オンボーディング Onboarding 「新卒社員」や「中途社員」が辞めない仕組みづくり
『オンボーディング』とは、新入社員をスムーズに社内に溶け込ませ、パフォーマンスを上げさせるための一連の仕組みづくりを言います。この冊子ではHR先進国であるアメリカ企業の事例も踏まえ、人材育成のための最新のメソッドを解説。
オンボーディングの具体的な取り組み方をご紹介しています。
人材育成・開発・研修
公開日:2019.5.7
社会人になる前から耳なじみのある「上司」という言葉。社会人になってみると、ここに加えて「上長」という言葉を耳にするようになった人もいるでしょう。
字面も響きも似ている「上司」と「上長」の2種類の言葉。使用シーンも似たような場面のため、使い分けなければいけないのかよくわかっていない方も多いのではないでしょうか。
この記事では、普段無意識に使っている「上司」「上長」の違い・使い方についてご説明します。
まずは、「上司」「上長」の2種類の言葉の意味を確認していきましょう。
上司…その人よりも役職が上の人。その官庁の上級の官庁
上長…年齢・地位が上であること、上にいる人
それぞれの意味を比べても、両者には大きな違いがないことがわかります。唯一の違いは、上長には「年齢」も含まれていることでしょう。実力主義で出世が決まるようになった現代では、上の立場の人間が必ずしも年上とは限りません。そのため、相手の年齢を問わない「上司」の方が、誰に使っても無難である言葉と言えるでしょう。そもそも、どちらかというと、上司の方が聞きなれている分、使いやすいと感じている人も少なくないのではないでしょうか。
上司・上長のいずれを使っても誤りではありませんが、会社・組織によってスタンダードな言葉がある場合があります。その際は、周囲の呼び方に倣っておくとよいでしょう。なお、上司・上長だけではなく、「リーダー」や「チーフ」「主任」なども上司・上長の同義語です。同義語も含め、組織によって呼び方のルールは異なります。
上長・上司とストレートに呼ぶことに抵抗感を抱いたことはあるでしょうか。メールなど、文面上では「様」を付けなければいけないのかと考えたり、実際に付けるようにと言われたことがある人もいるかもしれません。
しかし、上長や上司はそのまま「様」を付けずに表現することが普通です。「様」や「殿」などの敬称は不要です。
例えば、佐藤部長に対してのメールなら、佐藤部長様は誤った表現で、佐藤部長が一般的です。最近では上司であっても、佐藤さんと呼ぶようにしている会社も多いのではないでしょうか。
似たようなシーンで、上長・上司を含めた関係者すべてに対して書面を送る際、「関係者各位」「各位」とすることがありますが、「各位」がすでに敬称のため、「様」を付けると二重敬語になってしまいます。敬称は不要と覚えておきましょう。
社内外の誰に対して発言するかによって、呼称は異なります。まず、原則として覚えておきたいのは、社外の人に対して自社の人間のことを話す際は、必ず誰であっても呼び捨てにすることです。
例えば、取引先からの電話で、営業の山田さんに取り次ぐシーンでは、以下のようになります。
先方:「営業の山田さんはいらっしゃいますか?」
あなた:「営業の山田でございますね。少々お待ちくださいませ」
オウム返しにして確認する際など、つい慌ててしまって変な敬語になってしまったり、相手の言葉に釣られて「さん」を付けてしまったりするかもしれませんが、これはマナー違反です。自社社員は、たとえ自分よりも立場が上の相手であっても、社外の人の前では呼び捨てにしましょう。
これは、役職名であっても同様です。社外の人に対しては、「さん」だけではなく、「~部長」「~課長」といった使い方もしません。「部長の鈴木」「課長の浅田」といったように、役職+苗字の呼び捨てで呼ぶようにしましょう。
こうしたルールがある理由は、自社社員は立場に関係なく身内扱いとなるためです。たとえば、家族のことを外で話す際、「お母さんが」「ママが」ではなく、「母が」と言うのが大人のマナーでしょう。このマナーと同様、上司であっても社外の人には呼び捨てで対応するのが正解です。
また、呼び捨てにすることと併せて、上司の発言についても敬語を使わないことも覚えておきましょう。
NG例「社長がおっしゃっていました」
OK例「社長が申しました」
正しい敬語は、社会に出るまで使うシーンが限られていたため、使い方があやふやになってしまっている人も少なくないでしょう。
社外の人に社内の人間について言及する際に使う言葉は、「丁寧語」「謙譲語」だと覚えておきましょう。
社会に出ると、聞きなじみのない言葉が周囲に溢れます。役職名も、現在では部長・課長といったものだけではなく、カタカナ表記や英語圏の肩書きも使われるようになってきたので、役職名と順位を覚えるのにも一苦労する人もいるかもしれません。
なお、上司を紹介する際には、偉い人順で紹介するのが鉄則です。オーソドックスな例は以下です。
会長、社長、取締役、本部長、課長、係長、主任
しかし、これも一例に過ぎないため、自社の役職名を上から順に理解しておくことが必要です。自社の正しいルールを身につけて、社会人として一歩ずつ成長していきましょう。
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