MENU

エンゲージメント

ワーカホリックとワークエンゲージメントの関連とは?燃え尽きない働き方

公開日:2022.12.9

    「ワーカホリック」「ワークエンゲージメント」がどのような意味なのか、また企業を活気づけるためのワークエンゲージメントを高める方法に悩んでいる方もいるかもしれません。

    この記事では、ワーカホリックとワークエンゲージメントの違い、ワークエンゲージメントを高める方法について詳しく解説します。

    ワーカホリックとワークエンゲージメントの違い

    2つの違いを説明するために、それぞれの意味について解説します。

    ワークエンゲージメントとは、「活力」「熱意」「没頭」の3つが揃った心理状態のことをいい、仕事に対して積極的で楽しんでいる状況です。

    ワーカホリックは、強制的に働かされている心理状態で、英語で仕事の意味を持つ「Work」とアルコール中毒の「Alcoholic」を組み合わせたものです。

    簡単にいうと「この仕事をしなければいけない」「仕事をしていないと落ち着かない」など仕事熱心ではあるが周りとのコミュニケーションが少なく、プライベートでも仕事をしているような方を指します。

    ワーカホリックとワークエンゲージメントは対極的な意味合いを持ち、ワークホリックを改善してワークエンゲージメントを高めることが重要とされています。

    ワークエンゲージメントとは

    ワークエンゲージメントは、オランダにあるユトレヒト大学のSchaufeli教授によると、「仕事に対する積極性があり、心が充実した状態」とされています。

    「活力」「熱意」「没頭」の3つの意識が高まることで、仕事上でのパフォーマンスが上がると言われています。

    日本でも注目は高まりつつあり、厚生労働省の調査によると、国内における「エンゲージメント」というキーワードが絡む記事数が、2014年が198件に対し、2019年では1,999件とその注目の高さがうかがえます。

    ワークエンゲージメントを構成する要素

    先述のユトレヒト大学のSchaufeli教授が提唱した概念によると、ワークエンゲージメントは以下の3つの概念によって成り立ちます。

    • 活力
    • 熱意
    • 没頭

    それぞれの意識が高い人はワークエンゲージメントが高い人といわれています。3つの概念を詳しく知ることで、ワークエンゲージメントに対する理解が深まります。早速詳しく見てみましょう。

    「活力」

    「活力」は、仕事に取り組む意識が高く、困難な業務への取り組みが積極的で、活発に行動を起こしている状態のことをいいます。

    労働者に活力があると、仕事に対するストレスを感じにくく、楽しく仕事を行うことができるでしょう。

    「熱意」

    「熱意」は、仕事に対して強い関心があり、挑戦しようという意欲が湧き上がっている状態をいいます。

    熱意が強い人の特徴として、企業の概念やビジョンをよく理解しており、それらを実現するにはどのようなアクションを起こせばいいのかという挑戦心がみられます。

    「没頭」

    「没頭」は、仕事に対する集中力が高い状態のことをいいます。

    仕事以外の雑念を抱いているときは、仕事に対する集中力は半減状態です。

    仕事に没頭している人は、いかなる雑念をも振り払い、業務の品質やスピードが向上します。
      

    ワーカホリックとは

    ワーカホリックとは、ワーカホリズム(強迫的に一生懸命に働く)状態に陥っている状態を指し、仕事以外のプライベートでも仕事のことを考えている人のことをいいます。

    >>1分でできるワーカホリック診断はこちら

    他者から見ると仕事に対して情熱的だと思われがちですが、同僚や家族とのコミュニケーションを蔑ろにしていることが多く、孤立しやすいです。
    仕事のことしか考えないため、自身の健康状態を崩してでも仕事を優先的に考える方も多くみられます。
    ワーカホリックの語源は、英語で仕事の意味を持つ「Work」とアルコール中毒の「Alcoholic」を組み合わせたものです。
    1970年代アメリカのウェイン・オーツという作家が出版した「ワーカホリック 働き中毒患者の告白」で言葉が使用されたのが始まりといわれています。

    「バーンアウト」との関連

    ワーカホリックが強迫的に働く状態に対し、バーンアウト(燃え尽き症候群)は、心身的に疲れ切って、仕事に対する意欲が激減または喪失している人のことをいいます。

    バーンアウトになる原因は、自身でも気づかずストレスを溜めこみ、上手にストレスを発散できないことです。
    次第にストレスは膨張し、最終的には燃え尽きてしまうことから「バーンアウト」といわれています。

    ワーカホリックの人は、仕事に対して強迫的に動くため、次第にストレスを溜めこみバーンアウトにつながりやすいと言われており、密接な関係性があるといえるでしょう。

    バーンアウトの対義語は、記事冒頭でも紹介したワークエンゲージメントです。

    ワークエンゲージメントの高い企業を目指すことが大切

    企業は長期的な目線で生産性を上げるためにワークエンゲージメントを高めることが大切です。

    ワークエンゲージメントは、仕事に積極的に取り組む「活力」、仕事に対して強い関心がある「熱意」、仕事に対する集中力が高い「没頭」の3つを高めることで、生産性が向上し、従業員のパフォーマンスが向上します。
    これら3つの内どれかが下回ると、仕事に対する情熱が低下し、会社に対する愛着が低下。
    すなわち離職率を高める要因の一つだといわれています。

    ワークエンゲージメントを高めることで離職率を低下し、従業員が定着する。
    定着することで、世間や顧客からの信頼性が増し、新たな人材が入ってくる
    という新たな化学反応がみられるでしょう。

    以上の理由から、企業はワークエンゲージメントを高めるように努めなければいけません。

    ジョブ・クラフティングとは?

    ジョブクラフティングとは、ワークエンゲージメントを高める一つの手段です。従業員一人ひとりが仕事に対する認知や行動を自ら修正し、仕事を退屈なものからやりがいのあるものへと変える手法のことをいいます。

    自分自身の意識の中にある仕事に対する考え方を改め、モチベーションを高めてパフォーマンスの向上につながると考えられています。

    ジョブクラフティングは、3つの視点から自身を修正・見直しをはかります。

    【3つの視点】

    • 作業クラフティング:仕事のやり方や工夫を施し、内容を充実させる
    • 人間関係クラフティング:仕事で関わる人とコミュニケーションを図り、仕事に対する満足感を高める
    • 認知クラフティング:仕事のとらえ方や考え方を工夫し、やりがいを持たせる

    ワークエンゲージメントを高めるためには、ジョブクラフティングを進めることも重要です。

    まとめ

    ワーカホリックとワークエンゲージメントは対極関係です。
    ワーカホリックの人は知らず知らずのうちにストレスを抱え込みバーンアウトを起こしかねません。
    バーンアウトを起こすと離職率高める要因の一つともいわれるため、ワークエンゲージメントを高める必要性があります。
    魅力ある企業は、従業員一人ひとりが意欲的に働き、ワークエンゲージメントが高いといえます。
    これからの企業は、従業員のワークエンゲージメントを高めて燃え尽きない働き方が大事だといえます。

    この記事を書いた人

    M.F

    株式会社アックスコンサルティング マーケティング本部 WEB制作課所属。
    『HR BLOG』にて一般企業の経営者・人事担当者向けの記事を執筆するほか、主にメールマガジンで士業事務所の経営課題を解決するための情報配信を行っています。

    この記事もオススメ!

    一覧へ