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組織診断とは?必要とされる背景やメリットを解説
公開日:2022.9.16
組織診断を行うと、企業の問題点や目標が見えてきます。
例えば、以下のような悩みを解決するために役立ちます。
・従業員の満足度を調査したい。
・従業員のやる気が感じられない。
・ここ最近で離職が続いている。
・他の企業と比較してみたい。
・生産性が向上させたい。
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組織診断を導入する必要性やメリットを詳しく解説します。
企業内の組織に問題があると、良い製品やサービスを開発しても売上や生産性がうまく向上しない可能性があります。
現状を把握した上で問題点を解決する、的確な目標を設定するために役立つのが組織診断です。
組織のチーム力向上にも役立ててください。
目次
組織診断とは?
組織診断とは、従業員のモチベーション、エンゲージメント、人間関係などを調査し、具体的に組織の現状を把握するものです。
組織診断を行うと企業の問題点、改善点が数値化・可視化され、具体的な解決策を提案、実行できます。
ただ現状を把握するだけでなくその後どのように改善していくかを考えるために用いられるケースが多いです。
組織診断を導入して組織の問題点を改善すれば、従業員のモチベーションが上がる、生産性がアップする、企業の売上が伸びる、事業が拡大するなどのメリットを期待できます。
マネジメントの観点からさまざまなメリットがあるため、組織診断を取り入れる企業も増えています。
組織診断のやり方は下記の記事にて詳しく解説しています。
組織診断ツールの使い方や成功事例は下記の記事にて紹介しています。
組織診断について動画でも解説しています。
組織診断の目的
上記画像はエンゲージメントサーベイの管理画面
組織診断の目的は、組織が現在抱えている問題を解決する点にあります。
組織の現状を具体的な数値、グラフで把握すれば、何を改善すべきか、何を伸ばすべきかが見えてきます。
また、組織全体だけでなく部署ごと、従業員ごとの問題も浮彫になります。
理想の組織と現状の組織にどれくらいの差があるのか確認し、適切な方法で現状の問題を解決することが大切です。
まずは組織診断を行った上で、改善策を考えていくと効率的に組織のマネジメントができます。
問題点の把握、理想の組織の決定、改善策の決定の3段階の目的を詳しく解説します。
組織の現状を把握する
組織診断を行うことで、従業員のモチベーションが低いから、人間関係が悪いからといった理由が浮彫になる可能性もあります。
この場合、売上を伸ばすためには商品開発に力を入れるのではなく従業員の労働環境を改善していくことが大切です。
問題に適した改善策を見つけるためにも、組織診断で現状を把握し、まずは問題点を見つけましょう。
理想の組織を確定する
チーム力をアップさせたいのか、個人のモチベーションや生産性をアップさせたいのか、どの分野に強い組織を作りたいのかなど、さまざまな面から組織を分析し、理想の組織を決定しましょう。
組織の理想があやふやなままだと改善策もずれた内容になってしまい、効果を発揮できなくなってしまいます。
改善策を決定、実行する
理想の組織が確定したら、組織の現状と照らし合わせて何が足りないのか、何を補うべきなのかを考えます。
組織診断で組織の問題点が明確になっているため、改善策も考えやすくなります。
改善策を決定し実行したら、定期的に再度組織診断を行いましょう。
どれくらい結果が出ているのか、設定した期間内に目標を達成できているか、できていない場合は何が不足しているのかを考え、再度実行していくことで、よりスムーズに理想の組織に近づけます。
組織診断が求められている背景
組織の現状を測り、マネジメントに取り入れる企業が増えてきています。
組織診断の重要性が高まる背景には日本の少子高齢化があります。
若い労働人口が低下し、優秀な人材の確保が一層難しくなっており、労働人口減少による長時間労働問題です。
また、心身のストレスやけが、病気が原因で働けなくなってしまうことも考えられます。
一人でも優秀な人材を確保し、ストレスのない環境で働いてもらうためには、組織の問題点を解決する必要があります。
転職が当たり前となった時代では、スピーディーに問題を解決しなければ優秀な人材は離職してしまいます。
速やかに改善策を見出すためには組織診断で組織の問題を洗い出さなければなりません。
一度組織診断を行って改善策を導入したら終わりではなく、定期的に組織診断を繰り返し、その都度状況を的確に把握することも大切です。
近年では、組織診断の結果をフィードバックし、その都度問題を解決し、状況をよりよくしていくために用いられるようになりました。
