オンボーディング Onboarding 「新卒社員」や「中途社員」が辞めない仕組みづくり
『オンボーディング』とは、新入社員をスムーズに社内に溶け込ませ、パフォーマンスを上げさせるための一連の仕組みづくりを言います。この冊子ではHR先進国であるアメリカ企業の事例も踏まえ、人材育成のための最新のメソッドを解説。
オンボーディングの具体的な取り組み方をご紹介しています。
パフォーマンス管理
公開日:2020.10.9
管理職に求められるものの一つにマネジメント能力があります。しかし、マネジメント能力についてあまり詳しいことがわからないという人も多いでしょう。そこで、マネジメント能力の定義や能力のある人の特徴、向上させる方法などをまとめました。
目次
マネジメントとはある対象を管理したり運営したりするスキルのことです。ビジネスにおけるマネジメント能力には、部署に所属するメンバーや業務、予算などの管理をすることなどがあります。管理職はマネジメントをする責任を与えられていて、それを果たすことが大きな役割。管理職の仕事にとって重要なスキルなのです。自分がマネジメントする人材をできるだけ有効活用することで部署やチームの目的を達成し、会社の業績アップに貢献することが大切です。そのためのスキルとしてマネジメント能力はとても注目されています。
マネジメント能力の高い人には共通点があります。マネジメント能力に優れた人の特徴についてまとめました。
マネジメント能力の高い人はどのような状況になっても常に冷静沈着に物事に対処することができます。危機的な状況や不測の事態に直面したときに、いかにしてその問題に対処するのか決断や判断を迫られることがあっても、状況を冷静に把握し、問題や課題を分析して、そのときにおける最善策を選択することができれば、無事窮地を脱することもできるのです。
多くの経験はそれだけでもマネジメント能力に有益といえるでしょう。いろいろな問題に直面してきた経験があれば、過去の経験を生かした対応をすることが期待できます。以前に扱ったことのある局面であれば、冷静でいることができて、落ち着いて対策を実施することが可能。直感的に正しい選択肢を選ぶこともできます。
マネジメント能力が高い人は人望のある人が多いです。マネジメントでは部下との関わり方がとても重要。質の高いコミュニケーションを取り、それぞれの希望や悩みなどをしっかりと聞き出すことが求められます。そのためにはどのような部下ともすぐに打ち解けて相手の本音を引き出す必要がありますが、部下が上司に本音を伝えるのは、信頼している場合だけでしょう。したがって、人望のある人のほうが部下からより多くの本音を引き出せるといえます。また、そういった人は指示を部下に出したときに従ってもらいやすいです。このような理由から人望がある人のマネジメントは上手くいきやすいといえます。
マネジメント能力が高い人は責任感のある人が多いです。上司として部下の仕事の責任も自分が背負うという覚悟を持っていることは大切です。そういう人は部下から信用されやすく、マネジメントを上手く進めることができます。責任感のある人が管理職になれば、しっかりとマネジメントをしなければいけないと強く意識し、上手くこなしてくれるでしょう。
残念ながら、なかにはマネジメント能力の低い上司もいます。そういう上司にどのような特徴があるのか紹介しましょう。
マネジメント能力の低い人は物事を客観的に考えることが苦手であることが多いようです。さまざまな状況に直面したときに冷静に分析することができず、偏った直感や根拠のない独断で判断してしまいます。自分のやり方や考え方が間違えていると少しも疑っていないため、こういう人がマネジメントをしたとしても上手くいく可能性は低いでしょう。洞察力が低くて、常に自分のものさしだけで考える傾向のある人はマネジメント能力に欠けています。
何でも自分で仕事をやりたがる人はマネジメント能力に欠けているといえます。マネジメント能力とはメンバーに対して適切に仕事を割り振り、適度に任せることができる能力も含まれています。そもそも自分でいろいろな仕事をやりたがる人は、部下に仕事を割り振るという能力に欠けていると考えられるため、そういう人はマネジメント能力が欠如している可能性があります。部下に仕事を割り振ったり指示を出したりすることを面倒に感じているか嫌っているのです。人を上手く使うことができない管理職はスキルがないといえます。
