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ギスギスした職場は業績低迷につながる。「対話」で『不機嫌な職場』を改善しよう

公開日:2019.6.21

    ベストセラーになった「不機嫌な職場~ なぜ、従業員同士で協力できないのか」(講談社刊)をご存知でしょうか。職場内で協力し合えないために、責任感が強い人が仕事を抱え込み、結果精神・肉体的にどんどん追い込まれていく職場を描いたものです。
    このような「不機嫌な職場」は、何も珍しいことではありません。今もなお、多くの不機嫌な職場が存在しているでしょう。

    この記事では、不機嫌な職場を解消させるために大切な「対話」について考えていきましょう。


    「不機嫌な職場」の背景にあるもの

    ギスギスした雰囲気が漂う「不機嫌な職場」は、今もなお多くの会社で見られるものです。取っつきにくいイライラした雰囲気をまき散らしている役員や上司、聞こえてきてしまう文句や舌打ちなど、居心地の悪さを感じている人は多いのではないでしょうか。

    職場に不機嫌な雰囲気が蔓延する背景には、対話の機会が減っていることがあげられます。コミュニケーションは、相互理解に必要なものです。コミュニケーション不全の職場では、互いが今何をやっているのか、どのような苦労をしているのかといった理解がなされないために、苦労が分かち合えず、思い込みからやっかみや反発心を抱いてしまうことがあります。

    「あっちの部署はいつも楽そうだ」「俺ばかりしんどい仕事を押しつけられている」。こうした感情が積もれば積もるほど、職場内の雰囲気はギスギスした居心地の悪いものになっていきます。

    特に、従業員の大半が同じような学歴であり、正社員という同じ雇用状態であった昔と比べ、今はキャリアや役職、雇用形態も多様化しています。「わかったつもり」にすらなれない状態では、より一層相互理解のための努力が必要なのではないでしょうか。

    職場の雰囲気が「不機嫌」になる理由とは

    職場に不機嫌が蔓延する要因には、以下のものがあげられます。

    • 協力し合う対象・範囲の狭まり
    • 互いを知る機会の減少
    • 協力の重要性の希薄化

    一昔前までは、良くも悪くも会社での付き合いは重要なものとされてきました。飲みにケーションや喫煙所での会話、社員旅行など、相互理解が求められる密な付き合いがあるのが当たり前であったのです。
    現代では、ライフワークバランスの風潮と合わせ、「個としての時間」の重要性が叫ばれるようになりました。会社に「個」としての自分を持ち込まず、同僚や上司との関係性を、仕事上だけでのものに留める人も少なくありません。

    割り切った関係性は楽ではありますが、人となりを理解し合えないデメリットもあります。理解できない相手に対して、寛容になれない人は少なくないでしょう。結果、些細なことでネガティブな感情を抱くなど、悪い雰囲気をつくってしまうのです。

    また、終身雇用制度が崩れ、現代では転職に対する意識のハードルも低くなりました。そのため、長期的に関係性を築く必要度が下がっています。これまでであれば、「何とかうまい関係性を築いていこう」「長く一緒にやっていくのだから協力し合わなければ」と思えていた部分が崩れてしまっている側面もあると言えるでしょう。

    自分に何らかのメリットがなければ、無理に協力しようとは思わない。「どうせ何年かしか働かないのだから、相互理解が深まらなくても構わない」といった人も増えているのではないでしょうか。

    理解してもらおうとせず、理解しようとも思わない。コミュニケーションを深めるための場を設けようとしても、「仕事外」の時間での飲み会の開催は困難…。こうした職場環境の変化の積み重ねが、「不機嫌な職場」を生む原因になっているのです。



    目標や価値観を「共有」することで、相互理解を促す

    時代の変化とともに、働き方や考え方が変わってくることは仕方がないものです。しかし、不機嫌な職場は、従業員一人ひとりの精神衛生面にも影響し、結果的に会社全体の損失につながりかねません。
    そこで、不機嫌な雰囲気を打破するために役立つ方法の一つが、1on1ミーティングです。

    1on1ミーティングは、上司と部下が一対一、対面で行う場を指します。上司による指導やフィードバック、進捗管理の場ではなく、部下が抱える悩みや課題を引き出すことによる相互理解が目的です。

    従業員は会社組織で働く一人ですが、「個」として意思や感情を持つ存在でもあります。仕事で達成したいことやなりたいビジョンも、個々それぞれで異なるでしょう。

    1on1ミーティングでは、目先の仕事だけではない、長期的なビジョンも含めた話をしていきます。互いの目標や価値観を共有することが相互理解につながり、職場の不機嫌さを解消することになるのです。

    まとめ

    組織が成長していくためには、個が連携し、チームワークを発揮できる環境をつくることが大切です。多様性だけではなく、協力できる連帯感も忘れてはならないものだと言えるでしょう。

    1on1ミーティングは、相互理解につながる一歩です。対話を重ねていくことで、不機嫌な職場が改善し、みんなが働きやすい職場環境をつくっていけるのではないでしょうか。




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    この記事を書いた人

    HR BLOG編集部

    このブログでは、「経営者と役員とともに社会を『HAPPY』にする」 をテーマに、HR領域の情報を発信しています。

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