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時差出勤とフレックスタイム、違いを知って賢く活用!

新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために、世間ではテレワークが一気に浸透しました。同時に時差出勤や、フレックスタイム制を導入した企業も多いでしょう。似て非なる時差出勤とフレックスタイム制について、それぞれの特徴や違いを整理してみます。

目的の違いを知れば自社が進むべき道が見えてくる

先ごろ政府から、新型コロナウイルス対策の一環として、テレワーク7割と時差出勤の推進を要請する発表がありました。今、企業は変化を求められています。端末の確保やネットワークセキュリティの整備などが求められるテレワークに比べて、時差出勤やフレックスタイム制は準備に多大なコストがかからない分、導入しやすい施策だと言えるでしょう。

出退勤時間をずらせば、通勤ラッシュは緩和され、ウイルスに感染するリスクは格段に減ります。また、やり繰り次第で出社する社員の人数を少なく調整できるので、オフィスの“密”を防ぐことも可能です。

これは新型コロナウイルス対策だけではありません。2019年の国土交通省の調査では、都内の通勤ラッシュ時における鉄道の混雑率は199%にも達したそうです。これが解消されれば「出社しただけでヘトヘト」という事態を防ぐことができ、フレッシュな状態で仕事をスタートできるので、生産性アップが見込めるのは言うまでもありません。

また、朝夕にプライベートな時間を確保しやすいため、子育てや介護のために退職を考えていた社員が離職せずにすむという点も、大きなメリットだと言えるでしょう。

オフピーク通勤とも呼ばれる時差出勤は、出退勤の時間をずらすことで交通機関の混雑緩和を目的とした勤務方式なので1日の勤務時間は一定です。シンプルに、通勤ストレスの軽減や、多様化するライフスタイルへの対応を背景に制度が誕生しました。

一方、フレックスタイム制は日ごとに勤務時間の長短を調整可能なのが特徴です。従業員は、定められた総勤務時間を目安に「忙しい時期は早く出勤して残業もする・忙しくない時期はゆっくり出勤して早く退勤する」などと、働き方を自分で調整します。結果的に残業時間を抑制できるのもメリットです。

その主たる目的は、仕事の効率化やクオリティ向上にあります。企画系やクリエイティブ系のように、長い時間をかけることが必ずしも成果に反映されるとは限らない業種においては、時差出勤よりも、時間の使い方を従業員に委ねるフレックスタイム制が向いています。

具体的にどんな運用方法があるのか?

通勤ストレスを解消し、ワークライフバランスの実現が可能になるなど、共通点の多い時差出勤とフレックスタイム制度ですが、目的や狙い、制度が成立した背景には前述のような違いがありました。時差出勤とフレックスタイム制について、もう少し詳しく解説していきます。

時差出勤を導入する際は、「(A)8時出勤・17時退社」「(B)9時出勤・18時退社」「(C)10時出勤・19時退社」のような形で、出退勤のパターンを会社側が提示し、従業員にいずれかを選択してもらうようなやり方が知られています。出退勤時間が変わっても勤務時間が変わらないのが、時差出勤の特徴です。

フレックスタイム制では、一定期間の総勤務時間を定めるのが運用の第一歩となります。期間内に決められた総勤務時間を働けば、どんなスケジュールで仕事をこなすかは従業員の裁量次第です。一般的には1カ月単位で総勤務時間を定めている企業が主流です。

仕事に必要な資料や資材はそろっているのか、締め切りは迫っているのかなど、状況を踏まえて効率的に仕事をできるのがフレックスタイム制のメリットです。自由度が高く、従業員の自律性も高めていけます。それに対して時差出勤は、フレックスタイム制のような自由度はないものの、勤怠管理がしやすく、従業員が時間のやり繰りに頭を悩ませずに働くことができます。

また、フレックスタイム制では、「この時間帯は必ず勤務してください」と義務付けるコアタイムを設定する運用方法も一般的です。例えば「11時から15時をコアタイムとするフレックス制」であれば、忙しくない時期は11時出社・15時退社、忙しい時期は9時出社・20時退社などのような働き方で、勤務時間の総量を調整していきます。

また「出退勤はこの間にしてください」というフレキシブルタイムと呼ばれる時間帯を設定する運用方法もあります。「出勤は8時から11時の間、退勤は15時から22時の間」のようにフレキシブルタイムを設ければ、極端な早朝出勤や深夜勤務を抑止することが可能です。フレキシブルタイムとコアタイムを併用するケースも考えられるでしょう。

導入を成功させるために、押さえておくべきポイントはこれ!

比較的簡単に運用できる時差出勤とフレックスタイム制ですが、導入時にはいくつか注意点があります。労働基準法には特別な規定はないものの、第37条に定められている深夜労働割増賃金は従来通り適用されます。勤務時間が22時から翌5時までの間は割増賃金が発生するのを理解したうえで、制度づくりをしていきましょう。

また、労働基準法34条では、休憩は事業場単位で一斉に取ることが義務付けられています。時差出勤によってそれが困難になる場合や、個別に休憩を取る社員が出るケースでは、労働基準監督署への届け出は不要ながら、労使協定を締結して適用除外を行わなければなりません。時差出勤の申請書類には、出退勤時間に加えて休憩時間の明記も必要となります。

取引先との都合やシステム管理などのために、全社一斉に制度を導入できないケースも考えられるでしょう。制度を整える際は、対象者の基準を明確にして、不公平感が出ないように注意しなければなりません。限定で実施する場合は、期間の明示も不可欠です。

ありがちなトラブルとしては、オフィスに帰りづらいムードが漂っていて、早出をした社員が定時に帰りにくく、結局残業してしまうという事例があげられます。経営者やリーダーは、率先して制度が円滑に運用されるような空気づくりをしていきましょう。

また、フレックスタイム制を敷いているのに、朝礼や会議がコアタイム外に開催される場合は社員から不満が出る可能性があります。特に、フレックスタイム制に魅力を感じて入社した社員にとっては、ある種の裏切りとも受け取られかねません。開催時刻を再検討するか、不満が出ないように根回しが必要となります。

制度を活用できない社員が出ないように、会社側からのアナウンスも大切です。また固定時間勤務のみだった場合と比べて勤怠管理が煩雑になるのは避けられませんので、担当セクションに負担がかからないように、事前の調整が必要となります。

ウイルス感染予防になるだけでなく、従業員を通勤ストレスから解放し、生産性アップや離職率低下にも効果がある時差出勤とフレックスタイム制。自社のスタイルに合わせた制度を整えて運用していきましょう。

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この記事を書いた人

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HR BLOG編集部

人材開発プラットフォームサービス 『Motify HR』を運営しています。このブログでは、「経営者と役員とともに社会を『HAPPY』にする」 をテーマに、HR領域の情報を発信しています。

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