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徹底解説!感染予防にも効果的な、フレックスタイム制導入のための基礎知識

新型コロナウイルスの感染予防策として注目されるフレックスタイム制は、テレワークと相性がよいことで知られています。そのメリットを最大化するために、どのように導入し、運用していけばいいのかをご紹介します。

生産性と従業員満足度、両方のアップを狙う!

フレックスタイム制とは、勤務時間を従業員が自由に決められる制度です。「精算期間」と呼ばれる一定の期間内に、規定の労働時間を満たすのを条件に、従業員は勤務スケジュールを自由に組むことができます。精算期間は1カ月が一般的です。2019年4月の法改正により、その上限は3カ月となりました。

自由度の高い働き方ゆえ、場所の制約を受けないテレワークとの相性がよく、従業員のワークライフバランスや生産性アップに有効です。通勤時間をラッシュアワーとずらすのも容易で、新型コロナウイルスの感染予防にも一役買うことが見込まれています。

清算期間が1カ月(所定労働日数22日)で、1日の労働時間が8時間だった場合、8×22=176時間が勤務時間の総枠となります。この総枠の範囲を基準に「きのうは9時間働いたから、きょうは7時間勤務にしよう」などと、従業員は毎日の勤務時間を調整していきます。

なお所定労働日数は、土・日・祝日の日数に応じて月ごとに算出する運用方法や、常に「毎月160時間」のように固定化する方法などがあります。

精算期間内の勤務時間が総枠に収まっていれば、残業代は発生しません。1日の勤務時間が長かったとしても、即座に残業扱いになるわけではなく(一部適用あり)、同様に短時間勤務だったとしても、基本的に早退扱いにはなりません。

フレックスタイム制は、残業代を抑制しやすい制度だとも言えます。勤務時間が総枠を超過した分は手当てとして支払い、不足した場合や欠勤扱いで控除するか翌月に繰り越しとなります。

しかしながら、極端な勤務時間超過、極端な勤務時間不足が生じないよう、会社側は社員の勤務状況を管理しなければなりません。「超過したら手当を払う」「不足したら欠勤扱いにする」というシンプルな、放っておいていいわけではない点は注意が必要となります。

コアタイムとフレキシブルタイムが運用の鍵!

組織としての規律を維持しながらフレックスタイム制を運用していくには、コアタイム、フレキシブルタイムの設定が有効です。

コアタイムとは「〇時から〇時までは必ず勤務してください」という時間帯のことです。フレキシブルタイムとは「出勤は〇時から〇時までの間、退勤は〇時から〇時の間」という時間帯を指します。

「11時から15時がコアタイム」という設定であれば、「9時出勤・18時退勤」でも「11時出勤・20時退勤」でも構いませんし、清算期間内に勤務時間の過不足を調整するのを前提に「11時出勤・15時退勤」という日があっても問題ありません。なお、会議や朝礼などが、コアタイム外に開催される場合は、参加者に連絡。了承を得ておく必要があります。

フレキシブルタイムについては、例えば退勤時間を「15時から22時」のように設定した場合、その間の何時に退勤してもよいだけでなく、22時以降の勤務を抑制できる効果も生まれます。22時から翌5時の勤務は、労働基準法に定められる時間外労働の対象となり、深夜労働分として割増賃金が発生しますが、フレキシブルタイムの設定によって時間外手当を抑制することが可能になります。

コアタイムやフレキシブルタイムをどう設定するかによって、フレックスタイム制で得られる効果は変わってきます。コアタイムを短めに設定すれば自由度は高まりますが、会議の開催や社員同士の連携が必要な業務に支障が出やすくなります。

コアタイムを長めにするのと同時に、フレキシブルタイムにも幅を持たせた設定を行うことで、時差出勤の発展版のような形でフレックスタイム制を運用するケースも考えられます。ただし、設定によっては、固定時間制+時差出勤と変わらない内容になってしまう場合があるため注意が必要です。

導入を成功させるための注意点

フレックスタイム制度の導入にあたっては、会社の代表と従業員側の代表とが労使協定を結ぶ必要があります。基本的に労働者に有利な制度ゆえ、労働基準監督署への届け出は不要です。ただし、1カ月を超える精算期間を定める場合は、労働者の不利益が生じる懸念から届け出が必要となります。

協定締結時には、対象者の範囲、精算期間、精算期間内の総労働時間、1日の標準労働時間の目安(有給休暇の賃金目安になります)、コアタイムやフレキシブルタイムの設定などを明確に示しましょう。

残業代抑制に有効なフレックスタイム制ではありますが、労働基準法によって法定労働時間は1日8時間・週40時間以内と定められている点や、22時から翌5時までの勤務には時間外手当が必要となる点には注意が必要です。制度整備は、法律と照らし合わせながら行っていきましょう。

総枠を超えた労働時間を、次の清算期間に繰り越して調整することは法律で禁止されています。超過分の時間外手当は、当月分として支払わなければなりません。これは、従業員の不利益を減らすために法律で定められました。

勤務時間の不足分は欠勤扱いで控除するか、翌月に繰り越しが可能と先述しました。しかし、給与計算が煩雑になるのを防ぐために、欠勤扱いで控除し、当月中に処理してしまうのが一般的です。その点は、事前の取り決めとして従業員から同意を得ておくとトラブルにならずに済みます。

労働時間が短くなりがちな社員には、フレックスタイム制の適用解除を検討することも考えられます。制度運用前に「不足時間が累計◯時間に達した場合は固定時間制に戻す」「◯時間を超える不足が◯カ月続いた場合は固定時間制に戻す」など、解除規定を検討しておくのをおすすめします。

導入・運用を正しく活用すれば、フレックスタイム制は自社に大きなメリットをもたらしてくれます。フレックスタイム制に魅力を感じ、入社希望者が増える可能性もあります

他社との差を生むため、コアタイムもフレキシブルタイムもなく、働かない日があってもいい「フルフレックス」を導入している企業や、週休3日制に踏み切った企業も増えています。働き手の減少が著しい現代において、フレックスタイム制をはじめとする働き方に関する施策は、従業員満足度を上げるために重要な意味を持つと言えるでしょう。

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