従業員一人ずつの問題ではなく組織全体の問題に焦点を当てることで、よりバランスよく的確な改善策を編み出せます。
効率よくスピーディーに企業の問題を解決へと導いてくれる、組織診断ツールも紹介しています。
組織診断ツールの使い方も下記の記事にて詳しく解説しています。
組織診断の4つのメリット
組織診断には組織の現状を把握できるだけでなく、改善策まで導けるメリットがあります。
具体的なメリットを4つ確認してください。
メリットその1、組織の現状を把握できる
組織診断を行うとさまざまな発見があります。
問題点だけでなく優れている点、他の組織にはない点も見つかります。
問題がある部分は改善し、良い部分はより伸ばす工夫を取り入れましょう。
チームのコミュニケーションを強化したり商品やサービスの開発に力を入れたりしても、思うように結果が出ない場合、組織の現状に適した改善策を取り入れられていない可能性があります。
メリットその2、変化に応じた改善策を導入できる
組織診断は一度行ったら終わりではなく、何度も定期的に繰り返す必要があります。
定期的に行うことで変化を把握しやすくなり、その都度変化に応じた改善策を導入できます。
組織の問題を補うための改善策を導入したところ別の問題が出てきた、以前優れていた数値が下がったなどの問題も見つけられます。
何度も組織診断を繰り返して変化に応じた改善策を取り入れることで、組織をより良い状態に導けます。
メリットその3、生産性の向上、事業規模の拡大につながる
組織診断で組織の問題点を見つけ、的確な改善策を導入すると、組織全体の生産性やモチベーション、チーム力がアップします。
その結果商品やサービスもより良いものが開発されたり、営業成績が伸びたりと、企業の成長につながります。
事業を拡大する際には新しいチームを作る必要がありますが、この際にも組織診断は有効です。
最初に組織診断を行った上で組織が取り入れるべき改善策を考え、実行しながら事業を進めれば、新しいチーム自体が成長しながら前進できます。
メリットその4、離職率の低下につながる
組織診断は離職率の低下にもつながります。
組織診断の導入と改善策の導入を繰り返すと組織の状態がどんどん良いものに変化します。
「この職場で働きたい」「この企業に貢献したい」「このチームとがんばりたい」という気持ちが従業員の中で強くなれば、自然と離職率も低下していきます。
今後日本では、労働人口の減少により優秀な人材の確保がますます難しくなっていきます。
早い段階で組織の構成を考え、従業員が働きやすい環境を作ることが大切です。
組織診断はどれくらいの頻度で行うべき?
組織診断は一度きりではなく何度も繰り返して行うことでより良い結果を得られます。
ですが、選んだ組織診断方法によって組織診断を繰り返す頻度は違います。
センサス調査とパルス調査の違いを解説するので、どちらの頻度で組織診断を行うべきか考えてみてください。
定期的に行うセンサス調査
センサス調査は、半年や1年おきなど、長期的なスパンで繰り返して組織診断を行う方法です。
問題数が多く、50問以上の質問に時間をかけて解答していくものが多いです。
組織の問題や課題を明確に分析しやすいものの、時間がかかるため過密な業務が恒常化している組織にとっては負担になりやすいです。
また、次の調査まで期間が空いてしまうため、頻繁に業務内容や人材が変動する組織には用いにくいです。
短期間で行うパルス調査
パルス調査は1日、1週間、1か月など、短期間で調査を繰り返す方法です。
問題数は少なく、1回数分で完了するものが多いです。
それでも頻度が多いと従業員の負担になってしまうため、10分以内で解答できる内容に留めましょう。
現状すぐに解決したい問題がある場合にはこのパルス調査が最適です。
調査結果の精密度はセンサス調査には劣ります。
センサス調査で長期的な目標を設定し、それをクリアするために日々のパルス調査で分析する方法もあります。
組織診断で注意すべきこと
組織診断を行う上で注意すべき点を3つ紹介します。
・企業全体の理解を得る
まず、組織診断を行うことを企業全体に理解、把握してもらう必要があります。
・企業の望ましい状態を決める
その上で企業がどのような組織を求めているのか、全体の意見をまとめ、適切な改善策を導入します。
・フィードバックを行う
フィードバックを適切に行わなければ組織診断をする意味が半減してしまうため、調査だけでなくフィードバックにも丁寧に時間を使うようにしてください。
企業全体の理解を得る
組織診断を行うには企業全体から理解を得なければなりません。
組織診断の目的を説明し、正しく理解してもらうことで初めて調査結果を組織の改善に役立てられます。
経営陣と従業員、それぞれに理解を求める必要がありますが、説明方法の違いも確認しておきましょう。
経営陣には合意を得る
経営陣、役員には、組織診断を行う合意を得ましょう。
