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フレックス勤務における残業代の扱いとは。徹底解説

公開日:2021.5.27

新しい生活様式や働き方が求められるようになり、企業は従業員の働き方を改めて考える機会も少なくありません。リモートワークの導入を考えている企業もあれば、「オフィス勤務のまま働き方改革を行いたい」と悩んでいる担当者の方もいるでしょう。

そして新しい働き方を導入する意図で、従業員が自由に出勤しやすい「フレックスタイム制度」を採用する企業も想定されます。しかし、場合によっては特定の職種には不向きであること、会社の体系として管理面の問題などが浮かび上がってくることもあるでしょう。

特に自由に出勤できる場合「残業」の管理が難しくなるはず。この記事では、フレックスタイム制度を導入した場合、残業はどうなるのかについてみていきましょう。

そもそもフレックス勤務とは

フレックスタイム制度を導入した場合の残業について、知る前にフレックス勤務がどういったものかみていきましょう。

フレックスタイム制度を利用した勤務の最大の特徴は「決められた時間内であればどの時間に出退勤をしてもよい働き方」です。フレックスタイム制度では、「フレキシブルタイム」と「コアタイム」という時間を設定する必要があります。

フレキシブルタイムは、上述したように「出退勤をしてもよいと決められた時間」です。
例えば「AM6:00~PM7:00」までをフレキシブルタイムとしている会社に所属をしているのであれば、その時間内に出退勤を行うことになります。

ただ「いつでも出勤をしていい」というわけではありません。「コアタイム」と呼ばれる時間には出勤をしている必要があります。たとえば、その時間が10-14時であれば、どれだけ遅くても10時には出勤をしなければならず、14時までは働く必要があります。

ちなみに、コアタイムの設定は義務化されておらず、企業によってはフレキシブルタイムのみ設定をしている自由な企業もあります。従業員自身だけでなく、会社側がしっかりと時間管理などを行わななければならないため、規模感などから考えて「自社に合う働き方」を導入する必要があるでしょう。

場合によって、フレックス勤務のために新しいルールを作る必要もあります。

フレックスタイム制を導入するなら労使協定の内容は重要になる

「フレキシブルタイム」は必ず設定するもの、「コアタイム」の設定は労使協定のもと従業員からの合意が得られた場合に設定が可能です。

労使協定というのは、”労働者と使用者(会社)との間で書面にて締結される協定”のことです。いくら企業側が「フレックスタイム制度を導入する」と言っても、従業員側からの合意が得られなければ導入はできません。
制度を導入する場合は、労使協定の締結は必須であることを覚えておくようにしましょう。

そのうえで、労使協定を締結する場合、どのような項目を定めなければならないのかみていきましょう。

1. 対象が誰になるのか

会社でフレックスタイム制度を導入するとなった場合、対象となる労働者の範囲を決めなければなりません。例えば、会社で働く従業員全て(派遣・契約社員等も含む)のか、特定の部署だけにするのか…など。フレックスタイム制度を利用して働く対象を決めましょう。

2. 清算期間について

清算期間は1ヶ月以内の範囲で、締め日を決めていきましょう。フレックスタイム制を導入すると、従業員の勤務時間がバラバラになります。そのため、給与に関係のある清算期間などに関しては、慎重に決めて行きましょう。

3. 総労働時間について

フレックスタイム制を実施する場合、総労働時間を必ず決める必要があります。「自由な時間に出退勤してもよい」と言っても、「月に働かなければならない」といった指標がないと、従業員は毎日どのくらいの時間に出退勤をすればよいのかの逆算ができなくなるでしょう。

労働基準法で決められている「所定労働時間」は、1日8時間(×5日)の計算で、週40時間と定められています。したがって、会社はこの範囲内で総労働時間を決める必要があるのです。後述する残業についても、就労時間が重要な要素となります。

