社会保険労務士法人An-field 様

大量離職を引き起こした人間関係。解決のために導入したHRシステムによって
社内全体のコミュニケーションが活性化、さらなる飛躍を目指せる体制に

概要

社会保険労務士法人An-field

社会保険労務士法人An-field

MotifyHR利用対象者数:
25人(登録者数) 25人(平均使用者数)

導入の目的
  • 離職防止
  • オンボーディングの実施
  • エンゲージメント向上
  • 顧問先へ提供するサービスの一環として

MotifyHRがもたらした主な効果
  • オンボーディングと併用し、導入後半年で離職者がゼロに
  • 投稿などをきっかけに声がけが増え、社内のコミュニケーションが活性化

HRシステムとオンボーディングで人間関係の再構築、事務所の体制を強化

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代表 熊谷篤氏(前列右から2番目)と名古屋オフィスリーダー成田志穂氏(2列目左から3番目)、社会保険労務士法人An-fieldのみなさま

一般企業での勤務経験を経て、社会保険労務士法人An-fieldを開業した熊谷篤代表。そんな熊谷氏を筆頭に、同社には異業種からの転職が多く、無資格者も積極的に採用しています。多様な経験を持つ人材が集まるからこそ、既存のサービスに捉われず社会に貢献できるという考えからです。2017年に開業し、現在では名古屋市と豊川市の2拠点で事業を展開。企業の「人」に関する経営課題を解決に導くコンサルティング業務を中心に、健康経営、従業員教育研修などの人事労務をサポートしています。

実は人のスペシャリストが集まる同社でも、人間関係の問題を抱えたことがありました。それは新規契約などが決まり始め、業務が多忙になってきた開業して3年目、体制強化のために経験者を採用したことがきっかけでした。スキルも経験値も高い人材が後輩として入ってきたことで立場の逆転が起こり、そこから人間関係に亀裂が生じ、次々に従業員が辞職するという事態が起こってしまったのです。この状態から抜け出すために根本的な解決方法を模索していた熊谷氏が提案を受けたのが、1on1ミーティングやエンゲージメントサーベイなどの機能を備えたHRシステム「MotifyHR」でした。

今回は代表の熊谷篤氏と、自らも導入後のオンボーディングを体験したという名古屋オフィスリーダーの成田志穂氏に、課題解決までの道のりをお話しいただきました。

開業3年目に起こってしまった
予想外の大量離職

目標達成だけを見据え、業務内容と事務所規模を拡大――――

私(熊谷氏)は開業直後、ざっくりとした目標を掲げていました。それは「5年で売上1億円、20名規模になる」というもの。一般企業の勤務経験後に資格を取得し、すぐに開業したため、社会保険労務士事務所での経験はなく、あくまで感覚的に決めたものでした。無論ネットワークがあるわけでもなく、顧問先もすべて一から開拓していく必要があったので、これまで経験してきた営業職のスキルを活かしつつ、助成金など特定のサービスに絞って展開していきました。それが功を奏して契約が増え、少しずつ紹介などもされるようになっていったのです。

新規顧問契約が増えると同時に業務も増加。効率化と人員確保を強化――――

開業3年目にはパッケージプランなどの新たな商品設計を行い、顧問契約の獲得に注力していました。紹介もさらに増え、1年で80件の新規契約を結ぶことができたのです。事務所経営が軌道に乗り始めたのを喜ぶ反面、急激に増えていく業務に対応するため、体制の整備などにも取り組んでいきました。それまで採用してこなかった経験者を受け入れたり、チーム体制を作ったり、朝礼なども行うようになったのです。その時は、これらが要因となり大変なことになるとは思ってもみませんでした。

経験のある中途採用と既存従業員が敵対。社内に不協和音が生じる――――

経験者を採用したことで、効率よく業務を進められるようになるはずでしたが、結果は全く逆。経験のある後輩と既存従業員の立場の逆転が起こり、対立するようになってしまったのです。代表の私は営業担当で事務所を留守にすることが多く、すべてを把握することはできなかったのもありますが、当時を知る従業員の話では社内の雰囲気は悪かったとのこと。窓の少ない事務所内で多くの女性従業員が無言で作業をこなしているという状況でした。結局、採用した経験者は辞職し、続くように5名ほどの従業員が辞職してしまいました。人間関係だけが問題だったのではなく、毎日の長い朝礼、業務過多による残業などもかなり従業員の負担になっていたようです。私自身、事務所規模の拡大や目標達成にばかり目を向けていて、わかっていたはずの人間関係の重要性が見えなくなっていたのかもしれません。

崩れてしまった人間関係を再構築するために
システム導入と並行して経営計画を策定

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最優先課題は離職防止。社内の人間関係を修復できる仕組みを探していた――――

