オンボーディング Onboarding 「新卒社員」や「中途社員」が辞めない仕組みづくり
『オンボーディング』とは、新入社員をスムーズに社内に溶け込ませ、パフォーマンスを上げさせるための一連の仕組みづくりを言います。この冊子ではHR先進国であるアメリカ企業の事例も踏まえ、人材育成のための最新のメソッドを解説。
オンボーディングの具体的な取り組み方をご紹介しています。
パフォーマンス管理
公開日:2020.4.27
「できる営業」と「そうではない営業」との違いを考えてみたことはありますか。人当たりの良さや口のうまさなど、優れた営業がもっているスキルにはさまざまなものがあります。そのうち、大切なものの一つが質問スキルの差です。
売上アップにつながる質問スキルについて考えてみましょう。
目次
営業の仕事は、ただ単に商品やサービスを売ればいいわけではありません。成果はあくまでも結果であり、その前にある仕事が、「お客様が抱えている課題の解決」なのではないでしょうか。
抱えている課題が解決できるものであれば、たとえ価格が上乗せになったとしても、そちらを選ぶお客様はいるものです。最終的に選ぶのはお客様ですが、まずは課題やニーズをくみ取ったうえで、「このような選択肢がありますよ」と提示できるのが優れた営業だといえるのではないでしょうか。
この、「課題やニーズをくみ取る」ために必要となるスキルが、質問スキルです。営業が意識していきたいポイントを学んでおきましょう。
表面上の「これ、ください」だけでは見えてこないニーズを把握することで、「でしたら、こちらよりもこちらの商品の方が適していますよ」「でしたら、これと一緒にこちらの商品もセットにした方が解決できますよ」とお客様に伝えられます。結果、売り上げを伸ばすことにもつながるのです。
「今回は、なぜこちらの商品をお選びになったのですか?」など、勇気をもって質問を投げかけましょう。安易に商品のセールスポイントを説明する営業トークに逃げないようにすることが大切です。
お客様に質問を投げかけることで、より深いニーズを把握できるとご紹介しました。ただ、「そんなことを言われても、質問にお客様が答えてくれなかったらどうしようもないじゃないか」と思われる方もいるのではないでしょうか。
お客様に応えてもらうためには、応えてもらう質問スキルを身に付けることが大切です。質問に答えてもらえない理由には、以下の3つが考えられます。
これでは、質問ではなく尋問です。尋問から脱するためには、お客様からの返答に対し、相槌や自分の話を開示するなど、話題を掘り下げることが大切です。営業トークだと意識しすぎず、一見雑談のように見える会話を楽しみましょう。そのうえで、以下の3つの質問をします。
1番目の「最善の提案をするための質問」はイメージがつきやすいでしょう。色や形、柄、予算など、お客様の希望をヒアリングすることで、適した商品・サービスを紹介しますよね。
ネックを把握するための質問は、契約時にネックになりうることをあらかじめお客様に伝えておくことです。あまりにも強調しすぎるのはかえって逆効果ですが、何も触れられていないと、契約段階で「え、そんなの聞いていないです」と契約を白紙にされてしまう可能性があります。
また、人間関係を構築するための質問は、相槌と同様、お客様の心理的ハードルを下げるために重要な役割を果たすものです。ここがしっかりなされていると、商品の提案や契約に対する話に移り変わっても、気持ちよく話を聴いてもらいやすくなりますよ。
人間関係を構築するための質問では、「出身」や「趣味」など、お客様との共通点を見つけられるといいでしょう。お客様と盛り上がることで、営業が何人かいる場合であっても、「買うならあの人から買いたい」と思ってもらえる営業になれるのではないでしょうか。
これからは、どんどん「質問型営業」が主流になるといわれています。その理由は、以下の2つです。
インターネットが発達した現代では、商品について顧客側もある程度の知識を身に付けています。そのため、従来行われてきたごり押し型の営業は今のお客様に通用しないのです。
情報が簡単に手に入るようになった一方で、課題としてあげられるのは、情報の取捨選択です。自分のニーズにもっとも適したものを選ぶことは、かえって困難になっているといえます。そのため、これからの営業はお客様への質問でニーズを的確につかみ、応えられる商品・サービスを紹介する力が必須なのです。
質問スキルは、ノウハウを頭に入れたところで、いきなり身に付くものではありません。ふだんから意識をしたうえで、お客様と会話をし、経験値を積み上げていくことが一番の近道なのです。
取り扱っている商品やサービスが解決できるものは何なのか、どういったニーズに応えられるのかをきちんと理解しておくことも大切です。どのようなお客様に勧めればいいのかを常日頃から考えておくことが、業績アップにつながるのではないでしょうか
この記事を書いた人