【必見】フレックス勤務をした場合の労働時間の管理方法

フレックスタイム制を企業で導入する場合、労働時間の管理方法は今までとは異なります。
従業員の労働時間が日ごとに変動するためです。だからこそ、労使協定で締結をする項目内にもあった「総労働時間」や「清算期間」を設定する必要があると覚えておくようにしましょう。

例えば、週ごとに労働時間を設定し、従業員が定めた労働時間(通常でいうところの定時)を働いているのかを確認する必要が出てきます。法定労働時間は、30日で171.4時間、31日で177.1時間です。

週の法定労働時間は「40時間」とされていますが、業種や事業人数によって特別に法定労働時間を長くすることができる「特例処置」が施されることがあります。対象となる事業は商業や保険・衛生業などの職種で常時労働者の人数が10人未満である事業の場合、週の法定時間は44時間に伸びることも合わせて覚えておくようにしましょう。

そして、フレックスタイム制度の勤務形態を導入している会社では、法定労働時間を超過して労働をする場合は残業扱いとなります。つまり、フレックスタイム制でも残業計算は必要です。

フレックス勤務を導入した場合の残業代について

フレックスタイム制の労働時間は、会社で設けている清算期間の中でどれだけ働いたのか(総労働時間)を計算しなければなりません。会社によっては、週で設けている会社もあれば、月で設けている会社もあるため、自社で取り入れることを考えている場合は、慎重に決める必要があるでしょう。

定時を設定している会社では、総労働時間を超える時間の労働をすると残業になります。
フレックスタイム制は「自由に出退勤時間を決めることができる働き方」です。残業が無いようなイメージを持つものの、総労働時間を超えて働く場合は、残業扱いになり、フレックスタイム制を導入している企業でも、残業代の支払いは必須となるのです。

フレックスタイム制の場合1日の労働時間で残業代は支払われない

フレックスタイム制度は、出退勤の時間を従業員自身で管理をし、調整ができるところが最大の特徴といえるでしょう。そのため、残業の調整も自身で可能です。

例えば、週で清算期間が設定をされており、総労働時間が40時間となっている会社でフレックスタイム制を活用している従業員がいたとします。月曜日~水曜日まで仕事が多く、1日10時間働くこととなったとしましょう。普通の企業であれば、木曜日・金曜日と定時で上がれたとしても「46時間」働くことになります。
そのため、通常勤務では、残業を行ったことになるものの「木曜日と金曜日で調整をすることができる」可能性があります。

例えば、仕事が水曜日でひと段落して、木曜日は4時間勤務、金曜日は5時間勤務に調整することも可能です。この場合、週の総労働時間は39時間となるため、残業をしたことにはなりません。

従業員自身が時間管理を行いながら働き方を調整できると、企業にとってもメリットになる可能性は高いといえるでしょう。忙しい日は長く働き、暇な日は早く帰ってもらうことができるため、メリハリのつく働き方として従業員の満足度も高められます。

ただし、従業員自身による管理には注意が必要です。フレックスタイム制度の導入が向いている会社、向いている従業員というのはある程度決まっています。そのため、自社での導入は慎重に検討しましょう。

残業代の翌月繰り越しはNG!

フレックスタイム制度は従業員が自身の労働時間を管理しながら、働くことが可能です。そのため、あまり残業が起きにくいことがメリットと考えることもできるでしょう。
そのうえで、「繁忙期である月に10時間ほどの残業をした従業員がいるのであれば、翌月の総労働時間を10時間減らせばプラマイゼロになる!」と考える可能性もあるものの、残業代の翌月繰り越しは禁止されていることは把握しておくことが大切です。

まとめ

この記事では、フレックスタイム制を導入した場合「残業代はどうなるのか」について詳しく解説をしてきました。改めてフレックスタイム制の働き方を知ることで、自社で導入すべきかどうかを考える機会となったはずです。
従業員それぞれの「時間の管理」が求められるため、導入をする場合は、従業員と話し合いを重ねましょう。

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この記事を書いた人

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HR BLOG編集部

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