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残業時間の平均について?現状と対策についてポイントをまとめました

公開日:2021.3.26

企業内の残業時間について考える場合、基準となるデータが必要となります。果たして、日本における残業時間の平均はどれくらいなのでしょうか。ここでは、残業に関する現状、対策について触れていこうと思います。

日本の残業時間の月平均はどのくらい?

日本の会社において月平均の残業時間はどの程度なのでしょうか。

日本の残業時間の月平均は20~45時間程度

日本人の残業時間の平均は、月に20~45時間程度といわれています。つまり平均して毎日1時間は本来の勤務時間を超過する人が多いということです。これはあくまでも平均であり、なかには残業時間がゼロの人もいれば、100時間以上も余計に業務に取り組んでいる人もいるのが実情です。

これは他の先進国と比較して特別長いわけではありません。OECD(経済協力開発機構)の調査によると、北米の国々やヨーロッパ諸国と比べると日本の残業時間が極端に長いわけではないのですが、男性の1日あたりの労働時間だけを見てみると、日本はトップ。世界的な水準からすると日本の男性の労働時間は長いようです。

調査方法によって平均値は異なる

残業時間については多くの調査が実施されていますが、その方法に違いがあるため、発表される数字は異なっています。そのため、平均値を知りたい場合は、複数の調査結果を参照するとよいでしょう。

半数以上の労働者が月平均30時間以上の残業をしている

ある調査によると、労働者のうち半数以上は月の残業時間の平均が30時間を超えていることがわかっています。月の労働日数は22日程度が平均のため、1日につき1時間以上の残業をしている人が過半数を超えているのです。超過勤務が当たり前の環境で働いている人が多いことがわかります。

過労死ラインである平均80時間以上の残業をしている人もいる

国の発表によると月に80時間以上の残業をすると過労死のリスクが上がります。そして、実際に調査をしてみると、過労死ラインを超える超過勤務を強いられている労働者が存在することがわかっています。かなり多くの人が過労死のリスクを抱えた働き方をしているため、残業時間の長さは日本の社会問題とされています。

残業時間の業種/職種による違いについて

どういった業種や職種で特に残業時間が長いのか、仕事による違いについて見ていきましょう。

メディア・IT、小売・外食産業などは勤務時間が長い

メディア関係やIT関係、小売・外食産業といった業界は、特に勤務時間が長い傾向にあるようます。メディア関係とは広告や新聞といった仕事。映像関連や編集、デスクといった仕事はクリエイティブな仕事であり、時間に縛られずに働きたがる傾向にあるため、勤務時間が長くなりやすいのでしょう。

IT関係は昔から労働時間が長いことで知られていて、体を壊す人が多いようです。急に案件内容が変更される、深刻なエラーが見つかるといった事態が起きると、早急な対応が求められ残業を強いられるのです。小売りや外食産業は1年中営業している店舗が増えていて、24時間営業のところも多いため、休みなく働くことが求められます。基本的に人手不足の会社が多く、残業をしないと成立しないような会社が多いです。

医療関係や金融関係の残業時間は短い

医療関係の仕事は厳密にシフトが組まれて働いているところが多く、本来決められた労働シフトにしたがっ業務時間で仕事が終わりやすい業種です。ただし変則的な働き方が多く、労働時間が短くても労働者の体力的な負担は大きい仕事です。

金融関係の仕事は比較的残業時間が少ない傾向にあります。銀行は金融庁による管理が厳しく、比較的ホワイトな労働環境が構築できています。サービス残業を強いられることはあまりなく、きちんと残業代も支払われます。銀行が営業しているのは朝の8時半から夕方の17時までであり、毎日定刻に帰宅しやすい環境です。こういった理由から残業時間が短い傾向にあるのです。

公務員でも残業している人はたくさんいる

イメージとして公務員は残業が少ないと考えている人は多いでしょう。しかし、現実には定時を超えて業務するケースが多いです。部署によって差が激しく、残業がほとんどないところもあれば、日中では仕事が終わらずに残業しないといけない部署もたくさんいるのです。特に年度末になると確定申告や転入・転出、社会保険の加入・脱退などの手続きをする人が増えて、担当部署はとても忙しくなります。

残業時間が長くなる理由

どうして残業時間が長くなってしまうのか、その理由をいくつかご説明します。

仕事の効率が悪いから

まずは、仕事の効率が悪いためにその日の仕事を終わらせることができず残業してしまうケース。業務の効率化を図るという意識のないまま、昔ながらの仕事のやり方を続けているのです。本来であれば管理職が仕事の効率性を高めるための施策を実施するべきなのですが、それを怠っていることも多いようです。

