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在宅ワークのパソコンはどっちがいい? 私物使用と会社支給のメリット・デメリット

公開日:2021.3.24

    在宅ワークを導入する際、重要となるポイントの一つが、パソコン提供の有無です。在宅で業務を行う際、私物のパソコンを使うのか、会社から貸与したパソコンを使うのかは最初に決めておかなければなりません。そして、いずれの方法にもメリット・デメリットが存在します。

    そこでここでは、パソコンの配布について考慮するためにそれぞれの特徴についてまとめていきましょう。

    会社からパソコンを提供する場合のメリット・デメリット

    会社側で在宅ワークのためのパソコンを提供するメリットは、環境を制御しやすいという点です。私物のパソコンではスペックが不足しているせいでテレビ会議でひどく映像が乱れてしまったり、音声が途切れがちになって肝心なところが聞こえなくなったりします。しかし、会社側で十分なスペックのパソコンを提供していれば、そうした事態を防ぐことができます。

    勤怠管理ソフトをインストールするにも、個人のパソコンでは正しく動作しないケースも考えられます。そういった点でも、会社から提供したパソコンで環境を制御しやすくしておくのは、大きなメリットです。

    加えて、社用パソコンの貸し出しはセキュリティ面でもメリットがあります。個人のパソコンではセキュリティが甘く、データ流出の可能性が捨てきれません。しかし一方で、支給したパソコンであれば、セキュリティ面での問題が発生する可能性を大きく減らせます。

    さらに、会社支給のパソコンなら同じパソコンを大量に用意し従業員へ与えるため、万が一何らかのトラブルが発生したとしても、修理の方法や対応の仕方がわかりやすいのがメリットです。これが私物のものだと、どうしてもトラブルにあったときの対処も個人の対応次第になりがち。その間仕事が滞ることを考えると、迅速に代わりのものを出せたり、トラブルの対応ができる社用パソコンの使用には大きなメリットがあるでしょう。

    もちろん、社用パソコンの使用がベストというわけではなく、デメリットも存在します。最も大きなデメリットは何と言ってもコスト面の問題です。企業の経費から出るといっても、新たにパソコンを購入して支給する場合、設備投資と考えてもかなり大きな金額がかかります。従業員の数が多いのならばなおさらです。そのため、事前にその費用をどこから捻出するのか考えておかなければなりません。

    また、オフィスで使っているパソコンと別のパソコンを提供する場合は、普段使いのパソコンと勝手が違うことも多いので、一時的に効率が低下することを覚悟しなければなりません。



    私物のパソコンを在宅ワーク用にする場合のメリット・デメリット

    私物のパソコンで在宅ワークを行う場合にも、メリット・デメリットが存在します。なかでも大きなメリットは、コスト面。在宅ワークはパソコン以外にもかかるコストが大きいので、それを削減できるのは、非常に大きなメリットです。特に中小企業にとっては、在宅ワーク対象者のために準備するパソコンの費用だけでも非常に大きく、重い出費になります。それを一部でも削減できるのは大きなメリットでしょう。

    また、個人のパソコンは従業員にしてみれば使いやすいというメリットがあります。キーボードの操作やショートカットなどが自分好みにカスタマイズされているので、作業も効率よく行えるでしょう。もちろんファイルの位置やインストールするソフトなども、好みや事情に併せることができるので、作業能率もあがることが期待できます。

    もちろんこの方法にもデメリットがあります。企業として懸念すべき事項は、なんといってセキュリティ面でしょう。在宅ワーク自体がセキュリティに大きなリスクを抱えていることは確かですが、私用のパソコンはさらにそのリスクが高まります。USB一つ落としてしまっただけで顧客情報の漏洩を覚悟しなければなりませんし、ハッキングやトラッキングのリスクもあるでしょう。

    特に大きな会社であればあるほどこのリスクは大きく、引き抜かれた情報のせいで甚大な被害を出してしまうかもしれません。そのため、私用パソコン上で扱うデータには従業員が細心の注意を払わなければなりません。また、従業員が退職した後のデータ管理にも気を付けなければなりません。

    従業員側にもデメリットがあります。個人でパソコンを準備することになった場合、持っていない従業員は自分でパソコンを買わなければなりません。「パソコンを持っていない社会人」は、かつては冗談めかして言われる都市伝説のようなものでした。しかし、2020年に行われた調査によると、ノートパソコンを所持している20代は実に4割程度。スマホやタブレットが普及していることもあり、自分用のパソコンを持っていないことは、決して珍しいことではないのです。

    そのことによって会社への不満が募ることも考えられます。これまでの不満の量によっては、それが転職を考えるきっかけとなってしまうかもしれません。一方、会社が支給するパソコンであればそうしたことを考慮する必要はありません。

    在宅ワーク用のパソコンは事情を考えて!

    パソコンを提供すべきか否かは、非常に難しい問題です。いずれの場合も、会社側・従業員側の両方にメリット・デメリットがあるからです。折衷案として、持っていない従業員にのみ社用パソコンを貸し与えるという案が取られることもありますが、この案でもセキュリティ面の問題がクリアされるわけではありません。

    つまり、この問題には、完全な回答は存在しないのです。会社と従業員、それぞれの事情を考えて判断すべき課題です。

    特に会社側が意識すべきは、従業員の出費です。在宅ワーク導入を検討する前段階として、どのくらいの従業員がパソコンを持っているか、調査してみるといいでしょう。その結果によって、在宅ワークを行う際の方針も見えてくるはずです。

    そうして定めた方針に関しても、詳細に検討を重ねていきます。従業員ごとに家庭の事情は異なりますし、もちろん会社側にも事情があります。実際に働く従業員の意見も参考にできるよう、活発な意見交換が必要です。

    また、パソコンを提供する場合は、メーカーや機種、スペックなども慎重に検討しなければなりません。在宅ワーク化を奨励するための補助金の利用も併せて検討し、詳細に計画しましょう。



    まとめ

    在宅ワーク用のパソコンは、個人所有、会社から支給したパソコン、どちらを使うにしろ、メリット・デメリットが必ず存在します。そのため、その両方を検討し、自分の会社にあった方法を採択しましょう。

    決してイメージや一部の従業員だけの話を聞いて決定しないよう、広く意見を募ることを意識してください。

    この記事を書いた人

    HR BLOG編集部

    このブログでは、「経営者と役員とともに社会を『HAPPY』にする」 をテーマに、HR領域の情報を発信しています。

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