オンボーディングは人材育成をするうえでとても重要です。しかし、実際に取り入れてみると、人事側の人手不足や、フォロー体制が整っていないなど、さまざまな障害が発生します。それでは、オンボーディングがもたらす効果とともに、効率的なオンボーディングをサポートするツールをご紹介します。
目次
オンボーディングの効果とは
オンボーディングは、新入社員や中途社員がいち早く会社に溶け込み、戦力になるまでの一連のプロセスを指します。オンボーディングのプロセスにより長期的な視点で社員の成長をサポートでき、社員が持つ可能性を効率的に引き出すことができます。それではオンボーディングの効果を見ていきましょう。
短期間で成長できる
入社した社員が業務を覚え、戦力として働けるようになるまでに半年から1年ほどかかるといわれています。オンボーディングシステムの導入により、入社後すぐの時期から会社のビジョンをきちんと理解していると、帰属意識が生じモチベーションを高く保った状態で仕事をスタートできます。新入社員が持つ能力を効率的に引き出すことは、短期間で一人前の社員へと成長させることにもつながるのです。
採用の無駄をなくす
新卒採用者のうち、およそ3分の1が3年以内に退職するといわれています。短期間での離職は、会社にとっても新卒者にとってもお金や時間の無駄になってしまいます。オンボーディングシステムの導入により、入社後間もない時期から個人のビジョンと会社のビジョンをすり合わせ、個人の成長を会社全体でサポートすることで、早期離職者の減少が期待できます。
組織の結束力が上がる
オンボーディングでは、同じ部署や直属の上司のみが成長をサポートするのではなく、他部署の従業員や、同期、年齢が近く話しやすいメンターなど、さまざまな従業員を巻き込んで育成をサポートします。この方法により、関わる一人ひとりの従業員が改めて相手の存在を認識し、助け合い、感謝することになり、結果、組織の結束力が向上すると言えるでしょう。
効率的にオンボーディングができるツール5選
オンボーディングの必要性は理解できているものの、実際に導入するとなると人手不足だったり、問題が発生してしまったりすることがあります。そこで、効率的にオンボーディングをするためのサポートツールをご紹介していきます。
MotifyHR
これまでの採用と研修を中心とした業務から、採用した人材を早く組織になじませ、活躍できる存在に仕上げる。つまり人材を「採る」から「活かす」へと人事部の役割が大きく変わってきています。そこで大切になるのは「従業員エンゲージメント」と「チームマネジメント」。
MotifyHRは、人事部が必要とする「オンボーディング」「エンゲージメントサーベイ」「マネージャーサポート」「フィードバック」「カルチャー」といった機能がすべてそろったツールです。従業員同士のコミュニケーションや上司・部下、その両方へのフィードバックを自動化し、パフォーマンスの高い企業文化の創造を支援します。
HR Onboard
オンボーディングを実施していると、何の業務をどこまでやったのかがわからなくなってしまうという状態に陥りがちです。そこでHR Onboardでは、「メンバーからのメッセージ」「やることリスト」「知っておくべきこと」という必要な情報を事前にリスト化し、リンクを送るだけで新入社員は整理されたこれらの情報を確認することができます。また、人事もタスクの進捗状況を把握でき、自動でリマインドメールも送られるため、人事がフォローをする業務を省略できます。
Talmundo
Talmundoは入社前からオンボーディングを段階的に実施するツールです。雇用契約を結んだ時点で今後のスケジュールが伝えられ、その後はオフィス環境や組織情報、入社式当日のスケジュールなどが段階的に提示されます。入社してからもインプット用のコンテンツが公開され、入社1カ月後にはオンボーディングプロセスに関して振り返る機会もあります。このように入社前から少しずつ会社に関する理解を深めることで、モチベーションが高い状態で仕事を始めることができます。
Kahoot!
Kahoot!は、簡単にクイズを作成できるツールです。使い方によっては、オンボーディングにも活用することができます。例えば、入社前や入社後まもない時期に、オフィスの使い方に関するクイズをつくることで、新入社員は楽しみながらオフィスについて学ぶことができます。
Wistant(ウィスタント)
オンボーディングの一つに、1on1ミーティングという手法があります。1on1ミーティングにより、上司とビジョンを共有して目標の設定や振り返りをし、新入社員の成長をサポートすることが目的です。Wistantは1on1ミーティングで新入社員の可能性を引き出し、パフォーマンスを最大化する手助けとなるツールです。
まとめ
オンボーディングをきちんと行うためには、会社側にもそれなりのパワーが必要になります。オンボーディングが広がると同時に、オンボーディングに特化したお役立ちツールも生まれてきています。自動化できる部分はツールをうまく活用し、効率的にオンボーディングを進めていきましょう。