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Z世代の求める働き方とは?人事が知っておくべきZ世代の仕事への価値観

公開日:2022.1.5

Z世代とは、日本では1996年~2015年の間に生まれた世代を指し、2022年現在では、7歳~26歳が該当します。
Z世代は今や、世界人口の3分の1ともいわれています。世界総人口の3分の1を無視して人事は語れません。

今後20年後にはZ世代は27歳~46歳、Z世代は消費の中核を担うと同時に、社会の中核を担う存在となります。
人事として「人材としてのZ世代」はどう扱うべきか。Z世代の特徴を踏まえて考えることが大切です。

Z世代について、詳しくはこちら
Z世代とは?定義と特徴、X世代Y世代との違い

Z世代が求める働き方

Z世代について人事が知っておくべきは「Z世代が求める働き方」でしょう。人事が積極的に、Z世代が求める働き方について知ろうとしなければ、Z世代の採用や定着は望めないからです。

Z世代が求める働き方には、以下のようなものが重要視される傾向があります。
・ワークライフインテグレーション
・パラレルキャリア
・副業
・ギグエコノミー
・フレックス

聞きなれない言葉がありますか?ひとつづつ解説していきます。

ワークライフインテグレーション

「仕事が充実すれば家庭も充実する」という考え方です。
逆もまた然りで「家庭が充実すれば仕事も充実する」という、どちらも人生を充実させる大切な要素として、統合的にとらえようという考え方です。

パラレルキャリア

本業とは別に、自分の好きな分野で第二のキャリアを築くことです。
パラレルキャリアは収入よりもキャリア形成を目的としています。

副業

副業は収入を目的として本業以外の仕事をすることです。
パラレルキャリアのようにキャリアを積むことが目的ではありません。

ギグエコノミー

ネットを通じて単発の仕事をして収入を得ることを言います。
副業との違いは、受動的である点です。仕事を依頼されて「受ける」ということで成り立つものです。
クラウドソーシングがギグエコノミーの一つと言えるでしょう。

フレックス

自分で始業時刻と終業時刻を決めることができる制度です。
コアタイムと呼ばれる出勤義務として定められた時間以外の部分(フレキシブルタイム)を調整できるというものです。

Z世代が働きたいと思う会社の特徴

自由な働き方ができる

在宅ワークリモートワーク休みが取りやすいフレックスタイム制度のある会社で働きたいと思う傾向が強いです。

必要な情報が開示されている

社内の情報がオープンになっていることです。
会社の組織構成、財務状況、経費、給与テーブル、人事評価項目などの情報を全社に公開しているかどうか。
良い情報だけではなく、悪い情報も包み隠さずに公開しているかどうかも重要です。

社内のコミュニケーションが活発

無理強いされるコミュニケーションではなく、距離を大事にしたコミュニケーションが大切です。
近年で社内コミュニケーションツールなどが流行し始めた理由でもあります。
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キャリアアップに必要なことが明確

自身の能力や技術、社会的な成長を大切に考えています。
パラレルキャリアという選択と同様に、キャリア形成に興味関心が高い世代です。

待遇に平等性がある

Z世代では情報の公開や評価の平等性、業務内容から福利厚生まで平等であるべきだと考えます。自身の業務内容が給与や待遇に見合っているか、労働過多ではないか、不合理な状況に置かれていないかということに敏感です。
SNSで直ぐに相談でき、不特定多数からの意見や競合他社の情報を簡単に得られる環境から、人事評価や社会人としての扱われ方に平等性があるかを重視します。

業務が効率的

Z世代は業務や会議などの改善、フレックスタイム制などの福利厚生まで効率的であることに好感を持ちます。
タイムパフォーマンスを意識した会社で、仕事と生活を効率的に豊かにしたいと考えます。

将来性や安定性がある

会社の安定感はどの世代にとっても大事ではあり、Z世代でも同様です。
目標までの道筋が定まらず、気合と残業でカバー!のような考え方では、将来性に不安を感じる人が多いでしょう。
転職理由の上位には、「会社の将来性に不安を感じた」「業界の行き先に不安を感じた」が上位に入っていますので、優先度は高いです。

仕事におけるZ世代の特徴

真のデジタルネイティブやソーシャルネイティブと呼ばれるZ世代ですが、実はパソコンが使えない若者世代としても話題です。
デジタルネイティブなのにパソコンが使えないの?と思いがちですが、その背景や生活様式を見据えると特徴が見えてきます。

