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HRの基本

人事部でなくても知っておくべき、人事担当者の年間スケジュール(5月~8月編)

公開日:2021.2.17

    新卒採用、中途採用、人材育成、人事考課、人事異動、福利厚生など、人事部門の業務は多岐に渡ります。人事部門はまさに、人材活用の要となるセクションです。その業務を見直す全3回企画の第2弾となる今回は、「5~8月」の人事部門のスケジュールを掘り下げてみます。

    採用関連業務は見直しが必要? 年間スケジュールを把握して最善を尽くす

    一般的に新卒社員の入社は4月、翌年度入社予定社員の内定式は10月、年末調整は11~12月、春と秋には人事異動があり、夏と冬には賞与支給に関わる業務と、大まかな流れがあるものの、採用業務は企業が人材募集を続ける限り際限なく続き、労務処理もまた、終わりがありません。

    それゆえに、スケジュールを把握し、計画を立てて、人事部門がそれぞれの業務を適切に処理していくことが望まれます。まずは経営陣がビジョン、要望、計画を掲げ、人事部はその具現化に努め、実際に施策を講じていきます。

    2020年は、新型コロナウイルス流行の影響もあり、採用関連のスケジュール管理やイベントの運営などは、思うようにいかないものが多かったのではないでしょうか。そしてその影響は、会社説明会、インターンシップ、採用面接など、さまざまな面に出ています。従来のやり方を見直さなければいけない傾向は、今後もしばらく続きそうです。

    そんななか、通年での中途採用を重視する企業も増えているようです。新卒、中途採用を問わず、入社前後のフォローアップや、社員研修などの企画、運営は、人事部門が担う仕事です。企画してすぐに実施できるものではないため、入念にスケジュールを立てて準備を進めていきましょう。

    毎月の労務処理や、各月ごとの労務処理の締め切りを守って進めていくほかに、人事評価、人事異動に関わる業務も、人事部門の重要な業務です。人事評価は昇給、昇格、賞与に関わるためミスは許されません。また異動は、引っ越しをともなう場合もあるため、期間に余裕を持って進める必要があるでしょう。

    扱う業務が多岐にわたり、なおかつ、細やかな気配りも必要なのが人事部門の業務特徴の一つです。

    人事部門の「5~8月」、スケジュールを詳しく紹介!

    人事部門の年間スケジュールについてお伝えする企画、第2回目となる今回は、5~8月の流れを確かめていきます。前半の5~6月は新入社員の対応や、労務関連の処理が続きます。後半の7~8月は、内定者やインターンシップに関する対応があるものの、スケジュールに余裕が生まれる時期となります。

    【5月】
    5月は労働保険の年度更新の時期です。また、住民税の年度更新、通知書作成・発行なども行います。夏季賞与に関連して人事考査を実施し、額面の計算や決定を行うタイミングでもあります。

    また、4月から引き続いて、新入社員対応が求められます。新入社員研修をはじめとする、人材育成関連の施策が、計画どおりりに運用されているかを確かめて、必要に応じて策を講じていきます。この時期に、既存社員向けの研修を行う企業も少なくありません。それも人事部の仕切りとなります。

    採用活動としては、この時期から来年度に向けた社長面接や、内定承認に関する業務のとりまとめなどを行っていきます。

    【6月】
    人事考査の結果に基づいて従業員情報を更新し、夏季賞与支給の処理を行います。労務に関しては、社会保険料の計算に必要な算定基礎届や、労働保険年度更新申告書などの作成、提出を行います。

    採用面では、翌年度入社の内定を出していく時期です。また翌々年度採用のエントリーシートが届き始め、インターンシップの受け入れ手続きなどもスタートします。

    【7月】
    高年齢者雇用状況報告書、障害者雇用状況報告書を作成し提出します。

    インターンシップの受け入れ準備や、受け入れた学生への対応。また、翌年度入社の新卒社員の内定式の計画も、この時期から立て始めます。近年は、内定式に保護者を招待する企業も増えています。必要に応じて対応していきましょう。

    【8月】
    10月に人事異動を計画している企業では、その準備を進めていきます。

    内定者に対するフォローも重要な時期です。問い合わせへの対応はもちろんのこと、内定者研修、内定者懇談会なども必要に応じて企画、開催します。

    ルーティンだけではない突発的な出来事への対応も求められる

    各月に行われる業務や、毎月の業務に加えて、人事部門には突発的な問題への対応も求められます。その例をあげていきます。

    【労務トラブルへの対応】
    セクハラ、パワハラ、モラハラ、マタハラ、パタハラといった、ハラスメントの報告があった場合は、即座に対応していきます。当事者へのヒアリングや周辺リサーチを行って問題を解消し、再発防止策を講じなくてはなりません。

    【懲罰対応】
    従業員が不祥事を起こした場合に、懲罰を決定するのも人事部門の仕事です。主要な従業員が参加する懲戒委員会を設置して、処分を決定している企業もあります。

    【解雇対応】
    社会情勢や経営判断によっては、リストラが必要となる場合があります。その際の対応全般を人事部門が担当します。

    【人事異動対応】
    組織変更があった場合は、人事異動の対応を担います。年度変わりや期の節目に行われる年に1~2度の人事異動は計画的に行えますが、突発的な異動も起こり得るため、随時対応していきます。

    【中途採用】
    欠員が出た場合の補充や、業務拡大のための増員など、急な対応が必要となる場合に、必要に応じて中途採用を行います。採用サイトの活用、面接対応、入社後の研修、労務手続きなども人事部門が対応します。

    【退社の手続き】
    退職者が出た場合は、労務関連の手続きや、退職金関連の手続が生じます。

    【従業員へのサポート】
    新入社員のフォロー、既存社員のストレスチェックやメンタルヘルス対策など、従業員が自社で快適に働けるような環境を整えるべく、多様なサポートを行っていきます。離職率を下げ、定着を促すためにも、重要度が増している業務です。

    人事部門だけで処理するのが難しい業務は、他部署と連携を図り、また専任担当者のスキルアップを促すといった工夫をして、対応していくのが理想的でしょう。

    まとめ

    5~8月は、労務では算定基礎届や労働保険年度更新申告書の作成と提出、採用では内定者の選考やインターンの受け入れなどが重なります。しかしそのうちの7月中旬~8月にかけては提出期限に追われる業務が少なく、まとまった時間を取りやすい時期です。

    突発的な対応に追われることもある部門ですので、スケジュールに余裕がある時期を使って部門内をフラットな状態にし、10月に控える内定式や内定者フォロー、11~12月の年末調整業務などに向かっていく準備を整えましょう。

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    この記事を書いた人

    HR BLOG編集部

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