左側 画像
右側 画像
目標面談や評価面談など、上司・部下間で面談が行なわれる機会は多いものです。上司であるあなたは、面談に際しどのような目的を持っていますか?
面談はただの雑談の場ではありません。互いに意味のある時間にするために押えておきたいポイントについて、改めて考えていきましょう。
目次
部下との面談の進め方
部下と面談を行なう際、大切なことは部下を受け身姿勢にさせないことです。そのためには、面談前に部下と情報共有をしておくことが大切です。
<事前に共有しておきたいこと>
- なぜ面談を行なうのか
- 何を決めるための面談なのか
- 話し合いたい内容は何か
- 事前に準備しておいてほしいこと
口頭で伝えるだけではなく、書き出せるフォーマットを手渡してもよいでしょう。書くことで部下の頭が整理され、上司のペースに飲まれることなく面談を進められる手助けになるはずです。
また、面談のゴールは部下によって異なります。成長がめざましく、もっと高みを目指してほしい部下と、これから信頼関係を構築していく新入社員とでは、求められる内容が異なることは想像しやすいのではないでしょうか。
面談時には、部下に期待している部分や将来に対するビジョンも伝えることが大切です。前向きな評価と期待は、部下のモチベーションの向上にもつながるでしょう。
もちろん、ビジョンを叶えるための課題について話すことも必要です。褒めるだけ・課題を突きつけるだけといった極端な場にならないよう、上司がバランス感覚を持って面談に臨みましょう。
部下との面談を成功に導く7つの秘訣
部下との面談を実りあるものにするため、上司が押えておきたいポイントについてご紹介します。
1.面談の意味を把握する
前章で、部下と面談の目的を共有することが必要だと述べました。そのため、まずは上司であるあなたが面談の目的・意味を理解しておく必要があります。
面談は、「現状の正確な理解」「部下からの提案・疑問のヒアリングと解消」「正しいフィードバック」など、さまざまな意味を持つ機会です。
意味を理解できたら、自然と目的にも思い至るでしょう。目的を設定する際は、部下個人に対する目標のほか、部署全体・会社全体の目標の2種類の考え方があります。
2.質問の軸を明確化させる
あらかじめ決めておいた質問をただ投げかけるだけでは、面談が形式的な場になってしまいます。一問一答のようになってしまい、部下からの本音も引き出しにくくなるでしょう。
しかし、その場の流れに任せきりにするのも、ヒアリングすべき内容を聞きそびれてしまう可能性が生じます。
目的に沿った内容の「必ず質問する項目」をいくつか事前に設定しておくことが大切です。
3.面談前にはお礼と目的の伝達を
面談を開始する際、まず部下にお礼を伝えましょう。上司であるあなたが「自分が時間を割いてやったんだ」と横柄な態度をとるのは好ましくありません。
仕事の合間を縫って時間を割いてくれたことに感謝を述べ、改めて面談の目的を伝えます。話を進める際は、現在から過去、次に未来へと話を進めていきましょう。
4.思い込みは捨てよう
うまくいったと感じられる面談のポイントは、「相手に話をしてもらえたかどうか」です。「あいつは口下手だから」「おとなしい子だから」というのは、思い込みや言い訳に過ぎません。上司の役割は、気持ちよく話してもらえる場の空気、関係性を築くことだからです。
面談の場だけを取り繕っても、なかなかスムーズに話ができるとは限りません。日頃から部下と話す時間を意識的にとりましょう。仕事の話だけではなく、雑談ができる関係性が築けていればなおよいでしょう。
部下の同僚など、周囲からの評判は話半分に聞いておくことも大切です。思い込みは捨てて、フラットな気持ちで接しましょう。
5.落としどころは決めない
面談には目的意識・ゴールの設定が必要だと述べました。しかし、落としどころを決めてはいけません。
上司があらかじめ落としどころを決めて臨んだ面談は、予定調和なものにしかなり得なくなります。質問も誘導じみたものになってしまうでしょう。
話をするなかで気になる点を掘り下げるなど、部下の本音を引き出せる工夫をすることが大切です。
6.成長を確認させ、安心を与える
人は自分が成長していると感じられるとモチベーションが上がり、安心を覚えるものです。特にネガティブな人や自己肯定感が低い人は、自己評価も低い傾向にあります。上司であるあなたから見たポジティブな評価を具体的に伝えることが大切です。
また、上司や指導係が成長の助けになっているかを問いかけることも有効でしょう。成長が芳しくないのは、必ずしも部下本人に原因があるケースばかりではありません。部下からのフィードバックは、上司にとって役立つはずです。
7.フィードバックをして面談を終えよう
面談を終える前に、フィードバックを行ないましょう。評価やダメ出しではなく、今後の仕事への向き合い方や注意点について、前向きに伝えることが大切です。
あらかじめチェックシートをつくり、質問事項を洗い出そう
面談を行なう前に、チェックシートを準備しておくと、安心して当日を迎えられるでしょう。チェックシートには、以下の内容を盛り込みましょう。
- 普段の仕事に対する内容・意見
- 給与や勤務状況など、処遇に対する内容
- 上司、同僚との関係性、仕事の進め方
チェックシートはExcelやGoogleスプレッドシートで作成し、内容ごとに時間配分を割り振っておくこともおすすめです。限られた面談時間を有効活用できます。
まとめ
業務の間の時間をわざわざ割いて行なう面談。貴重な時間を無駄にしないためにも、あらかじめ面談チェックシートを用意し、「面談で部下の何を知りたいのか」を明確にしておくなど、事前準備は入念に行いましょう。
知りたい点を面談で聞き出せれば、今後の改善点が見えてくるもの。マネジメントをよりよいものにしていけるでしょう。