大量離職という企業にとってショッキングな出来事が起こってすぐに、防止策として個人面談などを開始しました。そして事務所全体の雰囲気を変えるには人間関係の再構築が必要だと、有効な仕組みやシステムを検討。そんな時、事務所のサポートをお願いしていた株式会社アックスコンサルティングの担当営業が紹介してくれたのが、HRシステムの「MotifyHR」です。人材の定着と即戦力化を支援するサービス「オンボーディングコンサルティングパッケージ」と組み合わせたほうが効果が高いと提案いただき、すぐに導入を決めました。

声がけから始まる、良質なコミュニケーション――――

MotifyHRには様々な機能が搭載されていますが、実際に導入してまず印象的だったのが、体調管理です。業務に集中しすぎると、ついつい周りが見えなくなり、会話もなく黙々と作業をしてしまいがち。そうすると互いに声をかけるタイミングがわからなくなってしまいます。体調管理は業務前後で個人がコンディションを意思表示でき、それを見て互いに気にし合うきっかけにもなります。前日の帰りは絶好調のアイコンにしていた従業員が、翌朝には疲れた表情のアイコンに変わっていると、周りも「大丈夫?」と聞きやすいもの。もちろんこれは運営側も活用することができます。使用者は「周囲から自分が気にかけてもらっている」という安心感が生まれるのです。

システム導入、オフィス移転、経営計画の策定。複合的に課題を解決――――

MotifyHRの導入と同時期に、オフィスの移転や経営計画書の作成を行いました。事務所として求める従業員像も明文化。それらを全体で共有し浸透させるため、2021年の10月には経営計画発表会を実施しました。新たな環境はよい転機になり、経営計画で会社のビジョンを共有したことで、全員が目指すべき先がはっきりと見えるようになりました。

導入後半年というスピードで効果を実感
離職者はゼロになり、コミュニケーションも活発に

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名古屋オフィスリーダー 成田志穂氏

オンボーディングで不安感を取り除き、チームとしての団結力が高まる――――

MotifyHRと一緒に提案していただいたオンボーディングコンサルティングパッケージの効果は、思った以上に早く実感できました。入社時の歓迎や準備のおかげで新しく入社した従業員は不安感を抱くことなく、最初から仲間意識を持つことができます。私自身(成田氏)も入社時に経験したのですが、「こんな風に迎えてくれるんだ」と驚いたのを今でもよく覚えています。

気付けば続いていた離職の連鎖は終わっていた――――

オンボーディングを始めて半年ほど経つと、離職者はゼロになっていました。効果に驚くとともに、一時期続いてしまった離職によって、事務所の文化や考え方に合わない人がいなくなったことも実感。だからこそ、今後はビジョンや求める従業員像に合う人を採用していかなくてはなりません。そしてMotifyHRを使ったコミュニケーションもさらに深めていこうと計画しています。

2拠点体制にもHRシステムが効果を発揮――――

私たちは豊川本社と名古屋オフィスの2拠点で事業を展開しているため、離れて業務にあたる相手ともコミュニケーションを取る必要があります。それに関してもMotifyHRはチームトークでオフィスやチームごとの報告、アイデア出しができ、カンパニーボードは全社共通の報告事項として使うなど、使い分けも簡単。活用しやすいと思います。また、社内にある各委員会も積極的に使っていて、活動の活発化に有効です。

自社の経験を顧客サービスに活かし
社会貢献も続けていく

毎日使い続けることで、人間関係を再構築――――

導入後、社内のコミュニケーションは想像以上に活発になり、雰囲気も自然とよくなりました。雰囲気が変わるとコミュニケーションの質もどんどん向上するものです。目的としていた人間関係の再構築は、日々積み上げていくものなので、今後も株式会社アックスコンサルティングの担当の方に提案いただきつつ、事務所に合った方法を検討していこうと考えています。柔軟にカスタマイズしてもらえるのも、MotifyHRの魅力です。

課題解決の経験を今後のサービスに活かしていく――――

今回HRシステムを導入したことは、事務所の課題解決を叶えただけでなく、今後サービスを提案するうえで武器にもなると考えています。顧問先でも、人材の離職や採用、定着、エンゲージメントに悩んでいる企業は多いので、MotifyHRのオンボーディングやエンゲージメントサーベイだけでなく、毎日使う体調管理やニュースフィードなどの機能も人間関係の構築には効果が高いのです。これらを自ら経験したことで、同じ悩みを持つ企業の方々に具体的なアドバイスができるようになりました。

子どもたちにこの仕事の素晴らしさを伝えていきたい――――

社会保険労務士は人事のプロ。だからこそ、可能性は無限大だと思っています。未来を担う子どもたちにこの仕事を知ってもらい、魅力を広めていくのが今後の私たちの展望です。「2030年の小学生がなりたい職業ランキングのベスト10に『社会保険労務士』が入るようにする」。これを新たな目標に加え、より新しく革新的なサービスを目指して、社会貢献を続けていきます。