いざ1on1ミーティングをしようとしても、「何を話したらいいのかわからない」「会話が止まってしまったらどうしよう」と思う方も多いでしょう。1on1ミーティングの成功の秘訣は、事前に毎回テーマを決めておくことです。ここでは、話し合うテーマや具体的な質問例などを見ていきましょう。
目次
1on1ミーティングで話し合うべき7つのテーマ
自発的に仕事ができるような人材に育てるための手法として、1on1ミーティングがあります。1on1ミーティングとは、1カ月に2回など定期的な割合で1回30分程行われる、上司と部下が1対1で行うミーティングのことです。ミーティングでは部下の現在の状況や将来の希望を引き出し、適格なフィードバックを行うことで、部下の承認欲求を満たしモチベーションをアップさせます。
1on1ミーティングで話し合うべきテーマは以下の7つとされています。
- プライベートの相互理解
- 心身の健康チェック
- モチベーションアップ
- 業務・組織課題の改善
- 目標設定/評価
- 能力開発/キャリア支援
- 戦略・方針の伝達
1on1ミーティングは、部下個人に焦点を当てたミーティングです。日常的に部下とコミュニケーションを取っていて、部下のことを理解したつもりになっていたとしても、それが部下の育成につながっているとは限りません。個人に焦点を当てたミーティングをし、部下の能力を引き出しましょう。
信頼関係の度合いによって異なる2つのステージ
1on1ミーティングに決まった方法はなく、会社によって手法はさまざまです。「部下個人に焦点を当てて成長を促すために実施する」という目的を持ち、先ほどお伝えした7つのテーマに沿って実施することが重要になります。さらにこの7つのテーマは上司と部下の信頼関係の度合いにより、2つのステージに分けて考えることができます。
ステージ1:信頼関係を構築するため
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- プライベート相互理解
- 心身の健康チェック
- モチベーションアップ
ステージ1では、とにかく上司と部下の間に信頼関係を築くことが目標です。仕事とは関係のないプライベートに関する話や、雑談じみた話から入るのも話しやすい関係を作るのに効果的です。ただし、部下のことを知りたいからと言って部下を質問攻めにするのではなく、まずは上司から自己開示をしつつ適度な距離を保ちましょう。
ステージ2:成長を支援するため
信頼関係が構築できたあとは、成長を支援することが目標です。
- 業務・組織課題の改善
- 目標設定/評価
- 能力開発/キャリア支援
- 戦略・方針の伝達
ステージ2では部下の個人的な目標を引き出し、能力開発につなげていきましょう。1on1ミーティングは仕事の進捗状況の確認の場ではありません。上司はあくまでも聞き役ですので、部下を強制するような注意をしたり、自分の経験を語ったりしないよう注意をしましょう。
1on1ミーティングで効果的な質問例
それでは、部下が話しやすくなるような1on1ミーティングでの質問例と注意点をご紹介します。
仕事からの学びに関する質問例
仕事から得た学びを1on1ミーティングで継続的に確認することで、成功や失敗関係なく仕事から学ぶ姿勢を育みます。
- 「最近の仕事でうまくいったことは何ですか?」「その理由は?」
- 「最近の仕事でうまくいかなかったことは何ですか?」「そこから学んだことは?」
- 「次はどのように進めたら良いと思いますか?」
部下が将来を思い描く質問例
1on1ミーティングでは部下の目標を引き出すことも重要です。目の前の仕事に日々追われるのではなく、定期的に中長期的な目標を確認しましょう。
- 「今後どんなキャリアを築きたい?」
- 「5年後、10年後、どんな社員になっていたい?」
- 「仕事でどういうことを成し遂げたい?」
部下の本質を引き出す質問例
1on1ミーティングでは、部下の本質的な部分を引き出すことも大切です。仕事上での不満はもちろん、個人的な悩みについても聞いておきましょう。
- 「楽しく仕事ができる状態とは、どんな時ですか?」
- 「仕事において何が大事だと思いますか?」
- 「業務上で、サポートしてほしいことはありますか?」
- 「個人的な悩みはありますか?」
1on1ミーティングでの注意点
1on1ミーティングをスムーズに行うためには、まずは信頼関係を築くことから始めましょう。信頼関係ができていないのに、プライベートに関する質問ばかりをすると嫌悪感や不信感につながり、逆効果です。
また仕事の失敗談を聞く時に「なぜ失敗したのか」「他に方法は思いつかなかったのか」など、問い詰めるような質問をするのもご法度です。「失敗から学ぶ」という姿勢で質問するようにしましょう。
1on1ミーティングは事前準備が重要
仕事では上司と部下であっても、やはり重要なのは人間関係です。1on1ミーティングを通じて信頼関係を高め、部下の成長をサポートし、チームの発展にもつなげましょう。そのためには、話し合うテーマや質問事項を事前に検討し、1on1ミーティングを終えた後どのような状態になっていたいのかを明確にしてから進めていくことが重要です。