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エース社員の退職には理由がある!組織体系を今すぐチェックしよう

公開日:2021.2.10

    企業におけるエース社員が離職した場合、企業は大きなダメージを受けますしかし、エース社員が退職と原因には、会社の体制や制度など本人の意向だけではどうにもならない問題も含まれています。

    そこで、今回はエース社員が退職する詳しい原因や企業が受けるマイナスの影響についてみていきましょう。

    エース社員はどうして突然退職するのか

    ここでは、突然エース社員が退職するように見える理由について解説します。

    気持ちを汲み取る仕組みがない

    エース社員は実務能力に加え、周りと良好な人間関係を保つための能力を有しています。会社の仕組みを把握・理解する能力にも優れているため、自分の意志が今後反映できる職場かどうかを冷静に見定めて居いることも少なくありません。

    その結果として、誰にも本心を話せない環境の場合、突然退職を申し出たように感じられるでしょう。

    転職にためらいがない

    エース社員は今働いている会社のことを見限った場合、ためらいなく転職を行う傾向が強いといえます。エース社員は能力やスキルが優秀であることから、転職市場からの需要も高いためです。

    エース社員が退職をする原因3選

    エース社員はどうして退職するのか、その原因を3つみていきましょう。

    仕事が集中する

    管理不足ともいえますが、エース社員のところに仕事が集中することは少なくありません。特にその職場においてエース社員の能力だけが突出している場合には、仕事のトラブルやわからないことについて尋ねる人が後を絶たないといった状況もありえます。そして、自分の仕事が進まず、他人のサポートに時間を奪われることはストレスにつながります。

    能力にふさわしい待遇ではないため

    エース社員の能力に対しては、相応しい待遇が必要です。しかし、会社によっては能力を無視した給与体系であることも多く、特別な評価を受けられないこともあります。そのため、能力に見合った待遇を用意できないことがエース社員の退職原因の1つといえるでしょう。

    他社からヘッドハンティングされたため

    エース社員は他社からも注目される存在です。そのため、他社からヘッドハンティングを受けるケースも少なくありません。たとえば、人と接する機会の多い営業職などでは、他社からも評価されることが多く、現在よりも良い条件を示されることもあるでしょう。そうした場合に自社が対抗できる条件などを示せなければ、エース社員は転職を前向きに検討するといえます。



    エース社員が退職をするとどうなる?

    企業がエース社員を失った場合にどのような影響を受けるのか解説していきます。

    職場の生産性が落ちる

    エース社員に依存して組織が成立している場合、生産性は落ちます。たとえば、難しい業務やトラブルをすべて一部の社員に押し付けていた場合には、その社員がいなくなると職場が回らなくなるのは想定しやすいでしょう。そのため、会社はエースに頼り切るのではなく、人材育成や開発などに力を入れておく必要があります。

    連鎖する

    社員の退職は、周りにも影響を与えます。他の社員に負担が分散されるだけでなく、仮に不満を抱いて退職した場合には、他の社員の退職につながることも少なくありません。

    エース社員が抱いた不満は、従業員全体の不満の表れであるめことも把握しておきましょう。

    エース社員が退職する3つの兆候

    エース社員に限ったものではないものの、退職するかもしれないと予想できる兆候があります。。ここでは、その兆候についてみていきましょう。

    やる気がなくなった

    エース社員が職場でやる気を失っている場合は、退職を検討中であることも少なくありません。能力や精神的にも、これまで高いモチベーションを維持して誰よりも仕事に対して、成果を出そうと取り組んでいた社員がやる気をなくしている状態は会社としても問題ですよね。

    仕事でミスが増えた

    従業員がこれまで考えられなかったような小さなミスを繰り返す場合は、仕事に集中できていないということです。つまり、エース社員がそういった状態であれば、何らかの悩みを抱えていることになります。会社に不満を覚えて、業務中も悩んでいる可能性もあります。

    コミュニケーションが減った

    職場での口数の減少は、退職の兆候の1つです。退職した場合は、職場にいる人達との関係はリセットされます。「これから退職するなら、職場の人と仲良くするのは無意味」と考えるためです。未練なく退職するために職場の人と距離をおきたい人は多いといえます。



