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人材育成・開発・研修

カリスマ性は不要、リーダーシップは学べば身につく!

公開日:2020.2.10

    リーダーシップとは天性のもの、人を率いるには生まれ持った才能が必要……。かつてはそんな風に考えられていました。でも現代では「リーダーシップは学べば身につくもの」だと考えられています。その仕組みを探ってみましょう。

    天才やカリスマである必要はない

    組織を統率しながら結果を出すために必要な能力、それがリーダーシップです。もちろん「カリスマ性」や「人間力」が、リーダーシップに好影響を及ぼすことはありますが、そういった目に見えない要素は大きな比率を占めるものではありません。

    天才的なリーダーについていかなければならなくなった社員が、「自分にはあの人の真似はできない」「あの人は才能があるからできるけど」と、仕事をあきらめがちになってしまうケースもあります。それよりは謙虚に、向上心をもって仕事に取り組むリーダーの方が、多くの人に模範を示せる存在として信頼を集められるはずです。

    リーダーは天才やカリスマである必要はありません。そして組織で成果を上げるための目標設定の手法や、スケジュール管理のスキル、必要事項の伝達や交渉に必要なコミュニケーション能力などは、訓練すれば身に付くものです。

    またリーダーは、業績ナンバー1である必要もありません。スポーツチームなどで、得点力を持つエースと、メンバーを鼓舞するキャプテンが別の選手であることはよくある話です。チームのエースには大事な場面での活躍や大記録、突破力などが求められますが、キャプテンやリーダーには、メンバーを束ねてチームに方向付けを行い、団体でいかに大きな結果にたどりつくかが大事になります。

    今現在の業績がいまいちでも、向上心の炎を絶やさず、謙虚に頑張る姿勢さえあれば、リーダーとしての資質は問題ありません。そうした誠実さや、仕事への意欲、感情の制御などは、ビジネスパーソンの基礎とも言える部分ですので、結果として、誰しもがリーダーシップを身につけられると考えられます。

    大事なのはエネルギー、行動、信念

    リーダーとして仕事をしていくうえで、大切なことは、(1)自分自身の前向きなエネルギー、(2)周囲のパワーを引き出し結集する能力、(3)決断力、(4)実行力、(5)信念、という5つの要素です。

    自分自身のエネルギーは、リーダーとしての自覚や自己管理によって成り立つものです。リーダー研修を通じて自分の役割を知れば、自覚は自然と湧いてきます。

    組織運営、目標設定、スケジュール管理などの手法を知り、周囲を生かしていくことも重要。この部分こそが、リーダー研修で身につけられる主たる知識、スキルとなります。学んだことを実践し、PDCAのサイクルを回していくことでさらに成長できます。

    現在の問題点や目標の達成度などに基づいて「イエス・ノー」の伝達や、「ゴー・ストップ」を決断することも、リーダーにとっての重要な仕事です。「決断してよかった」という成功体験や、「決断できなかったために損失が出た」といった失敗体験によって、決断力がいかに大事かを知ることができ、実践によっていくらでも身に付くのです。

    同様に行動力も「行動して結果が出た」「行動できなかったから目標達成できなかった」といった経験からその重要度が分かり、自然と身について行きます。

    信念を持って仕事をする姿を部下に見せることも、リーダーにとって大切なことです。リーダー自身が、高いモチベーションや情熱を持って仕事をしていれば、部下はその姿に感化され、自然とついてきてくれるようになるでしょう。

    「このリーダーについていきたい!」と思わせるには、エネルギーを発揮し、決断や行動で組織を正しい方向へと導き、信念や努力する姿を見せることが大事です。パワハラまがいの指示や、口先だけのきれいごとで「言葉巧みにその気にさせる」ようなやり方よりも、格段に効果的です。

    特性理論が破たんし「リーダーシップは学べる」という行動理論が主流に

    リーダーシップが天性の才能ではなく、訓練によって身につけられるものだということは、専門家たちの研究でも明らかになってきています。

    1900年~1940年頃までの間、リーダーシップについて研究していた専門家たちの間では「特性理論」と呼ばれる論説が主流でした。この理論は「リーダシップは特別な才能を持った人物だけが発揮できる能力である」と語ったものでした。

    歴史に名を残した英雄や君主、過去に活躍したリーダーたちの功績や性格を引き合いに出し、彼らが特別な存在だったことを根拠に、特性理論が組み立てられていったのです。

    しかし、研究が進むうちに、時代や状況が違う中でリーダーたちが残した功績を、体系立てて整理することの難しさから特性理論が破たんし、代わりに「リーダーシップは訓練で身につけられるのでは?」という仮説が台頭することになりました。

    この理論は、行動の積み重ねが人をリーダーたらしめるという考えで、「行動理論」と呼ばれています。そしてお察しのとおり、現代においては行動理論こそがリーダーシップについて考察するときの基本概念になっています。

    繰り返しになりますが、リーダーに特別な才能は不要です。行動する、努力する、それがリーダーシップの基本であり、いずれも訓練や経験によって必要な能力を身に付けられます。

    他に必要なものがあるとしたら、それは周囲への感謝の心かもしれません。手柄を一人占めするリーダーは嫌われます。「成功は仲間のおかげ、手柄はみんなのもの。失敗は自分がチームをまとめられなかったから」。そんな姿勢に部下はついていきたくなるのではないでしょうか。

    この記事を書いた人

    HR BLOG編集部

    このブログでは、「経営者と役員とともに社会を『HAPPY』にする」 をテーマに、HR領域の情報を発信しています。

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