組織診断を行ったあとは組織を適切な形にするためにさまざまな改善策を取り入れる必要がありますが、事前に合意を得ていなければ新しい改善策、業務の進め方を承認してもらえない可能性があります。
組織診断を行うと組織がどう変化するのか、その結果企業にどのようなメリットがあるのかを的確に説明し、改善策が決定したら承認してもらえるように環境を整えてください。
現状どのような問題があるのか、解決するとどれくらいの利益が見込めるのかなど、できるだけ具体的に説明することで理解を得やすくなります。
従業員にメリットを伝える
組織診断を受けさせられる従業員にも、診断のメリットを伝えるようにしてください。
毎日、毎週など、組織診断の頻度が高いと従業員によっては負担に感じてしまいます。
適当に解答される可能性もあり、正確なデータを得られません。
組織診断を導入することで普段言いにくい不満も形にしやすい、現状の環境を変えられるチャンスがあるなど、メリットを具体的に伝え、積極的に組織診断に参加してもらえる工夫をしましょう。
頻度が多いと感じる従業員がいる場合は組織診断自体の頻度を少なくする、質問の数を減らすなどの工夫も必要です。
企業の望ましい状態を決める
組織診断をした後は現状の問題点を見つけて改善策を決める必要がありますが、その前に理想の組織の形を統一しましょう。
企業にとってどのような組織の形が望ましいのかを話し合い、理想を共有することで、調査結果を元にした改善策も見つけやすくなります。
マネジメントの担当者が理想とする組織を目指しても、企業や経営陣が求める組織とは違うかもしれません。
また、組織のあり方を変えた結果業務内容が変わってしまったり、かえって従業員のモチベーションが低下してしまう可能性もありますので注意しましょう。
組織の意欲を変える
組織の雰囲気、意欲、働きやすさなどを変えることを目的とする方法です。
組織診断を行う前に感じている問題や課題を、組織診断を行って改善することを目指します。
マネジメントが適切にできているか、できていない場合はその原因を明確にしましょう。
その結果取り入れるべき組織診断の種類も見えてきます。
意欲が変わった結果の影響を変える
組織の意欲が変わった結果企業に良い影響が出ることを目的とする方法です。
意欲を変えるよりも長期的に調査を続ける必要があります。
営業成績や売上のアップ、生産性の向上など、企業によって求めている影響は違います。
経営陣とも打ち合わせを重ね、どのような影響を期待するのか明確にしましょう。
フィードバックを行う
組織診断を行ったあとはフィードバックを行わなければなりません。
質問に解答したのにフィードバックが得られないと、きちんと解答しても無駄だと思われてしまいます。
現状に不満を感じている従業員の離職率アップにもつながるため、できるだけ早くフィードバックを行えるようにしてください。
自分の意見が経営方針にしっかり反映されていると感じれば、従業員の満足度もアップします。
改善策をすぐに導入する
組織診断から見えてきた問題を解決するための改善策はできるだけ早く導入しましょう。
課題を解決する方法を考えることに時間がかかりすぎると、また新しい問題が出てきたり、改善策を導入する前に改善されてしまったりする可能性があります。
企業がどのような改善策を出したかは従業員のモチベーションにも直結します。
より具体的に、組織の状態が改善する方法を提案し、導入するために従業員へ説明を行うことも忘れないようにしてください。
個別に対応する
組織に重要な問題がある場合は、全体ではなく個別に対応する必要もあります。
匿名のアンケートであっても一人ひとりと面談し、現状をより詳しく把握しましょう。
この場合は担当者の負担が大きくなってしまうこと、匿名だからこそ解答できた質問もあることを理解しなければなりません。
また、誰か特定の従業員に責任を押し付けるのではなく、組織全体の問題として捉えましょう。
優先順位を明確にする
組織診断を行って出てくる問題が一つだけとは限りません。
時には複数の問題が浮彫になる可能性もあります。
このとき、一度にすべての問題を解決する改善策をいきなり導入するのは逆効果です。
従業員の負担が増える、情報を正しく周知できないなどの問題が考えられます。
複数の問題から何が一番重要な問題か、優先順位を付けましょう。
重要度の高い問題から順番に解決していくことで、スムーズに組織に変化をもたらすことが可能です。
まったく逆の問題が発生していることもありますが、その場合はどちらの問題を優先すれば理想の組織に近づけるかをよく考えた上で改善策を取り入れましょう。
組織診断を行ってもすべての問題が解決するわけではないことも理解しておく必要があります。
組織診断の結果、組織改革が必要な場合の対処方法
組織診断を行った結果、細かな改善策では対応しきれないほどの問題が見つかることもあります。
組織改革の必要性が高い場合はどのように対処すべきかを解説します。