Z世代の採用活動や人事考課のタイミングで困らないためにも、デジタルネイティブと呼ばれるZ世代の特徴を見ていきましょう。

真のデジタルネイティブ

Z世代初期(1997年)の人たちは、幼少期からフィーチャーホンがあり、デジタル化が進んでいる世代です。11歳である2008年にはiPhoneが発売されて爆発的にスマートフォンが普及しました。

Z世代後期(2012年)の人たちは、生まれ年にiPhone 5 が発売されています。9歳である2021年には小学3年生でiPhone 13 が発売されています。

Z世代の人たちは幼少期の時点で最新のデジタル端末が身近に存在していました。
以下のグラフのように小学生や中学生でもスマートフォンなどの最新のデジタル機器に触れていることが当然の世の中になってきました。

政府統計 令和2年度 青少年のインターネット利用環境実態調査 調査結果(速報)

小学生のスマートフォン所持率
・2017年(平成29年)で23.0%
・2018年(平成30年)で45.9%
・2019年(令和1年)で49.8%
・2020年(令和2年)時点で53.1%

となっていますので、今の時代ではスマホを持っていない小学生のほうが少ないのです。
中学生になると73%を超え、高校生ではなんと98.9%にもなります。これが真のデジタルネイティブと言われる所以です。

「真の」と付け加えられる理由は、Y世代で急速にデジタル化が進んだためデジタルネイティブと呼ばれますが、Z世代では更にデジタルが急速に浸透していったためです。
特に幼少期や青年期などの未成年が当然のように最新のデバイスを使用することが理由となっています。

デジタルデバイスに慣れ親しんでいることは、仕事にも大きなメリットになります。
部署によっては使わないこともありますが、会社全体でみれば多くの企業はデジタルデバイスを使用しています。
ホームページの編集、営業活動、社内資料の作成、事務処理、給与計算、スマートフォンで写真を撮ったり、ウェブで競合他社の調査をすることもあるでしょう。
これらの状況で得意分野を活かすことができれば心強い戦力となるでしょう。

ソーシャルネイティブ

Z世代は子供時代からソーシャルネットワークサービス(SNS)を日常的に使いこなし、スマートフォンを利用したSNSコミュニティとの繋がりが非常に強いことが特徴です。
これらの特徴から、Z世代はソーシャルネイティブとも呼ばれます。

スマートフォンの普及と技術の急成長によって、ここ10年ほどでTwitterやInstagramなどのSNSが流行しリアルタイムに膨大な情報を収集できるようになりました。
Z世代の人たちは、ネットワーク上のコミュニティやサービスを現実の一部として認識していて、身の回りに存在する事が当然であり必要不可欠となっています。

日常的な情報収集は、テレビや新聞ではなくSNSで行います。友人たちとのコミュニケーションもSNS上で行い、不特定多数のコミュニティにも積極的に参加するようになりました。
Z世代の親はX世代にあたり、ポケベルやPHSが主流でした。X世代からZ世代までの32年間で、デジタル化やネット環境、ソーシャルネットのコミュニティなどは非常に移り変わりの激しいものとなっています。

消費者もSNSから情報を収集する時代ですので、ネットへの拡散力の高いZ世代は非常に優秀な広告塔となりえます。
フォロワーが10万人のインフルエンサーのような存在であれば、一言ツイートするだけでも10万人以上に情報を拡散できます。
ウェブサイトへの誘導などを積極的に行えば、圧倒的な戦力になることでしょう。

パソコンよりもスマホのZ世代

年代別のデバイス利用状況(スマートフォン)
年々スマートフォンの利用率が高くなっていることが分かります。

年代別のデバイス利用状況(パソコン)
年々パソコンの利用率が低くなっていることが分かります。

Z世代の若者は日常的にスマートフォンを使用することから、情報収集やコミュニケーションでパソコンに触れる機会が少ないです。
これらのことから、以下のような弊害が生じています。
タッチタイピングができない
フォルダや階層構造を使いこなせない
マルチタスクができない

Z世代以前はインターネットといえばパソコンとキーボードでしたが、現在は難しい操作を必要としない片手で操作できるスマートフォンがZ世代の主流です。

2022年現在のZ世代は、情報収集もコミュニケーションも買い物もスマホで行うため、パソコンよりもスマホを使う機会が多いことから、近年では「パソコンが使えない若者」として話題になっています。