マネジメントするということは、さまざまな決断をすることと同義です。難しい状況に直面することがあり、そのときにもしっかりと正しい決断をすることが求められます。優柔不断だとどれが最適な選択肢なのか迷ってしまい、明らかに正しい選択肢があったとしてもそれを決断するのに時間がかかってしまいます。こういう人はスムーズにマネジメントを進めることができず、管理職に向いていないといえるでしょう。
マネジメントする際には部下と頻繁にコミュニケーションを取る必要があります。たとえば、部下に指示を出したり、部下の悩みや不安を引き出したりすることが大切です。これらは高いコミュニケーション力が求められることです。コミュニケーション力が低いと部下との意思の疎通が上手くいかなくなり、マネジメントをしても上手くいかないでしょう。
マネジメント能力を高めるためには必要となるスキルがあります。どういったスキルが要求されるのか紹介しましょう。
マネジメントにおいてリーダーシップは欠かせないスキルといえます。リーダーシップがないと部下やチームを一つにまとめることはできません。部下との意思の疎通が上手くいかず、部下に指示を出しても正確に動いてくれない可能性があります。このような状況ではマネジメントが上手くいくはずがないのです。そのため、部下から信頼されて、きちんと指示を守らせることができるリーダーシップは重要なスキルといえます。
部下に適切な指導やアドバイスをして成長させることはマネジメントにおいて重要です。そのためにはコーチング力が必要となります。部下の力を上手く引き出して最大限のパフォーマンスを発揮させる能力がコーチング力です。それぞれの部下が秘めている可能性に気づいて、部下に正しい道筋を示し、力を伸ばすように促していくことは管理職の大きな使命といえます。コーチング力がないとチームの力を高めることはできません。
マネジメントをするためには現在の問題を認識して最適な指示を出すことが必要となります。そのため、そもそも今何が問題となっているのか発見するための能力が欠かせません。この問題発見能力が欠けている人はなかなかマネジメントを上手く進めることができないでしょう。そして、問題発見力を鍛えるためには論理的思考が必要となります。
管理職としてプロジェクト全体の管理をきちんと行うためのスキルはマネジメントに欠かせません。計画の立案、スケジュール作成、人員の調整などをして実際に実行します。実行したあとも細かく調整をしていき、トラブルが起きたときには臨機応変に対応しなければいけません。最終的にしっかりとプロジェクトをゴールにまで進めるスキルが必要です。
マネジメント能力を向上させるための方法を3つご紹介します。
マネジメント能力に関する資格試験はたくさんあります。資格を取得するために勉強をすれば、それを通してマネジメントに関する知識やスキルを鍛えることができるでしょう。いろいろな資格があるため、自分に合ったものを選ぶことによって、効率よくマネジメント力を鍛えることが可能です。具体的にはビジネスマネージメント認定試験やビジネスマネージャー検定、ストレスケアマネージメントなどの資格試験があります。
管理者向けのセミナーや研修ではマネジメント能力に関する講義が行われています。どうすれば管理職として適切にマネジメント力を発揮できるのか、どういったスキルが求められているのか、どのようにしてスキルを伸ばせるのかといった点を専門家が解説してくれるのです。基本的な知識から応用的な部分までしっかりとカバーされているため、管理職を目指す人はセミナーや研修を積極的に受講してみてはいかがでしょう。
本当に実用的なスキルというのは、いくら勉強したとしても、なかなか身に付かないものです。実際にマネジメントを経験してみて初めてさまざまなことに気がつくことができ、そこで反省をして次回に生かすことができれば、能力を向上させられます。そのため、マネジメント能力を向上したいならば、実際にマネジメントを経験してみるのが一番よいです。研修やセミナーの中には実践的なケーススタディを通して学ぶといった機会が与えられることがあります。また、実際に管理職になった後も、常に自分のマネジメントについて自己評価と反省を繰り返す意識を持つことが大切です。自身のマネジメント能力の良し悪しを常に意識することがスキルの向上にとても役立ちます。
マネジメント能力について重要なポイントを解説しました。マネジメント能力は管理職に欠かせないスキルであり、チームを成功に導くか失敗させるかに大きくかかわります。
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