オンボーディング Onboarding 「新卒社員」や「中途社員」が辞めない仕組みづくり
『オンボーディング』とは、新入社員をスムーズに社内に溶け込ませ、パフォーマンスを上げさせるための一連の仕組みづくりを言います。この冊子ではHR先進国であるアメリカ企業の事例も踏まえ、人材育成のための最新のメソッドを解説。
オンボーディングの具体的な取り組み方をご紹介しています。
人材育成・開発・研修
公開日:2021.2.16
内定者研修の目的は、新卒を即戦力として教育することと思われがちですが、それだけではありません。内容によっては内定者フォローの一環として内定者研修を実施することも可能です。そのため、重要性や必要性を感じている人事担当者も多いでしょう。
この記事では、内定辞退の防止にもつながる内定者研修の成功ポイントを解説しましょう。
内定者研修を行う目的は、主に次の4つです。
それぞれのポイントを解説していきましょう。
内定が出てから入社するまでの期間、「この会社でよいのだろうか?」「本当に入社できるのだろうか」「自分に合うのかどうか」などと悩む内定者は少なくありません。また、学生から社会人へ環境が変わることに対して漠然とした不安を感じる内定者も見受けられます。
効果的な内定者研修を行えば、これらの不安や悩みにいち早く気づくことができ、早めに対処することができるでしょう。また、人事担当者と信頼関係を築くことができれば、入社後の安心感にもつながります。
まず、内定者研修で企業に対する理解を深めることができれば、「この会社でよいのだろうか?」という不安を払拭することが可能です。
企業の社風はもちろん、将来性や今後の事業計画などを共有することで、会社の魅力を理解したり、入社後の目標を持つことができたりするでしょう。
また、具体的な仕事の内容を伝えることで働くイメージができれば、イメージとのギャップによる早期離職の防止も期待できます。
新卒を即戦力として現場に出すことは難しいかもしれませんが、内定者研修で基本的なビジネススキルを身につけてもらうことは可能です。
などを習得したうえで入社できれば、内定者本人の自信にもつながるでしょう。
複数回の内定者研修を通して、内定者同士のつながりも生まれます。仲間とともに頑張るという意識が生まれれば、内定辞退の防止にもなるでしょう。もちろん、ともに頑張る仲間がいることを理解してチームワークを育むという経験は、仕事をする際にも大変役立ちます。
内定者研修は、ビジネスパーソンとして大切な土台をつくるために重要なコンテンツです。内定者研修の重要性を高めるためには、次のポイントを強く意識しましょう。
学生気分のまま入社してしまうと、学生と社会人のギャップに悩み、早期離職を招く可能性があります。それを防ぐためにも、ビジネスマインドを構築していける内定者研修を計画しましょう。
など、段階を踏んでマインドセット教育を行っていきましょう。
先ほども述べたとおり、基本的なビジネスマナーやOAスキル、プレゼンテーションスキル、ビジネス文書作成スキルなどは、内定者研修で身につけることができます。
スクール形式で講義を受けるだけでなく、ロールプレイングやホームワーク、オンライン研修など、内容だけでなく、より効率的に学べる方法を検討してみてください。
人事担当者と内定者個人との関係構築も重要ですが、内定者同士のつながりを意識してもらうことも重要性が高いです。チーム対抗でゲームを行う、チームを組んで課題に取り組み成果を発表するなど、チームワークを育められるような研修も取り入れていきましょう。
チームビルディングの必要性を感じている企業なら、内定者研修の段階からチームワークの醸成を意識することが大切です。
内定者フォローを兼ねた内定者研修を計画する際は、次のような流れで進めていきましょう。
Step1.内定者のスキルや特性を把握する
Step2.研修の目的とゴールを決める
Step3.現場の声をヒアリングし、研修に反映する
Step4.内定者研修のスケジュールを立案する
面接を通して内定者の特性やスキルを感じているものの、正確には把握できていない人事担当者も少なくありません。
まずは、個別面談やアンケートなどを用いて、内定者がどのようなことを得意・苦手とし、どんなキャリア志向を持っているのか、見える形で把握しましょう。
内定者のスキルや特性が把握できたら、研修の目的とゴールを決めます。
内定者に足りないスキルは何か、入社までにどのレベルまで達していてほしいのかなどを検討することで、必要な研修の内容を判断できるでしょう。
内定者が入社した後、実際に接するのは現場の従業員です。そのため、人事担当者が計画した研修内容に過不足がないか、現場の声を聞くことも大切です。現場が新卒に何を求めているのかをヒアリングし、研修内容に反映させてください。
研修内容ができたら、どの時期にどのような方法で研修を行っていくのかを考えましょう。
例えば、
など、全体像を見ながら時期や内容を細かく落とし込んでいくとよいでしょう。
内定者研修の重要性、必要性は高まっています。内定者フォローを兼ねた内定者研修によって、内定者の不安を取り除き、必要なスキルを身につけたうえで入社してもらいましょう。
内定者研修によって、OJTなど現場の教育負担を軽減できれば内定者研修は成功だといえるのではないでしょうか。
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