スマホは手軽で生活に溶け込んだ端末ですが、仕事ではパソコンを使うことが多いです。
2022年の現代でも仕事で使用する端末はパソコンがメインです。スマートフォンを作る為には、デザイン・設計・コスト管理やパソコンが必須です。

SNSが大きな影響力を持っていますが、SNSを構築するためにもスマートフォンではなくパソコンが必須です。スマートフォンのみでは仕事を完結させることは難しい現状です。

つまり、いくら真のデジタルネイティブといえど、職場でパソコンが使えなければ大きなデメリットになります。
Word・Excel・PowerPointなどは社会人としての基礎技術として身に着けておくべきですが、それ以前のパソコンが使えない現状は企業にとって大きな負担になります。
採用後の研修などにパソコンの基本操作やネットリテラシーについて学びの時間を設ける必要があるかもしれません。

Z世代の仕事への価値観

Z世代は、不安定な状況や想定外の不況に対応するために、仕事には安定を求め、経済的には保守的でコストパフォーマンスを重要視します。この価値観は、幼少期にITバブル崩壊(2001年)やリーマンショック(2008年)や東日本大震災(2011年)といった不安な状況を経験したことが大きく影響しています。
幼少期より多くのネットワークに触れ、非常に多くの情報の中で検索行動をとって、多様性を一身に受けていることから、趣味趣向は一つの物事に執着せずに自分らしさを表現します。

仕事でも同様に、Z世代は以下のような価値観をもっています。
・情報収集などの検索行動を積極的に行う。
・多種多様な考え方を持っている。
・物事をてきぱきと効率的に行う。
・タイムパフォーマンスを意識する。
・非効率的・非生産的な無駄を拒む。
・身体を休める時間を大切にする。
・ワークライフインテグレーションという考え方を大切にする。

Z世代が嫌う会社や人事

残業が多い
仕事とプライベートのバランスを大切にする傾向があるZ世代では、残業などの長時間勤務は敬遠されがちです。
Z世代よりも前の世代では「残業をしている人=頑張っている人」という価値観もありましたが、Z世代ではそのような価値観に対して苦手意識を持つ傾向があります。

過度なコミュニケーションが多い
Z世代は飲み会やイベントごとを強要されることを拒むことが多い世代です。
前述したワークライフインテグレーションを意識すると、業務時間外の強制拘束は避けた方が良いでしょう。
それよりも副業やパラレルキャリアに費やす時間を与えてあげたほうが、プライベートが充実するため仕事のモチベーションアップにつながる可能性が高いです。

非効率的・非生産的
Z世代は、仕事に対して効率を重視します。そのため、議題はあるものの、落としどころの不明瞭な会議や、集まる事や顔合わせが目的の形骸化した会議といった非効率的で非生産的な業務を嫌う傾向があります。
非効率的で非生産的な業務による残業が続けば、仕事を早く終わらせたいZ世代は退職を検討する原因になります。

過剰なノルマや目標がある
行きたくない会社ランキングでは、「ノルマのきつそうな会社」が34.5%で1位。(https://career-research.mynavi.jp/reserch/20210426_8553/)
仕事とプライベートを両立させたいのがZ世代。
ノルマ制や過剰な目標設定などは敬遠されがちです。

副業不可
Z世代は、副業やパラレルキャリアなど自由な働き方を求めます。
副業が禁止されている企業では、副業・パラレルキャリア・ギグエコノミーを否定することとなり、Z世代の求める働き方の多くを阻害することになります。
内定段階で同業他社と迷っている状態なら、副業が許されている他社を選択することも十分に考えられます。
また、既存社員の中でも副業やパラレルキャリアの選択肢を見据えている社員が居る場合には、人事がいち早く察知して規則改定の提案すべきかもしれません。

Z世代が退職していく理由

Z世代が退職していく会社は、他社と比較して “Z世代の求める何か” が足りないかもしれません。
例えば下記のようなことを思う社員がいるときは、人事が率先して動かねばならない時でしょう。

「自由な働き方ができない」
結婚・出産・子育て、副業やパラレルキャリアなど、様々なライフステージに合わせて働き方を変えていきたい。
解決策➡結婚休暇・産前産後休暇・育児休暇、副業許可、パラレルキャリア推奨などの制度を導入する。