業務と従業員数のバランスが悪い

業務量に対して明らかに人員不足でバランスが崩れていると、当然残業は増えてしまいます。適切な人材配置が行われていないと、一人ひとりの負担が増えてしまい、残業しないと仕事が終わらない状態になるのです。離職者が出たのに補充が行われないと、業務量と従業員数のバランスが崩れることが多くなります。

従業員が率先して残業をする

トップが残業時間の抑制に取り組もうとしても、現場のメンバーが自らの意思でオフィスに残り業務を続けてしまうと、残業はなかなか減りません。たとえば、残業代の支払いがきちんとした会社ならば、たくさん残業すればより多くの賃金を稼ぐことができます。そのため、あえて超過勤務をする従業員が増えてしまうのです。

残業するものほど高く評価される会社だと、従業員が率先して残業しがちです。そして、未だにそういった価値観の会社は存在するのです。遅くまで残っていることが人事評価に好影響を与える場合、従業員は自分から遅くまで働くようになります。

残業時間を下げるための対策

平均残業時間を下げるためには、どのような対策があるのでしょう。

意識改革をする

残業は減らすべきものだと従業員に理解してもらわないと、どのような施策を実行したとしても効果は出ません。企業が率先し、管理職にも残業削減の指導を徹底して行うように指示を出します。面談やミーティング、社内報などでも残業時間の削減に全社的に取り組むことを周知させましょう。すべての従業員が残業時間削減の重要性を意識しながら仕事をするように仕向けることがポイントです。超過勤務を悪いことと認識していない従業員は意外とたくさんいるもの。その事実を理解し、意識を変えることから始めると上手くいきます。

柔軟な勤務体制を整える

柔軟な働き方を認めることは、勤務時間の軽減につながります。フレックスタイムやリモートワークなどを認めることで、それぞれの従業員が自分に合った働き方を選ぶことができます。その結果、業務の効率性が高まり、モチベーションやパフォーマンスが向上して、遅くまで残っている時間が減るといった結果を期待できるのです。

リモートワークを認めると通勤時間を短縮することができ、その時間を業務に充てることができます。そうすれば、定時までに仕事を終えられるようになり、勤務時間を減らすことが可能です。

コロナによってテレワークやリモートワークの需要が高まっています。実際にテレワークを支援する企業が多く、さまざまなサービスやツールを活用してテレワークを容易に実現できる環境が整っています。国や自治体から支援を受けることもできるため、今のうちに早めに導入するとよいでしょう。

たとえばパナソニック株式会社では、2006年からテレワークを試行してきました(当時は松下電器産業株式会社)。全社e-Work推進室を設置し、在宅勤務制度の試行運用を行い、2007年より本格的に開始したのです。同社開発のモバイルノートPCを用いたテレワークに取り組み、多くの従業員から評価されました。この事例を参考にして他社もテレワークを積極的に取り入れ、残業を減らし、従業員の満足度を高めることに成功したという声も聞こえています。

残業を減らすインセンティブを用意する

残業代目当てに超過勤務をしてしまう問題を解決するには、残業を減らすことにインセンティブを用意しなければいけません。残業時間を減らすことで何らかの利益を得られるようにするのです。

残業時間を削減できた従業員に対してお金を支給するのも一つの方法です。超過勤務を減らすことができれば、残業代を減らすことができるため、その分を還元するのです。あるいは、遅くまで残っている時間を減らすことが人事評価でプラスになるようにするのもよいでしょう。

はるやまホールディングスは、ノー残業手当として1万5,000円を支給する制度を導入し話題になりました。長時間労働をなくし、従業員の健康を促進し、自ら率先して残業をなくせるようにする制度です。当初、同社では、制度の導入に反対の声が多かったようですが、実際に効果が現れ多くの従業員から好評でした。これに加えて、ストレスチェックアプリの導入やリラクゼーションサロンコーナーの設置なども行っています。

このような制度を取り入れる企業は増えていて、有効な方法として評価されています。

まとめ

残業時間の平均は月に20~45時間程度ですが、なかには平均80時間を超える残業をしている人もいます。残業が多いことは会社にとっても従業員にとってもデメリットのため、残業時間を下げるための対策に取り組みましょう。

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この記事を書いた人

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HR BLOG編集部

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