オンボーディング Onboarding 「新卒社員」や「中途社員」が辞めない仕組みづくり
『オンボーディング』とは、新入社員をスムーズに社内に溶け込ませ、パフォーマンスを上げさせるための一連の仕組みづくりを言います。この冊子ではHR先進国であるアメリカ企業の事例も踏まえ、人材育成のための最新のメソッドを解説。
オンボーディングの具体的な取り組み方をご紹介しています。
パフォーマンス管理
公開日:2019.3.27
近年、諸外国では人事評価に「パフォーマンスマネジメント」という新たな考えを取り入れています。今回は、そんなパフォーマンスマネジメントの導入を考えている方にどんなメリットがあるのか、そもそも今なぜ注目されてきているのかをお伝えします。
従業員の能力とやる気を引き出し、ビジネスとしてのゴール達成を目的としたマネジメント手法「パフォーマンスマネジメント」が注目されています。
目標達成に必要なことを会社が従業員個人と一緒に考え、継続的にフィードバックすることで、能率アップへの行動力を身につけるというもの。
すでに海外では実用化され、従来のMBO(Management by Objectives)=目標管理制度に代わる人材マネジメントの方法として注目されています。
目的は、従業員の能力とやる気の向上、さらに成果創出へのマネジメントをまとめて行うこと。
パフォーマンスにつながる行動を増やし、そうでない行動を減らすという点がポイントです。
これを実現するには、しっかりとした目標設定をしなければなりません。
チームと個人が一つの目標達成に対して必要なアプローチが何かを明確にし、そのパフォーマンスを継続的にフィードバックすることも重要。
失敗と成功をくり返しながらも結果を出せる従業員を育てていくという、新しい考え方でもあります。
次に、その具体的な進め方を見ていきましょう。
パフォーマンスマネジメントは、組織やチームの目標を可視化し、その中での個人の役割を明確にすることから始めます。
その後、個人業務の進捗状況を管理者が把握し、ゴールへの軌道修正をこまめに行っていきます。
例えば、期間内に業務目標まで達成できそうにない従業員には、スピードアップのための方法を伝えるなど、ケースはさまざま。
積極的な従業員とそうでない従業員がいるチームに対しては、動機づけをしていくこともパフォーマンスマネジメントの要素の一つです。
業務目標だけではモチベーションが上がらない従業員に対しては、個人目標を掲げ、キャリアップを支援するという方法も考えられます。
こうしたパフォーマンスマネジメントを行うためには、マネジメントする側が目標設定、評価、フィードバッグを正しく進める必要があります。
パフォーマンスマネジメントを取り入れている会社の管理職や人事担当者は、その意義と重要性を理解しておきましょう。
ここまで、パフォーマンスマネジメントとは何かについて、基本的な内容を説明してきました。
継続的なコミュニケーションを実現できるという点も、パフォーマンスマネジメントの時代に即したメリットと言えます。
では、具体的に現場でどのように活かされているのか、例を見ていきましょう。
ある会社の人事担当者Aさんは、面談で過去の業務は評価せず、未来の目標を聞き出し、それを達成するための助言をするようになりました。
面談の回数を増やし、こまめにフィードバックをすることでコミュニケーションも増え、以前よりも良好な信頼関係が築けていると言います。
また、会社に変化が生じた際には、従業員に理解を求めることを徹底。
従業員に変化を押し付けるのではなく、対話を重ねることでネガティブな意見を和らげ、受容してもらうことに注力しています。
Aさんがパフォーマンスマネジメントを活用できているポイントは次の5つ。
大胆な試みではありますが、海外では、従業員の業績をランク付けで評価する制度「レイティング」を廃止したことで、業績向上や生産性アップを叶えた会社は少なくありません。
近年、日本でも「パフォーマンスマネジメント」に対する考え方が、大きく変わってきています。
うまく導入すれば、会社と個人のパフォーマンスをより高めてくれるのではないでしょうか。
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