「毎日9時に出社したくない」
出勤・帰宅のラッシュアワーを回避したい。出社が早すぎる。季節や曜日によって変動させたい。
解決策➡フレックス制を導入して勤務時間を臨機応変に変更できるようにする。

「仕事量が多すぎる」
業界的には普通かもしれないけれど、別の会社では無理は言われない。
解決策➡職務記述書を作成して職務範囲や職務責任を明確化することで個々の業務を把握して調整する。

「成長ができない」「キャリア形成ができない」
同じ仕事ばかりで技術や知識の成長を感じられない、昇進・昇給・社会的な成長の未来が見えない。
解決策➡職務満足度の調査や人事評価制度の見直して、希望する未来へのマイルストーンを明確化する。

「副業ができない」
会社の収入だけでは不安・足りない。会社では使わない技術や知識を別の場所で活かしたい。
解決策➡副業申請制度を設ける。なぜ副業を許可していないのかを改めて考えて、今後の世代と共存する為に必要かどうかを考える。

「不当な人事評価」「従業員への思いやりがない」「給料が安い」などがあります。

「他の仕事について知る機会」が格段に増えたZ世代では、簡単に他社と比較されます。
・もっと融通が利いて仕事と生活を両立できる会社もある。
・もっとキャリア形成が早く、給料もいい会社もある。
・副業やパラレルキャリアを認可してくれて自由な働き方を推奨してくれる会社もある。

このような情報をネットやSNSで簡単に意見交換ができ、自社と他社の比較も日常的に行えます。会社側もSNSやネットでZ世代のような若者へアプローチする企業も多数あります。

Z世代を含め、視野が広くて技術や知恵の豊富な人材は、転職も視野に入れて仕事をしていることでしょう。
もっと自分を評価してくれる職場や、もっと生活が豊かになる職場を日々探しています。

現代では、お金を得る手段は「企業で働く」だけではなく、フリーランスや個人事業、ギグエコノミーのような幅広い選択肢があります。

Z世代は選択肢が非常に多く、考える機会や場所・不特定多数の相談相手まで豊富に揃っています。
効率を求めるのは業務内容だけではなく、昇給やキャリアアップも積極的に効率化したいと考えるので、想像以上に早く行動に移ります。

重要なのは、Z世代が求める働き方を取り入れた組織

Z世代は、どのようなことに対しても効率性を重んじる傾向にあり、SNSや同世代マーケット、デジタルに強いことや効率性重視というスタイルは、企業にとっても貴重な戦力となります。
しかしながら、Z世代の扱い方に困っている企業が多数存在するのも事実です。

Z世代のような自由な働き方を求める世代では、会社は選択肢の一つであり、そこでなければならない理由というのも薄れつつあります。凝り固まった社風では世代の変化に対応できずに、若くて優秀な人材を得る機会を損失することになるかもしれません。

そんな中で、Z世代やアルファ世代、今後の世代ではこれらを受け入れる方針を会社や人事が取り入れていく必要があります。Z世代は今後社会の中心となる重要な人材であると理解し、その重要性に気づければ社風や規定の改定を見直すきっかけになるでしょう。

今後もより一層、Z世代の特徴を理解し、働きやすい組織づくりを目指していきましょう。

FAQ

Z世代の求める働き方と人事についてのよくある質問です。

Z世代について人事が知るべきこととは?
「Z世代が求める働き方」です。人事が積極的に、Z世代が求める働き方について知ろうとしなければ、Z世代の採用や定着は望めないからです。
Z世代の求める働き方とは?
Z世代は自由な働き方を求めます。具体的には、ワークライフインテグレーション、パラレルキャリア、副業、ギグエコノミー、フレックスのようなものが当てはまります。
Z世代が働きたいと思う会社の特徴とは?
Z世代は効率的で生産的な業務を好みます。また、キャリアアップや将来性などから安定性も求めます。更に、平等な情報開示や適切なコミュニケーションを求めます。
Z世代が嫌う会社や人事とは?
残業が多い、過度なコミュニケーション、非効率的、非生産的、副業不可などプライベートと共存できない職場環境はZ世代から拒まれます。

この記事を書いた人

HR BLOG編集部

このブログでは、「経営者と役員とともに社会を『HAPPY』にする」 をテーマに、HR領域の情報を発信しています。

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