オンボーディング Onboarding 「新卒社員」や「中途社員」が辞めない仕組みづくり
『オンボーディング』とは、新入社員をスムーズに社内に溶け込ませ、パフォーマンスを上げさせるための一連の仕組みづくりを言います。この冊子ではHR先進国であるアメリカ企業の事例も踏まえ、人材育成のための最新のメソッドを解説。
オンボーディングの具体的な取り組み方をご紹介しています。
テレワーク
公開日:2020.8.5
今回の新型コロナウイルス感染拡大によって全国的に広まったテレワーク。感染防止として大きな抑止力となったものの、実際に働く人たちすべてがテレワーク可能な環境にあったわけではありません。多くのストレスを抱えながらの業務だったという人も多いのではないでしょうか。しかしコロナ収束後も、テレワークは一定数維持されていくと考えられています。そこで、今のテレワーク環境を改善し、生産性を高める方法を探ります。
目次
自宅で仕事をするといっても、誰もが自分の仕事部屋を持っているわけではありません。加えて、今回のように保育園や学校が一斉に休校となったり、通勤回避のためにテレワークが推奨されていたりした場合、家族(親、兄弟、子どもなど)も同じように自宅待機となり、一人の場所・時間を確保することすら難しいという人が多いのも現実です。実際に子育て中の世帯では、子どもの面倒を見ながらのテレワークは仕事との両立が難しいという調査結果も出ています。
今後もテレワークが継続されする場合や、新型コロナウイルスの第二波に備え、自粛が緩和されている今のタイミングで自宅環境を整備していくのがおすすめです。早速、作業環境の整備に必要と考えられることを、4つご紹介します。
いつもオフィスで使っているデスクやイスがあれば、より集中して仕事に取り組めるのではないでしょうか?もちろん自宅なので、全てのものを職場と等しく揃えることはできませんが、できる範囲で在宅勤務環境を整えることをおすすめします。長時間テレワークをするのなら、特にイスは重要になってきます。新しく購入はできない場合でも、クッションなどで微調整しながら、快適な環境作りをしてみましょう。
可能ならば、リビングとは違った場所で仕事をすることをおすすめします。もし個室を用意することが難しければ、リビングの一角に仕切りなどを設置するなどして、仕事スペースのゾーニングをしてみてはいかがでしょう。リラックスの空間であるリビングと、仕事場所を少しでも区別することで、自分自身の気持ちにメリハリが生まれるうえ、家族との心理的な距離もある程度保てるはずです。また、子育て世代は仕事中に子どもたちが他のことに集中できるような工夫も検討しましょう。
在宅ワークで課題となってくるのは、上司・部下のコミュニケーション不足。これを補うために、Web会議システムやHRシステムを活用すれば、会社で仕事をしていたときと同様のパフォーマンスを発揮できるでしょう。特にHRシステムの活用は、従業員情報の一元管理や分析などに適しています。また、分析によって人材育成や配置をより戦略的に行うタレントマネジメントも可能です。上司や同僚とのスムーズなコミュニケーションに課題を感じている方は、ツールやシステムの導入を検討することをおすすめします。
テレワークになるとどうしても就寝・起床時間を始めとした生活習慣が乱れがちに。通勤時と同じように、決まった時間に起きて決まった時間に寝るなど、メリハリをつけた生活を心がけましょう。また、オフィスにいるよりも自由度が高いからといって、時間を気にせず仕事をすると、思うようにはかどらなかったり、予定より長く働いてしまった…という人もいるのではないでしょうか?普段通勤に費やしている時間は軽く運動をしたり、仕事の合間は休憩をしたりと、リフレッシュのための時間を作ると良いでしょう。
ここで、参考になるテレワークの成功事例を一つご紹介します。
日本マクドナルドでは、東日本大震災を機に在宅勤務制度を利用する従業員が急増したそうです。「自宅にインターネットの接続環境が整っている」「机やイスといった備品がそろっている」などの条件を満たせば、テレワークの制度が利用できます。また、自宅での作業環境を整えるために購入した備品などの費用は、原則として会社が負担。在宅勤務をする際は、申請書などの提出はなく、事前に部署内にその旨を口頭やメールで周知したうえ、スケジュール管理ソフトに自宅での作業内容書き込むそうです。
また、2~3ヵ月に一度アンケートを実施し、在宅勤務の利用者が抱く不満を吸い上げて改善につなげるなどの施策も打っており、テレワークの利用促進につなげています。
備品やツール、システムなど、会社側が積極的に準備をすることはもちろん、テレワークでも集中力を損なわずに生産性を高めるには、自身の工夫や心構えが大切になります。「仕事環境が悪くて集中できない」「設備が整っていないので肩や腰が痛む」「コミュニケーションツールがうまく使いこなせない」という問題が発生したら、その従業員の上司や総務部門の方はすぐに対応しなければなりません。ソフトとハード、両面からしっかりと準備して業務に臨めるようにしましょう。
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