごとのフィードバックを行っていきましょう。

導入を成功させるポイント

オンボーディングを成功させるには、ステップごとにポイントがあります。まず、オンボーディングは入社前から始まります。入社前のポイントは各自の性格を把握し、従業員側と会社側のギャップをなくすこと、そして積極的にコミュニケーションを取ることが大切です。

入社直後の研修は特に大切。今まで行っていた研修が新入社員のモチベーションを上げ、短期のトレーニングに向いているかチェックしましょう。場合によっては違うプログラムへの変更も必要です。入社1週間で新入社員が会社内に溶け込める人間関係の土台をつくっていきましょう。

入社1週間で新入社員が入社を後悔しないような職場づくりが必要です。新入社員を歓迎する雰囲気を既存社員の間にも浸透させていきましょう。電話の応対や事務処理方法など、新入社員が分からないことに関しては会社側が積極的にサポートしましょう。

新入社員が入社して1年間は、特に手厚いサポートやフィードバックが必要です。頻繁に面談を行い、不安点を汲み取っていく必要があります。

導入のプロセスについて

このようにオンボーディングを適確に導入するためには、念入りなプランが必要です。最後に導入におけるプロセスを説明しましょう。まずは新入社員にどのような活躍をしてもらいたいのか、会社側の目標を設定。この際に本人と連絡を取り、本人の能力に合った目標を設定するようにします。

次に、入社後のプランを組みます。プランは新入社員の入社後1年間を見越して組むとよいですが、1週間単位など細分化して組む必要があります。そしてプランを配属予定の部署や従業員と共有してすり合わせをしましょう。新入社員の受け入れ態勢を事前につくっておく必要があります。

プランが完成したら、いよいよ実行です。オンボーディングは新入社員の入社前から始まり、すぐに上手く機能するとは限りません。加えてプランの実行途中や終了後に業務の振り返りを行う必要があるため、新入社員と既存社員の両方の意見を聞き、その後の改善に役立てましょう。

まとめ

この記事では、企業の人事で取り入れられているオンボーディングという新人研修の方法について取り上げました。上手くいけば新入社員の早期離職を減らし、企業と新入社員の双方にとってメリットを見出します。しかし、そのためには事前の細かい計画が必要です。これから導入しようとする企業は、綿密な計画を練ってから実行に移しましょう。

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この記事を書いた人

HR BLOG編集部

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