近年、多様な働き方の導入で注目を集める企業が多くあります。HR BLOG編集部でも、これまでさまざまな企業様をご紹介してきました。
今回お話を伺ったのは、近年HR業界に新規参入し、注目を集めている株式会社アックスコンサルティングの人材開発グループに所属する村山みき氏と藤本祥造氏。お二人には同社の採用の取り組みや豊富な人事制度について、人事の立場からご紹介いただきました。
盛りだくさんの取材内容となったため、今回は前・後編に分けて記事をお届いたします。前編では、同社の採用の取り組みについて、HR BLOG編集部を交えての対談形式でお届けいたします。
採用には新しい取り組みを取り入れ続ける
これまでHR BLOG編集部では、40社以上にインタビューを行ってきました。採用についてはやはり企業ごとにさまざまな特徴があり、非常に勉強になりました。御社の採用にはどのような特徴がありますか?
“全社で取り組む採用”でしょうか。社内に新卒採用プロジェクト(※)というものがあって、若手社員を中心に有志で採用に関わってもらっています。そうすることで、人事以外にも、新卒採用プロジェクトに属する社員がいる部門の人たちが自然と採用に関心を持ってくれているように感じます
※新卒採用プロジェクト:アックスコンサルティングオリジナルの採用の取り組み。人事担当とともに就活生のインターンシップや面談のサポートを行う。若手社員を中心に募集を行い、社内での面接を経てメンバーが決定される。
そうなんですね。関心を持ってもらうコツなどは何かありますか?
もともとうちの理念には、ファミリズムやオープンネスというものがあって、社員間の距離が近く、風通しのいいコミュニケーション環境ができています。なので、興味を持ってもらうために何かをしているというよりは、もともとそういう風土があるから生まれた制度なのだと思います
なるほど。自然とそういう状況ができているのはとても良いことですね。最近はどんな施策に力を入れていますか?
最近はダイレクトリクルーティングに力を入れています。新卒採用プロジェクトのメンバー8人で今年の8月から今まで、現在1,300通のスカウトメールを送っています。反応も良いですね
売り手市場においてはダイレクトリクルーティングに力を入れている企業も多いですよね。実は、以前編集部で
i-plugさん、
グローアップさんに取材に行ったんです。よかったら記事を参考にしてみてください(笑)
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もうチェック済みですよ!勉強になりました。最近のダイレクトリクルーティングサービスは使いやすくていいですよね。
昔はいくつかダイレクトリクルーティングサービスを試していましたが、今はOfferboxを利用しています。昨年はプロジェクトのメンバーを中心に、スカウトメールを2,300通くらい送っています
そうなんですね。スカウトメール以外にはどんな取り組みをしていますか?
LINE@を使って就活生との接点を増やすようにしました。LINEは学生のほとんどが利用しているので、メッセージの開封率も良いんです。採用管理ツールも導入し、面接などの進捗管理もかなりシステマチックに行っている方だと思います
面接の進捗管理にはMOCHICAというソフトを21卒採用から利用しているのですが、とても使いやすいですね。
少し話は変わるのですが、会社として採用する・しないに関係なく、学生の悩みに答えるカジュアル面談なども実施しています。面接官として人事の者だけではなく、新卒1年目や2年目の社員に協力してもらっているのもアックスコンサルティングの特徴だと思います
私も最初は新卒採用プロジェクトの中でカジュアル面談を通して採用に関わっていたのですが、そこでやりがいを見つけたことで今の自分があります。
入社4年目なのですが、今年の春に自分から上司にお願いして、本格的に人事部に籍を移しました。実は、入社当初から人事の仕事に興味を持っていたわけではなくて、プロジェクトの一員として学生と関わっていくうちに、人事の仕事が好きだと気づいて、目指したいキャリアも変わっていきました。自分の話になってしまいましたが……
いえいえ、もっと出してください!でも人事ってそういう方が多いですよね
そうですね。もともとは起業家の方向けに設立支援などを行うコンサルティング部門で営業をしていました。そこまで多くのお客さんを抱えていたわけではなかったんですが、引継ぎには5カ月ほどかかりました。でも、引継ぎが終わってからは人事部の業務が大変で。籍を移した最初の頃はとにかく多くの学生に会うことに全力で取り組みました。1日で15人と個別面談をしたこともあります。今はリクルーター向けの教材資料をつくり始めていて、最終的には販売できたらいいな、なんて思っています(笑)実際に売れるかどうかはさておき、売れるくらいの精度に仕上げたいです
起業家の方向けの設立支援ですか?すごいですね!やはり人事部の方はさまざまなキャリアを持っている方が多く、もっとお話を聞いてみたくなります。村山さんの経歴もお伺いしていいですか?
もちろんです。私は入社して8年目ですが、人事の仕事をはじめたのは2017年10月ごろでした。いろいろな部門を経験して、会社のことをよく知ってるから、ということで人事に挑戦することになったのがきっかけです。
実は、社内に人事部が立ち上がったのはつい最近なんです。もともと、会社の総務部の中に人事の機能はあったのですが、部門として独立したのは今年からです。それまで私は総務と採用の仕事を兼業していました。やはり両立させるのは大変でした。ただ、総務の仕事をしていたからこそ会社の制度にも詳しくなれましたし、そういう面では学生のサポートがしやすかったですね
そこまで大変なことはあまりなかったのですが、強いて言うなら「いかに社員を巻き込んでいくか」というところですかね。いろいろな部署にいろいろな人がいるのが会社ですから、当然「もっとこういうことをしてほしい」という声がたくさん上がってきます。声が上がってくること自体は良いことだと思うのですが、人事部があると「人事任せ」な風潮も生まれかねないので、常にいろいろな人とコミュニケーションを取って巻き込んでいくことを心掛けていました。もちろん今も心掛けています
そうすることで、新しいことにもどんどんチャレンジできるようになると思います。実際に今、採用サイトの大幅リニューアルやオウンドメディアの開設を予定していて、さらに新しいことに挑戦していける環境があります。いろんな部門の方の力を借りていますから、いいものができあがりそうで楽しみです
なるほど、それはリニューアルオープンが楽しみですね。他にはどんなことに力を入れていますか?
なんだろう?インターンですかね。今年は8月ごろから2021年卒にアプローチしてます。内容は面接講座など、就活生全体に対する講義形式のようなものや、うちに興味を持ってくれている学生向けの説明会などです。それから、インターンに参加してもらった学生には交流フライデー(※)にも参加してもらっています。また、先ほどお話ししたカジュアル面談や、遠方の学生向けのWeb面談も積極的に行っています
※交流フライデー(通称:交フラ、フライデー):毎週金曜日の終業後、アックスコンサルティングのラウンジ内で行う交流会のこと。アックスコンサルティングで働く社員だけではなく、社員の知り合い・家族・お客様も参加できる。その週の当番が選んだ食事を囲み、お酒を片手にコミュニケーションを取る場となっている。(詳しくは後編で)
いろいろな取り組みをされているんですね。『やりたい』と思ったことをすぐに行動に移せる風通しのよさが伝わってきました。社内制度も気になります。ぜひ後編でお聞かせください!
まとめ
ここまではアックスコンサルティングの採用の取り組みついてご紹介してきました。
同社の「全社で取り組む採用」は、理念の浸透あってこそのもの。活き活きとしたコミュニケーションが取れる社内環境は、採用のやりやすさにも直結します。では、そのアックスコンサルティングのコミュニケーションを促す施策にはどのようなものがあるのでしょうか?後編では、オンボーディングの観点で人事制度についてお話しいただきます。
この記事を書いた人
HR BLOG編集部
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