オンボーディング Onboarding 「新卒社員」や「中途社員」が辞めない仕組みづくり
『オンボーディング』とは、新入社員をスムーズに社内に溶け込ませ、パフォーマンスを上げさせるための一連の仕組みづくりを言います。この冊子ではHR先進国であるアメリカ企業の事例も踏まえ、人材育成のための最新のメソッドを解説。
オンボーディングの具体的な取り組み方をご紹介しています。
人材育成・開発・研修
公開日:2019.1.21
「グローバル人材」が、今日本企業で多く求められています。その理由は会社にグローバル化が求められているため。海外に製造拠点を設けるだけではなく、マーケット自体も海外に求める会社が増えていくなかで、グローバル人材はビジネスを成功させるために必要な存在なのです。
では、なぜ今グローバル化を推進する会社がこれほどまでに増加しているのでしょうか。この記事では、グローバル人材が会社に必要とされるようになった背景や、求められるスキルについてご紹介します。
目次
グローバル人材とは、国際社会において、多様な価値観を持つ海外の人たちとコミュニケーションを取りながら自社のビジネスを推進しうる人材のこと。日本政府の定義では、「日本人としてのアイデンティティや日本の文化に対する深い理解を前提として、豊かな語学力・コミュニケーション能力、主体性・積極性、異文化理解の精神等を身に付けてさまざまな分野で活躍できる人材」とされています。
以前より国外に製造拠点を設ける日本企業が増加していることに加え、昨今では市場自体を国外に求める動きも出ています。日本の人口の減少、少子高齢化が背景にあるため、今後もこの流れは加速していくことでしょう。
こうした流れのなか、グローバル人材の需要は高まる一方なのです。
グローバル人材が必要とされる背景には、グローバル化をせざるを得ないという点があげられます。では、そもそもグローバル化はなぜ必要なのでしょうか。
その理由が、世界経済の変化です。GDP成長率からもわかるように、これまで発展途上国とされてきた国も含め、アジア諸国が経済的に発展してきていることに対し、日本はここ20年停滞しているのが現実です。
加えて、日本は超少子高齢化社会への道を突き進んでいます。子どもが増えないため、人口は緩やかに減っていきます。これはビジネスの観点で見ればマーケットの縮小にもつながるのです。
グローバル化をすれば、純粋にマーケットの規模が世界60億人にまで広げられます。縮小に歯止めがかけられない日本社会でビジネスをしてきた日本企業において、世界に視野を向けるのは必然的なことなのです。
ただ闇雲に海外展開をすればいいわけではもちろんなく、また日本市場で成功を収めた方法とまったく同じものが海外でも通用するわけではありません。
グローバル化を成功させるためにグローバル人材が必要ですが、それはただ単に英語や中国語といった外国語が使える人材が必要だからというだけではないのです。
海外には、その国ならではの国民性や風習、ものの考え方や価値観があります。現地の従業員を雇用する場合は、日本の常識を押し付けるのではなく、現地の習慣を理解したうえで事業展開していく必要があるでしょう。
また、市場を海外に求める場合も、海外諸国の価値観を知ることは重要です。マーケティングリサーチを行い、現地の人に喜ばれる商品やサービスを企画提案していくことが、海外での成功につながります。
グローバル人材には、多種多様な価値観を受け止め、理解しようとする・できる柔軟性が求められます。言語能力だけを備えていたとしても、日本の価値観に縛られている人は、グローバル人材として適しているとはいえないでしょう。
必要となるスキルは多々ありますが、人柄、人格面でも優れていることがグローバル人材に求められる条件なのです。
スキルや価値観は後付けでも身に付けていくことが可能です。そのため、グローバル人材を欲しているのであれば、会社側が自ら人材を育てていく必要があるでしょう。「いい人材が来てくれないかなあ」と受け身姿勢でいるよりも、今いる既存社員の特性を伸ばして育てていく方が確実にグローバル人材を確保できるのです。
グローバル人材に求められるスキルは、「語学力」「コミュニケーション能力」「主体性・積極性」「異文化への理解、受容」など、さまざまな要素があげられます。グローバル人材に育成していきたい従業員に研修を受けさせたり、教育システムを導入したりするなど、新人・中堅社員を問わず多くの人材を育成していきましょう。
日本国内に留まっていては、ゆくゆくは会社自体の衰退にもつながってしまうでしょう。今後ますます発展させていきたいのであれば、グローバル化は必須。海外進出を成功させるためには、社内に多くのグローバル人材を擁している必要があります。
日本の価値観、常識に縛られない視点を持つ従業員が増えることは、国内でのビジネス展開においても強みとなることでしょう。
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