    エース社員の退職を防ぐなら組織作りから

    エース社員の離職を防ぐために組織作りにこだわりましょう。組織作りにおけるポイントや企業事例について解説します。

    仕事の割り振り方を見直す

    能力の高さからエース社員にばかり仕事が集中することがあります。また、エース社員にばかり難しい仕事が割り振られる傾向も多いでしょう。しかし、このような状況は会社や上司のマネジメント不足が招いた結果だといえます。現在の会社体制を見直すことでエース社員の負担を減らすことができれば、業務の負担を理由にした退職を避けられるでしょう。

    対策として、できるだけ均等に仕事を割り振るなど、特定の社員に負担がかからないように注意することが大切です。そのためには現場を管理しているリーダーや上司を教育することも重要です。

    人事評価制度を見直す

    仕事で成果を上げた社員に対して人事が評価して待遇に反映する環境を整えることは大切です。エース社員だけでなく、仕事への貢献度が昇進や昇給として反映されない制度は不満を生みます。それぞれの社員の努力をしっかりと評価できるような制度設計を進めるとよいでしょう。

    すべての社員のレベルアップを図る

    教育の機会は、全ての社員に均等に与えられるもので無ければなりません。仮に偏った教育を受けていた社員が離職した場合には、会社のダメージが大きくなるためです。そのため、すべての社員のレベルアップを図るような教育体制を整えることが大切だといえます。均等に社員教育を施して、社員の能力の底上げを図りましょう常に代わりの人材を社内で確保できる状態が理想的といえます。最悪の事態を想定して人材育成を図ることは大切です。

    日清食品HDの事例

    日清食品HDではかつて「びっくり退職」が問題視されていました。活躍していた社員が突然離職するケースが頻発したのです。実際に、日清食品HDが退職者に理由を聞くと一人で不安を抱えて悩んでいることがわかりました。聞き取り調査によって、不安や悩みを上司及び人事がキャッチすることの重要さが認識されたのです。そこで、日清食品HDは、個々の社員について、より細かくコミュニケーションを取りフィードバックする組織作りを始めました。

    たとえば、施策の1つして、2017年から1on1ミーティングがスタートしています。制度が形骸化しないように日清食品HDでは隔月でアンケートを実施、リサーチとフィードバックを徹底しました。その後、離職率が低下しました。

    サイボウズ株式会社の事例

    サイボウズ株式会社は離職率を28%から4%に引き下げて、優れた社員の流出を防いでいます。社内部活動の推進が功を奏しました。会社が積極的に部活動を支援することで、多くの部活が誕生しました。社内部活動のメリットとして、部署や上下の隔てなく参加でき、コミュニケーションが促進されました。

    そして、部活動を通して新たな関係性ができ、部活後の飲み会なども含めて活発な人間関係が生まれています。会社の業務以外の楽しさややりがいを見いだせると会社に愛着を抱き、離職を考えにくくなるといえるでしょう。

    また、サイボウズ株式会社では部活動に関連した文化祭も開催しています。部活動を通したイベントが社員の楽しみに変化し、会社への帰属意識が高まった事例です。

    引き止め失敗には理由がある

    社員の離職を引き留める場合、失敗することも少なくありません。ここでは、失敗する理由について詳しくみていきましょう。

    退職する理由を理解できていないから

    エース社員の引き止めに失敗する理由は、会社や上司が悩みを理解できていないためです。悩みや不満を知らなければ、そもそも問題が解消されません。そのため、エース社員が退職しそうな場合には、まずは退職の理由を探るとよいでしょう。

    引き止めの材料を選び間違える

    退職を考えているエース社員を引き止める場合は、条件を提示する必要があります。会社に残るだけの価値があると思わせられるような材料を用意する必要があるのです。単に異動や昇給といった条件を提示するのではなく、エース社員に期待していることを伝えて、ふさわしい待遇や役割を具体的に提示することが重要といえます。単に待遇を改善するだけではエース社員の退職を引き止めることは困難です。事前にきちんと面談して、そのエース社員が求めていることを探りましょう。

    まとめ

    エース社員が退職する理由は、現状の待遇や制度に不満を抱いたうえで、話しても解決できる風土が会社にない場合だといえます。そのため、引き止めのポイントを把握しつつ、不満の出にくい組織体系や制度、仕組み作りを優先させましょう。

    この記事を書いた人

    HR BLOG編集部

    このブログでは、「経営者と役員とともに社会を『HAPPY』にする」 をテーマに、HR領域の情報を発信しています。

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