組織改革に必要なフレームワークを利用するだけでなく、組織のモデルに当てはめて考えることも大切です。
的確に、かつ効率的に組織改革ができる方法を確認しましょう。
組織の問題解決に必要なフレームワークを利用する
組織の問題解決には、フレームワークを利用して対応するのが最適です。
これまでに数多くの実績を残している大手コンサルティング会社、マッキンゼーアンドカンパニーは、組織の改革に役立つ概念を提案しています。
このフレームワークは現在でも世界中で広まっており、多くの企業がマネジメントに取り入れています。
組織の7Sモデルに当てはめてみる
マッキンゼーの7Sと呼ばれるフレームワークに、組織診断の結果を当てはめてみましょう。
組織の7Sを利用すると、何が問題なのかを明確にしやすく、それぞれの問題を混同することなく冷静に分析しやすくなります。
目標達成のためのKPIを明確にする
組織の問題点、組織改革に必要な考えが分析できたら、目標を設定し、それに合わせたKPIを明確にしましょう。
7Sすべての概念でそれぞれに目標を設定します。
目標を達成するためには、人材や資金をどれくらい充てなければならないか、期間はどれくらいかかるかを考える必要もあります。
KPIは重要業績指数を略したもので、成果を出すために立てるべき目標を意味します。
KPIが曖昧なまま改善策を導入すると、ゴールが見えなくなってしまいます。
また、従業員がそれぞれバラバラにゴールを設定してしまうため、組織として成り立たなくなる可能性もあります。
KPIは数字などで具体的に示し、従業員全員が共通して認識できるようにしてください。
また、状況によっては最初のKPIが通用しなくなる可能性もあります。
期間や数値などを変更する場合でも、具体的、かつ充分に実現可能な数字を提示することで、従業員のモチベーションを損なわずに組織の改革を続けられます。
組織診断で企業の成長を促進しよう
組織診断の基本的な知識から具体的な種類、導入方法、注意点を解説しました。
企業が従業員に対して組織診断を行うと、現状の問題点を明確にできます。
その結果改善方法も見つけやすくなり、無駄なくスムーズに組織の成長に繋げられます。
組織の状態が改善すれば優秀な人材を確保しやすくなる、生産性がアップするなどの効果があります。
問題や改善したい内容によって適切な組織診断方法は違うので、適切なツールを利用しましょう。
おすすめの10種類のツールの利用も検討してください。
組織診断は一度行ったら終わりではなく、定期的に繰り返す必要があります。
使いやすさや目的に応じた分析結果を得られるよう、適切なツールを選ぶことが大切です。
組織診断の結果、組織自体を改革する必要性が出てくるケースもあります。
組織改革にはマッキンゼーの7Sの考え方を有効活用しましょう。
7つの概念から組織を客観的に見ることで改善点が明確になり、対策を考えやすくなります。
明確なKPIを設定して組織の改革にも力を入れ、企業の成長のためにできることを続けていきましょう。
組織診断に関するよくある質問
- 組織診断とは?
- 組織診断とは、従業員のモチベーション、エンゲージメント、人間関係などを調査し、具体的に組織の現状を把握するものです。 組織診断を行うと企業の問題点、改善点が数値化・可視化され、具体的な解決策を提案、実行できます。 ただ現状を把握するだけでなくその後どのように改善していくかを考えるために用いられるケースが多いです。
- 組織診断の目的とは?
- 組織診断の目的は、組織が現在抱えている問題を解決する点にあります。 組織の現状を具体的な数値、グラフで把握すれば、何を改善すべきか、何を伸ばすべきかが見えてきます。 また、組織全体だけでなく部署ごと、従業員ごとの問題も浮彫になります。 理想の組織と現状の組織にどれくらいの差があるのか確認し、適切な方法で現状の問題を解決することが大切です。
- 組織診断が求められている背景とは?
- 組織診断の重要性が高まる背景には日本の少子高齢化があります。 若い労働人口が低下し、優秀な人材の確保が一層難しくなっており、労働人口減少による長時間労働問題です。 転職が当たり前となった時代では、スピーディーに問題を解決しなければ優秀な人材は離職してしまいます。 速やかに改善策を見出すためには組織診断で組織の問題を洗い出さなければなりません。 一度組織診断を行って改善策を導入したら終わりではなく、定期的に組織診断を繰り返し、その都度状況を的確に把握することも大切です。
- 組織診断のメリットとは?
- 組織の現状を把握できる。変化に応じた改善策を導入できる。生産性の向上につながる。事業規模の拡大につながる。離職率の低下につながる。組織診断の恩恵はどれも企業にとって重要なものになります。無料で組織診断
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