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早期退職につながりやすい「リアリティショック」の防ぎ方

理想と現実のギャップを実感し、衝撃を受けることを「リアリティショック」と呼びます。新入社員が「こんなはずじゃなかった」と感じて早々に離職してしまうことの多くは、リアリティショックが原因です。この現象はどうすれば防げるのでしょうか。

ステレオタイプなイメージがリアリティショックを引き起こす

リアリティショックという言葉は、今から半世紀以上前にアメリカの心理学者E.C.ヒューズによって生み出されました。日本で働き方改革が叫ばれ、新入社員の早期離職が問題になるずっと前から、リアリティショックは働き手に影響を及ぼす心理現象として知られていたのです。

新入社員が、入社前後のイメージの違いに衝撃を受ける事例の他に、昇進や転勤によって仕事環境が変化したベテラン社員にもリアリティショックは起こります。「昇進を機に会社側と部下の板挟みになって、仕事がつまらなくなってしまった」「転勤先で心機一転頑張ろうと意気込んでいたが、力を発揮できる仕事が回ってこない」といったケースでは、それまでのキャリアを捨てて離職を決意する社員も出てくるでしょう。

「社会人はこうあるべき」「リーダーはこうあるべき」「一流の人物はこうするはず」といったステレオタイプなイメージによって、現実の自分が劣等感を覚える場合にもリアリティショックが生じがちです。また、中途採用者の場合は「前職ではこうだった」という過去の経験が、リアリティショックの原因になることがあります。

原因によって異なる4タイプのリアリティショック

新入社員の早期離職につながるリアリティショックについて、もう少し掘り下げていきましょう。リアリティショックが生じる理由は、大きく分けて「仕事内容」「他者との比較」「対人関係」「社内評価」という4つ要素が原因になっていると考えられています。

原因1:仕事内容

会社や仕事に対する理想が高すぎると、就職後に「こんなはずではなかった」と感じてしまいがちです。自分の能力を生かせる仕事が回ってこない、新入社員だからか単純な仕事ばかり、といったケースではやる気がある社員ほど理想と現実のキャップに不満を募らせていきます。残業や休日出勤の多さ、職場の安全面や衛生面の不備なども、リアリティショックの原因になるでしょう。

原因2:他者との比較

他の社員と自分の能力を比較した結果、劣等感を感じて自信を失くしてしまうパターンや、その逆に周囲の意識の低さに呆れて先行きに不安を覚えるパターンなどがあります。前者であれば、優秀な同期に囲まれてしまった場合に、後者については頼れる先輩や上司と出会えない場合に、新入社員はショックを受けることになります。

原因3:対人関係

職場で放っておかれる、仕事を覚えるまで邪険に扱われる、不満や悩みを打ち明けられる相手がいないといったケースや、上司による叱責や粗探しに疲れて積極的になれないケースなどがあるでしょう。コミュニケーション上のストレスが積み重なっていくと、新入社員は「この会社に自分の居場所はない」と思ってしまいます。

原因4:社内評価

社内で納得のいく評価が得られない場合にも、社員は「こんなに頑張っているのに……」と、不満を募らせていきます。昇給が期待を下回った場合や、現在の役職に納得がいかない場合も、「会社側から評価されていない!」という不満につながります。

離職を考える新入社員に対して、「考えが甘い」「入社前のリサーチが足りなかったのでは?」「今どきの若手はコミュニケーション能力が低い」などと断じるのは早計です。迎え入れる会社側に原因がなかったかどうかを、今一度考える必要があるでしょう。

ミスマッチ防止とコミュニケーション強化が予防線になる

リアリティショックを予防するためには、会社側と新入社員のミスマッチが起こらないような体制を整えなければなりません。採用時から会社の実情を正しく伝えるのが、その第一歩となるでしょう。入社希望者や内定者が会社の実情を知り、採用辞退となる場合もあるかもしれませんが、入社後に離職となるよりも会社側・内定者の双方にとって痛手は少なく済みます。

「仕事内容がイメージと違った」という社員に対しては、ジョブローテーションが有効です。他部署を経験させることで、自分に合った仕事と出会えるケースもあり、また、全社を見渡す目が養われて目の前の仕事にやりがいを感じられるようになる展開も期待できます。

給与や役職に不満を持つ社員が多い場合は、評価制度に問題がある可能性があります。給与や昇進条件などについて、社員が納得できる内容になっているか見直しが必要です。上司と定期的に面談を行い、理想の働き方を確かめ合うと同時に、会社側からの期待を伝えることで、現状に納得できる社員もいるでしょう。

リアリティショックの予防で、最優先すべきなのは対人関係の問題です。気軽に相談できる相手がいる職場なら、新入社員は一人で悩みを抱え込まずに済むようになります。メンター制度や、ブラザー・シスター制度を導入する他に、上司が率先して行動するのも効果的です。場の空気を和ませる発言や、ランチやコーヒーに誘うなど、できることから実践していきましょう。

新入社員を迎え入れる前に、リーダーや先輩社員への研修を行うのも有効です。新人があこがれる“できる社員”が増えれば、新入社員は「この会社にいれば成長できる」という期待感を持てるようになります。

まとめ

一連の対策を通じて、新入社員が自信を持って安心して働ける会社をつくっていくことがリアリティショックを防ぎ、離職率を低下させる対策となります。人材採用やオンボーディングは、企業の成長戦略に関わる重大事項です。入念に計画を練り、望ましい体制を整えていきましょう。


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この記事を書いた人

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HR BLOG編集部

人材開発プラットフォームサービス 『Motify HR』を運営しています。このブログでは、「経営者と役員とともに社会を『HAPPY』にする」 をテーマに、HR領域の情報を発信しています。

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