オンボーディング Onboarding 「新卒社員」や「中途社員」が辞めない仕組みづくり
『オンボーディング』とは、新入社員をスムーズに社内に溶け込ませ、パフォーマンスを上げさせるための一連の仕組みづくりを言います。この冊子ではHR先進国であるアメリカ企業の事例も踏まえ、人材育成のための最新のメソッドを解説。
オンボーディングの具体的な取り組み方をご紹介しています。
エンゲージメント
公開日:2021.8.27
「組織の現状を把握、分析する」手段として主流となっているのがサーベイ(調査)です。サーベイと一口にいっても多くの種類があり、実施する頻度や調査ボリュームはそれぞれ異なります。今回は、サーベイの中でも特に注目を集めている「パルスサーベイ」と「センサス」の違いやそれぞれのメリット・デメリット、実施のポイントなどを詳しくご紹介します。
目次
「パルスサーベイ」とは、社員に対して行う調査(サーベイ)方法の一つであり、従業員エンゲージメントの把握が目的です。もともとパルスとは「脈拍」を意味する言葉であり、短く、リズムのある状態を表しています。この言葉が表すようにパルスサーベイは、5~15問ほどの簡単なアンケートを、短いスパンで繰り返し実施するものです。まるで脈拍をチェックするように、頻繁に企業と個人の関係性を測ることを目的としているため、週や月という短い期間で行われています。
パルスサーベイに対してセンサスは、年に一度ほど行われる頻度の低いサーベイのことです。アンケートのボリュームが大きく、設問の数は50~150程度です。一度に行うアンケートの量が多いため、年1回あるいは2回程度で行うのがベストと言われています。
多くの社員を抱える組織でも、部署や役職などでセグメントし結果を見られるため、多角的に課題を明らかにできるとされています。
そのような特徴からセンサスは、従業員エンゲージメントを図る方法として、かつては主流でした。しかし、拾い上げた結果が現場になかなか反映できないという問題が発生しました。その解決策として、パルスサーベイが近年注目を集めるようになったのです。
パルスサーベイとセンサスは、ともに社員に対して行う調査でも全く異なる方法を取ります。そのため、、それぞれ異なるメリット・デメリットがあります。。どのようなメリットとデメリットがあるのか、詳しく見ていきましょう。
パルス、センサスという二つのサーベイのメリットとデメリットがわかったところで、もう一つ説明したいことがあります。それが、実施の際に気を付けるべきポイントです。どちらにも共通する点があります。
頻度の高いパルスサーベイ、ボリューミーな設問が必要なセンサス、それぞれに必要な作業は異なるものの、運用者の負担が大きいことは変わりません。負担が大きすぎると、本当に重要な「分析」や「施策の検討、実施」に時間を費やすことができず、後回しになりかねません。それを解決するためには、専用のツールなどを活用し、効率化を図るのがおすすめです。
特にパルスサーベイに当てはまることは、頻繁に実施するため回答者が負担に感じてマンネリな回答しかしなくなる恐れがあることです。この状態では有効な調査結果を得ることが難しくなります。
そうした事態を回避するには、サーベイを実施する際に、しっかりと目的を明示し、必ず結果まで共有しましょう。
上記のような状況が続いてしまうと、サーベイを実施すること自体が目的になってしまうことがあります。社内や社員の状態を把握し、分析によって課題を浮き彫りにし、解決策を見出すことがサーベイの本来の目的です。「何を知りたいのか」「何が問題なのか」といった、実施目的をまず明確にしつつ、そのために必要なサーベイを準備し、施策を実行することが大切です。
パルスサーベイ、センサスには、それぞれ異なるメリットやデメリットがあります。このような点を意識しながら解決したい課題や組織の風土に最適なサーベイを導入し、企業の課題改善に役立てましょう。実施する際には、サーベイ運用者の負担軽減のために専用ツールの導入を行い、回答のマンネリ化を防ぐために目的を明確にすることが重要です。
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