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労務110番

従業員から年次有給休暇の計画的付与を拒否されたら、どうすればいい?

当社では、年末年始やお盆を大型連休にするため、年次有給休暇の計画的付与制度を導入しています。ところが、ある従業員から「年次有給休暇を自由に使いたいので、その日に有給取得したくありません」と言われました。計画的付与を拒否する従業員に、適用することはできないのでしょうか?

年次有給休暇の計画的付与とは?

年次有給休暇(以下、有給)の計画的付与とは、各個人に与えられた有給日数のうち、5日間を除いた残りの日数について、事業者が計画的に有給取得日を指定できる制度です。たとえば、祝日と土日の間に挟まれた平日に有給を付与し、企業もしくは事業場全体を休業とすることで、大型連休にすることができます。
計画的付与を遂行するためには、労働者の過半数で組織された労働組合(ない場合は、労働者の過半数を代表する者)との間で労使協定を締結する必要があります。ただし、労働基準監督署に届け出る必要はありません。
労使協定には、下記の項目を定めることが必要です。

①計画的付与の対象者
②計画的付与の対象となる年休日数
③付与する具体的な日にち
④5日以上の有給を付与されていない者の扱い
(有給付与日数のうち5日間は、各個人が自由に取得できるよう残しておかなくてはなりません。)
⑤計画的付与日の変更があった場合の手続きについて

そのほか、運用上、必要な事項はすべて労使協定で定める必要があります。また、具体的な付与する日にちを指定するため、労使協定は毎年締結しなければなりません。一度、労使協定を結んだからといって、来年以降も自動的に計画的付与を遂行できるわけではないので、注意しましょう。

従業員の過半数の同意があれば、計画的付与の拒否は認められない

以上のことから、労働者の過半数で組織された労働組合(ない場合は、労働者の過半数を代表する者)と労使協定が正しく結ばれていれば、一部の者が反対したとしても、対象者全員に対して計画的付与を行うことができます。ちなみに、年度途中で入職した従業員にも計画的付与について十分に説明をしておかなければ、有給ではなく“通常の休日”だと認識され、後々トラブルに発展しかねないので注意が必要です。
そもそも計画的付与制度は、有休取得率の向上を目指し、あらかじめ計画的に休暇取得日を割り振ることで、ためらいを感じずに有休を取得できることを目的としています。あくまで労働者の衛生要因の充足が狙いなので、トラブルになっては元も子もありません。導入を検討する際には、運用について労働者から不満が出ないよう配慮しましょう。

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この記事を書いた人

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HR BLOG編集部

人材開発プラットフォームサービス 『Motify HR』を運営しています。このブログでは、「経営者と役員とともに社会を『HAPPY』にする」 をテーマに、HR領域の情報を発信しています。

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